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信じられない一言。コンクリートに水!?

2004年08月11日

今日は朝早く家を出て、埼玉県で一戸建て品質チェック。スーさんと一緒に、基礎コンクリート打設の立会いです。

電車で向かう時、小雨が降っていましたが、コンクリートを打つ頃にはやんでいました。現場では早速コンクリートの打ち込みです。

ミキサー車が順番に、すき間なく現場に到着・・・と言いたいところですが、施工業者の段取りが悪く、ミキサー車の配車がやや遅れ気味です。
打ち込みにも時間がかかっており、作業を見ていてもコンクリートが若干固くなっていました。

この時、基礎施工業者が、私とスーさんに向かって、信じられない一言を。


(ちょっと固いんで) 水入れてもいいですかね?


大下&鈴木:絶句!
あまりにビックリして、私もスーさんも一瞬固まってしまいました。

加水は、もちろんダメ!です。

印南さんが、8月 9日の日記で、コンクリートに水を加える事を書いていますが、まさか目の前で堂々とコンクリートに水を入れる事を言われるとは!
う~~~ん、この業者さん、手抜きというか、水を加える事の問題を全然わかっていません。きっと、日常的にやっているのでしょう。
いわゆる、シャブコンです。

業者さんにとってはうるさい存在かも知れませんが、次回からも、じっくり立ち合わせて頂きます。

でも、私たちが立ち会って居なければ、きっと水を入れてたんでしょうねぇ・・・。

第三者の施工中のチェック。インスペクターに興味がある大工さん

2004年09月01日

今日は、一戸建て品質チェックで、土台敷き確認の為に埼玉へ。

現場に行くと、今日初めて会う大工さんに挨拶。これから完成までいろいろお世話になります。
この大工さん(50代後半位?)、とても良かった!

私たちが現場に行き、業務内容を説明した時の業者さんの反応は大きく2つ。

・まだ何もしていないのに、敵対心剥き出しの方。
・(施工に自信があるから)どうぞ見て下さいという方

の2つです。

今日の大工さんは後者の方でした。さくら事務所の考え方を分かっていただけたようです。
嬉しかったのは、ここから。
大工さんの考えを簡単にまとめるとこんな感じ。

  1. 仕事をしている時、同じ現場の業者でも手抜きの現場を見る事があった。
  2. しかし、同じ現場の人間としては指摘しずらい。
  3. (手抜きが納得いかなかったので)自分で第三者として建築中の物件を確認する仕事も考えた。
  4. 第三者チェックをしても、業者側からお金をもらっているとチェックが甘くなりがち。
  5. 建築主が依頼した、(施工側と金銭的等のつながりのない)専門家の人がチェックした方が良い。
  6. (建築主側からの)第三者の施工中のチェックは、これから絶対に必要だ。
  7. 仕事柄、新しい施工方法や材料等を知る機会が少ないので、他の現場でやっている良い事はどんどん教えて欲しい。
  8. 現場にはいつ来て頂いてもいい。指摘事項はどんどん言って欲しい。

ご自身で、インスペクターのような仕事をしてみたいとおっしゃっていた方は初めてです。
大工さんと話している間に、2人でいろいろ盛り上がってしまい、結構時間をとってしまいました。

大工さん。完成までこれから何度も現場にお伺いする事になりますが、丁寧で素晴らしい施工を楽しみにしています!

嬉しいような、寂しいような

2004年11月02日

今日は朝から、埼玉の品質チェックの現場へ。
以前の日記で書いた大工さんが施工されている現場です。

現場は内装の下地の段階。もうすぐ完成です。

現場に着くと、
「あら、大下さん、また来たの?現場監督さんより来てるんじゃねぇの?」(福島出身の為か、少しなまっている感じで)と、いつものように一言。

建物の色々な所を確認しながら写真を撮っていると、「大下さんがくると、うるさくって仕方ねぇからなぁ~」と、笑いながら話しかけてきます。

毎回このような感じですが、この大工さんは色々な事をぼそっと教えてくれます。

大手ハウスメーカーや、大規模にやっている会社で家を建てるとしても、実際に建てるのは小規模な地場の工務店がほとんど。今回もそのケースです。

建築主から見るとどちらも、「家を建てている業者さん」となりますが、大工さんから見るとハウスメーカーは仕事をくれるお客さん。その為、現場監督に対して大工さんはなかなか強く言えない現状があります。

影ながら応援してます このような時、この大工さんはこっそりと色々な問題点や改良した方がいい所を教えてくれました。施工のチェックだけでなく、それらを現場監督にやんわりと伝えるのも、私の役目。
補強のため、大工さんが自費で金物を買ってきて取り付けている個所がある事も私は知っています。

この大工さんはよく、
「俺にとっては毎日の仕事だから、家作りは慣れてるけど、家を建てる人にとっては1生に何度もある事じゃないからな。だから、気持ち込めて作らねぇとな」
と言っていました。

この大工さんは、来週から次の現場が入っているそうで、次回この現場に品質チェックに来たとしても、多分いないでしょう。

「短い間でしたけど、色々ご無理も言ってすいませんでした。どうもありがとうございました」
と言って現場を去ろうとした時、大工さんが突然、

「大下さん、またいつか、電話するよ!」

何のことだろう?と思っていると、すかさず

「今度お客さんに第三者について聞かれた時には、さくらさんを紹介するからよ。その時はまた俺の施工のチェックに来てくれよ!」

と、壁を向いて内装を仕上げながら声を張り上げました。

「ありがとうございます!でも、チェックの厳しさは変わりませんよ」

と答えると、

「分かってるよ!ま、お互い頑張ろうや!」と笑っていました。

現場からの帰り道、これまでの事を思い出しながら、1人ニヤニヤと笑っていました。周りから見たら、かなり怪しかったでしょう。

長いようで短かった工事の期間。建物が徐々に出来てくるのは嬉しいものですが、今日は少し寂しい気持ちになりました。

さくら事務所の受話器の向こうから、大工さんの声が聞けるその日を待っています。これから寒い時期になりますが、お体には十分お気をつけ下さい。

さくら事務所の考え方が伝わった日。内覧会にて

2004年11月26日

埼玉に品質チェックに行ってきました。この現場も、もう最終段階。
当初は、図面がたったの2枚しか出てこなかったり、びっくりするような出来事が起きたりしましたが、その後は無事に進み、今回は内覧会です。


現場に到着すると、外構がまだ終わってない・・・。当初は内覧会の翌々日にお引渡しの予定でしたが、やはりその日程では厳しそうです。

早速、スーさんと建物の仕上がりチェック。これまで10数回足を運んだ現場なので、多少なりとも思い入れがありますが、チェックが甘くなるということはありません。


しばらくすると、現場監督さんが到着。その後、施工業者さんの社内検査の検査官さんもみえました。

レーザーで計測してみると、床の水平や柱の垂直は問題なし!建物を作った大工さんの気持ちや自信が伝わってくるかのようです。
社内検査の方は1時間程度で終わりましたが、私とスーさんのチェックは2人で3時間ほどかかりました


細かな指摘はいくつかありましたが、いずれも大きなものではありませんでした。しかし、当初は内覧会の翌々日の引渡しを考えていた現場監督は、細かなミスにやや困った感じです。

その監督さんが、内覧会後にボソッと、


「大下さん、寂しくなりますね・・・
最初は、4回くらい来て終わりなのかと思っていましたけど、足繁く通っていただいて、最後のチェックも丁寧になさるんですね。さくらさんのこのサービス、素晴らしいですね!」


と言ってくださったことが胸に残りました。さくら事務所の考え方が伝わったようで、とても嬉しかった。

現場監督さん、いろいろご無理をお願いする時もありましたが、誠意を持って全て受け入れてくださり、ありがとうざいました。
関係者全員笑顔でお引渡しの日を迎えられるよう、最後のお仕事として、修繕の方をよろしくお願いします!

3人で配筋検査。かぶり厚を確保するため、基礎幅を150mmに。

2004年12月10日

今日は品質チェックで、基礎の配筋を確認に。

現場に行くと、一目で基礎の幅が広いことが分かる。基礎の幅は150mm。
「現場での誤差を考え、コンクリートのかぶり厚を確保するために、基礎幅を余裕を持った 150mmにしています」とのこと。いいですね~

現場監督さんと一緒に配筋検査をしていると、設計の方も加わり、3人で配筋の確認に。そういえば、設計の方が配筋の確認にみえたのは、初めてかも知れません。

鉄筋コンクリートの建物を多く手がけられている業者さんだけあって、配筋や型枠、金物の支持方法がしっかりしていました。

小さな指摘事項は少しありましたが、いずれも簡単に直るものばかり。その場ですぐに問題点を直して、一安心です。

こちらの現場、基礎のコンクリート打設がちょっと特殊で、メリットは多いものの、業者さんの腕が問われる工法。
来週のコンクリート打設が楽しみです。

基礎コンクリートの1回打ち(コンクリート打設)

2004年12月13日

先日書いた、基礎の特殊な打ち方というのは、基礎の1回打ち、基礎の一発仕上げなどと呼ばれる工法です。
今日は、その "基礎の1回打ち" での、工事でした。

最近、戸建て住宅の基礎形状は、底面にコンクリートを打った、「ベタ基礎」が多くなっています。

一般的にベタ基礎は、最初に底面を打ち、その次に立ち上がり部分を打つという、2段階の手順で行います。図に示すと、以下のような感じです。

1回目2回目
1回目
最初に底面を打ちます。
2回目
底面が固まった数日後、立ち上がり部分を打ちます。

基礎の1回打ちでは、以下のように底面~立ち上がり部分までを1回で施工します。

1回で底面~立ち上がり完了施工風景
打ち継ぎ無し
底面から、立ち上がりの全ての部分を、同じ日に1回で施工するため、打ち継ぎが出来ません。
基礎の1回打ち、施工風景

基礎の1回打ちのメリットには、以下のような点があります。

 ・工期が短くなる。
 ・打ち継ぎ部分からの、水や空気の浸入がない。
 ・打ち継ぎがないため、基礎の強度が高まる。

デメリットは、精度が出しにくく、施工に技術が必要なことです。

ちなみに今日使ったコンクリート強度は 30N/mm2と高く、スランプはスランプ試験による実測値で約16cmでした。
施工者側に技術が求められる工法ですが、現在一戸建てをご検討中の方は、業者さんに 基礎の1回打ち ができるかどうかを、聞いてみてはいかがでしょうか。
スランプ試験
スランプ試験風景

現場監督の受け持ち棟数。「受け持ちが5、6棟だったら、じっくり見られるんですけど

2004年12月15日

ある現場監督さんの言葉。
その当時、同時に15棟ほど受け持っている現場監督さんでした。

施工中の現場のチェックに伺う、品質チェックでは、打ち合わせから引渡しまでの間、だいたい十数回お伺いします。工事を担当される監督さんなら、現場に20回前後行かれるのが理想でしょう。

そんな訳で、1日1件現場を回るとすると、同時に受け持つ棟数によって、何回現場に行く事が出来るか、簡単に計算してみます。

同時受け持ち棟数と訪問可能回数の関係
同時受け持ち棟数と訪問回数の関係
仮定条件:着工~完成まで4ケ月(120日)。1日に1件訪問、1ケ月=30日とする。

同時に受け持つ棟数が、5~6棟であれば、1日1件としても20回程度見れるので、じっくりと現場を見れそうです。月当たりの休日数はあまり関係ないようです。

受け持ち棟数が10棟を超えると、訪問可能回数も10回程度に。
受け持ち棟数が15棟になると、6回しか訪問できません。この状態で全ての受け持ち棟において、20回訪問しようとすると、1日3件以上見なくてはなりません。

現場監督さんは、現場でのチェックのほかに、業者さんの手配やお客さんへの連絡などの事務仕事もしなくてはいけないため、棟数が多いと大変です。

しかし会社側から見ると、同じ15棟を作るなら、現場監督さん3人よりも1人の方が人件費が削減できるため、利幅が増えます。

家づくりにおいて、施工業者さんを選ぶ時には、その会社の業績や実績を調べると思います。
会社の概要書や決算書には「現場監督が同時に何棟受け持っているか」の数字は出てきませんが、良い施工の為には要チェックです。

エアコンスリーブの先行設置のススメ。気密性・断熱性能・防水性能を得るために。

2005年01月22日

エアコンを動かすために必要な配管を通すため、エアコンの周辺には直径6cm以上の穴が必要で、その穴を一般的にスリーブといいます。

マンションの場合、壁が鉄筋コンクリートのため固く、後から穴を開けるのは大変なので、スリーブを建物建築時にあらかじめ取り付けるのが一般的です。

 

木造の場合、簡単に壁に穴が開けられるため、新築の建物でも引渡し時にスリーブが設けられていないことの方が多いようです。

しかし、可能であるならエアコンのスリーブは、建築時にあらかじめ取り付けておくことを強くオススメします。建築後にスリーブを取り付ける場合、以下のようなリスクが生じる可能性が高いからです。

1.穴を開けたときに断熱材がずれ、断熱性能が低下する可能性が高い
2.穴のコーキング状態によっては、気密性が低下する可能性がある
3.雨水侵入の原因が増える。(防水性能の確保)
4.筋かい(筋交い)など、構造上必要な物を切ってしまう可能性がある


エアコンを取り付ける電気屋さんが、その建物の工事に携わった方ならこれらのリスクは抑えられると思います。
しかし、家電量販店など、その建物の工事に携わっていない方が施工される場合には、上記のリスクがあると思って間違いないでしょう。(特に1と4の項目)

 

エアコンスリーブをあらかじめ取り付けない業者さんは、その理由(言い訳?)に、「エアコンの機種が決まらないと、配管が見えてしまう」などといいます。

 

確かにそうかも知れません。しかし、よく考えてみてください。

 

日本の建物は短いと言われますが、それでも約30年。それに対して、エアコンの平均寿命は10年です。
つまり、建物の寿命を迎える頃まで、またローンを支払い終える前までに、エアコンは2回買い換えます。

 

あなたは、10年後、20年後に発売されるエアコンのスリーブ位置が分かりますか?
当然、分からないでしょう。製造元の人も分からないでしょう。3年後の製品でさえ、普通は分かりません。

 

よって、「エアコンの機種が決まらないと、配管が見えてしまう」という話は、たったの10年程度の話でしかないのです。

工事中にエアコンのスリーブを開けておけば、防水工事は構造用合板を張った後、防水紙を張った後、サイディングを張った後など、2~3回行うことができ、安全性が高まります。防水ラインが複数になりますからね。

これに対し、建物が完成した後では、外壁面からの防水1回のみしか出来ません。モルタル塗りの外壁の場合、モルタルそのものには防水性はありませんので、しっかりとシーリングしたとしても、リスクが増えます。 

 

エアコンと、建物。それぞれの寿命を考えれば、どちらを優先させるのが良いかは、すぐ分かるでしょう。

本日内覧会でお伺いした現場では、エアコン取り付けの位置全てにエアコンのスリーブが設置されていました。とても良い配慮だと思います。

現在建物を建築中の方、あるいは今後建てようとお考えの方は、ぜひご検討ください。

 

ちなみに、しっかりとした高気密高断熱の建物を作っている業者さんなら、スリーブを後から開けるという発想自体がありません。後から開けると気密性が低下するため、気密性確保のために工事中に必ず取り付けるからです。

高気密・高断熱と言いながら、後からエアコンのスリーブ工事を薦めてくる業者さんは、気密や断熱の重要性を本当には理解していないと考えて差し支えありません。

配筋検査に行ったけれども、鉄筋も何も無かった。

2005年02月07日

今日は朝1で、品質チェックの基礎配筋検査。
基礎に使われる鉄筋が正しく施工されているかの確認です。

事前に頂いていた工程表では、施工業者さんの鉄筋検査があるので、私とダブルのチェックです。

配筋がない!?現場の近くに行くと、そのの前で立っている一人の方がみえました。
現場に到着すると、「あれ!?鉄筋が無い!?」

現場に立っていた方はガス屋さんで、ガスの配管を通すスリーブを入れに来たとのこと。

「月曜日には配筋終わってるって監督さんが言ってたから来たんだけど、これじゃ、入れられないよなぁ~。はっはっは」
と笑っていました。

現場監督さんに連絡をとってみると、基礎屋さんの手配ミスで予定より遅れてしまったとのこと。連絡後すぐに、新しい工程表が送られてきました。

次回はバッチリの配筋をお願いします!

小さなことの積み重ね。スリーブ指示具でトラブルを未然に防ぐ。配筋検査にて

2005年02月11日

鉄筋とスリーブの間が確実に確保できる支持具右の写真は、品質チェックの、配筋検査で見かけたものです。

筒のようなものは、スリーブといい、水道の配管やガスの配管が通る穴になる部分です。コンクリートを流し込み、固まった後にスリーブを取り除くことで、綺麗な穴になります。

この写真の施工で良いところは、スリーブと鉄筋の間に確実にすき間ができるように、プラスチック製の支持具を使っているところです。
鉄筋とスリーブが密着していると、その間にコンクリートが流れ込みにくくなります。しかし、この写真のような支持具を使うことで、そのようなトラブルを未然に防止できます。

「良い家を作る」といっても、急にできるものではなく、とても小さなことの積み重ね。
品質チェックでも、見ているのは金物を固定するビスの数や位置、配筋の間隔や長さなど、一つ一つはとっても、地味~なことです。
その地味~なことの積み重ねで、家の最終的な出来栄えが違ってきます。

今回の写真の配慮は、家が建った後には分かりません。
品質チェックでは、建築中の建物を第三者として確認することが主なサービスです。それに加え、建築途中に目にする、今回のような「作り手の配慮」をご依頼者の方に伝えることも、重要な仕事だと思っています。

エアコンスリーブの大きさにご注意。直径75mm以上がオススメ

2005年02月14日

先日お伺いした一戸建ての内覧会には、エアコンの先行スリーブが設置されていました。とても良いことだと思います。

ここで、エアコンのスリーブについて、注意点を挙げたいと思います。
それは、スリーブの直径です。

最近、換気機能や加湿機能がついたエアコンが販売されています。これらのエアコンは、一般のエアコンの配管に加えて、換気機能や加湿機能のための配管が余分に必要です。

そのため、スリーブの大きさが、大きくなります。換気や加湿機能付きのエアコンを使うときには、最低でもスリーブの直径が65mm以上のものが必要で、75mmが理想です。
排水管でよく使われるパイプに、75mmのものがありますので、これを流用するのが良いでしょう。

スリーブ取り付け、または確認の際には、スリーブの直径にご注意ください。

コンクリート打設で余ったコンクリート。ゴミかリサイクルか。

2005年02月15日

品質チェックのコンクリート打設立会いのとき、基礎屋さんのアイデアを見ました。それが、次の写真

コンクリートを型枠に入れて 表面を平らに均します
余ったコンクリートを型枠に入れて 表面を平らに均します

冷蔵庫で氷を作っているみたいです。これは何でしょう?

サイコロ 答えは、基礎に使われる鉄筋と地面との間にスペースを設けるコンクリート片(サイコロなどと呼ばれます)です。右の写真で、鉄筋の下に入っているのがそれです。
一般的な工事で、余ったコンクリートはミキサー車で工場に持っていってもらうか、現場で捨ててしまうことが多いようです。いずれにしても捨てています。
しかし、今回のケースのように、コンクリートを型枠に入れて整形しておけば、次の現場で使えるため、ゴミにはなりません。

サイコロ自体は高いものではありませんが、回数が多ければコスト削減にもなりそうです。無駄なゴミを減らしてリサイクルでき、コスト削減にもなる。とてもいいアイデアですね。

雨の日のコンクリート打設

2005年02月16日

昨日は暖かな日でしたが、今日の東京は雨が降り、外は寒いです。

雨が降って困るのが、建物の建築現場。
例えばコンクリートを流し込む時に、雨が降っていると作業ができません。

水が加わることでコンクリートが必要以上に柔らかくなってしまい、必要な強度が得られなくなるからです。(「水を入れてもいいか?」と聞いてくる業者さんはいけません)

建築中の一戸建ての建築現場をチェックする、さくら事務所の品質チェックでは、基礎のコンクリート打設に立ち会っています。

今週、基礎コンクリート打設の立会い予定がありましたが、天候が悪いため延期になりました。
空調の完備された工場で作る工業製品と違い、建物は天候の変化がある屋外で、手作りするものです。

天候によって工事が長引くことをある程度見込んでおかないと、最終的な品質に問題が出ることがあるので、注意が必要です。

当初から無理のある工期では、品質に関わる問題が出るリスクがありますので、余裕のある日程が無難です。


袋入りグラスウール断熱材の施工方法

2005年02月19日

今日は品質チェックで、断熱材の確認。
前回伺ったとき、建物の精度を確認しましたが、良い精度に仕上がっていました。

ご依頼者と待ち合わせた後、どんな感じに仕上がってるかな~ と期待して行ってみると、あらら!断熱材の留め付け方法が全部間違っています。

誤った施工例 誤った施工例
柱の内側に断熱材が留め付けられています。 取り付け部分を拡大して見たところ。

日本で売られている一般的なグラスウールは、袋に入っており、両側に「耳」と呼ばれるビニールシートが2cmくらい出ています。正しい施工方法は、この「耳」を柱や間柱(まばしら)の上で重ね、ビニールシートを連続させなくてはいけません。
(ちなみに、このビニールシートは壁の中の結露を防ぐためにあり、防湿層(ぼうしつそう)といいます)

今回の物件では、グラスウールの「耳」が柱の中に入っており、ビニールシートが連続していませんでした。また、柱と柱の間隔に合わせて、グラスウールを切っていないため、室内側に膨らんでいました。

大工さんに、「これはマズいですよ。なぜこうしたのですか?」 と尋ねると、耳を重ねることも、その理由もご存知ない様子。しかし、このような事はたまにあること(本当はいけないのですが)なので、大工さんに正しい施工方法を伝えて全てやり直しです。

施工してあったグラスウールを全て取り外し、寸法を合わせながら再度取り付けていきます。
正しい施工にするため、私も服を着替えて工事に参加。

途中からは私だけでなく、ご依頼者も工事に参加。作業が終わる頃には、慣れた手つきで奇麗な仕上がりになっていました。
断熱材を取り付けるご依頼者
断熱材を取り付け直しているご依頼者(お施主さん)

 

断熱材修正前 断熱材修正後
before after
断熱材修正後 断熱材修正後
修正後の断熱材の様子1 修正後の断熱材の様子2

グラスウールのような繊維系断熱材の工事自体はそれほど難しいものではありませんが、本当に正しくやろうとすると、結構面倒です。現実的には、正しく施工されていない方が多いのではないでしょうか。

どんなにいい材料を使っていても、施工が間違っていては性能が100%発揮されません。
その材料にもいくつもの種類、メーカーがあり、工法も多数あります。家を作るというのは大変ですね。

長時間の工事、Sさん、お疲れ様でした!

工事中の見えない心遣い

2005年02月25日

品質チェックで、壁の下地の確認へ。

ここの担当の大工さんは、毎日片道60キロメートルくらいかけて現場に通っています。(雪の日は臨時休業にするとか)

品質チェックの最初の頃から、私たちのチェックに好意的で、現場に行くといつも手をとめてお茶タイム。建物にまつわる色々な話をしてくれます。
今回も30分以上、建物の話で盛り上がってしまいました。

床の合板は一般的にはクギ打ちですが、この大工さんはビス留め併用。
手間も時間もかかりますが、高さ調整が少し効くのと、強度が出るために毎回こうしているそうです。他にもいろいろ気を使っているところがあります。

でも、それらのほとんどは構造に関することなので、完成してからは分からないところばかり。分かるとしたら、数十年後にリフォームをして、構造体が見えるときでしょうか。

表面的なことではなく、構造のような建物の本質的な部分で、見えない心遣いをされている大工さん。
もう少しで大工さんの仕事は完了。
お伺いするのもあと数回ですが、よろしくお願いします!


基礎工事に問題アリ。鉄筋が剥離剤でびっしょり。配筋検査にて。

2005年03月02日

昨日の夜、急遽入った配筋検査のご依頼。
ちょっと特殊な事情でしたが、朝イチで現場に向かいます。

配筋検査の様子 現場に着いて、配筋の状態を見ると、どうも雑な感じ。
鉄筋の切れ端などが転がっていたり、余分な結束線(鉄筋を束ねる細い鉄線)がチラホラ見えます。
それでも、配筋検査を行ってみると、ゴミが散らかっていて雑ではあるけども、大きな問題は無し。

型枠に、剥離剤(コンクリートと型枠を剥がれやすくするための油)が塗られていなかったので、作業されている方に、

「剥離剤はローラーで塗るのですか?」

とお聞きすると、

「はい、そうです」

というお答え。
ローラー
参考写真:ローラー

コンクリートは、午後から打設するということだったので、立ち会うことにしました。コンクリート打設までには少し時間があったので、昼食のため少し現場を離れます。

お昼過ぎ、現場に戻ってきて唖然。
型枠には、どう見ても噴霧器で剥離剤をかけた跡が・・・。

噴霧器の跡 噴霧器 噴霧器
どう見ても、噴霧器で塗った跡なのですが・・・。 近くに置いてあった噴霧器 こっちにもあった

鉄筋に油が 鉄筋を組み上げた後に、噴霧器を使って剥離剤を塗ると、ほとんどの場合、鉄筋に剥離剤がついてしまいます。

鉄筋とコンクリートは、一体となって効果を発揮しますが、剥離剤が鉄筋についてしまうと、その効果が発揮できません。
今回の物件でも、やはりというか、鉄筋に剥離剤がついてしまっている箇所がありました。

このような場合、鉄筋を交換するのがベストですが、今回のチェックの特殊な事情や、コンクリートの打設が始まっていることから、急いで剥離剤を拭き取ります。

剥離剤を拭き取っていると、新たな問題が。
基礎の中に、たくさんの鉄筋の切れ端が置かれたままになっています。

余った鉄筋の数々 ゴミ捨て場じゃないんですから この下のものは入りません
すごい鉄筋の量。下にあるのは全部要りません。

鉄筋の切れ端。ゴミ捨て場じゃないんですから。 この下にあるのも、要りません。
取り除いた後 取り除いた鉄筋の量
鉄筋を取り除いた後。これが本来の姿です。 取り除いた鉄筋を一箇所に集めたら、こんなにたくさんになりました。

この余った鉄筋から、約3mのところでは、既にコンクリートを流していましたから、私が立ち会っていなければこれらはきっとコンクリートの中に埋まっていたんでしょうね。

多分、余った鉄筋の処分に困ったからなのでしょう。今回は、打設のときに立ち会っていたから余った鉄筋が入っているのが分かりましたが、コンクリートが固まった後では、これを見つけるのは困難です。

現場監督さんは現場に立ち会っていなかったので、これを知っているのは基礎屋さんだけ。もちろん、建物が建った後に買われる方も分からないでしょう。

何棟か集まっている現場だったので、周りの現場も同じ基礎屋さんが施工してるのでしょう。

心配になって近くの物件を見てみると・・・、

う~ん、この現場、大丈夫なのでしょうか?

いくら大工さんの腕が良くても、基礎がダメならいい物は出来ません。基礎は建物のとても大切な部分なのですから。
アンカーボルトが蛇行
アンカーボルトの位置がぐにゃぐにゃ。

基礎屋さんから、大工さんへ。アンカーボルトと基礎パッキンはOK?

2005年03月05日

品質チェックで、土台敷きの確認へ

現場に着くと、敷地は昨日の雪でゆかるみ状態。
車を止め、現場まで歩く途中で泥だらけになること、間違いなし。


しかし!そんな事もあろうかと、いつも車には長靴を常備。
早速履き替えて、現場に向かいます。

基礎コンクリートの中に入るときには、別の靴にもう1回履き替え。(長靴のままだと、基礎コンクリートを土で汚してしまうため)

今日が大工さんとの初対面の日。
最初は険しい表情でしたが、チェックの内容や目的などをじっくりお伝えしたら、後半にはかなりやわらかな対応をしていただけました。(心の中でちょっとガッツポーズ!?)

土台敷き大工さんと雑談を交わしながらも、早速チェック開始です!

今回は、基礎と土台を留めつける「アンカーボルト」と呼ばれる金物と、基礎パッキン(2004年10月4日の日記参照)の確認をします。

チェックの結果、アンカーボルトには大きな問題なし。

基礎パッキンが、数箇所入れ忘れの箇所がありましたが、この時点での修正はとっても簡単で、すぐに直せます。

このに入る前に、1つ気になっていたことがありました。それは、基礎コンクリートの精度。
先月、神尾さんがコンクリートの打設に立ち会ったこの現場はどうだったのでしょうか?

おそるおそる大工さんに聞いてみると・・・

「ここの基礎の精度はいいよ!一箇所だけ悪いところあるけど、それでも1mm位。上出来だね。」

とのこと。
ホッと胸をなでおろすと共に、基礎屋さんの顔が頭に浮かびました。
基礎屋さんから大工さんへ、仕事のリレーは上手くいったようです。
(ちなみに、基礎屋さんの仕事が悪いと、苦労するのは大工さんです。3月2日の日記に書いた現場の大工さんは大変でしょうね・・・。)

今日から現場は、大工さんの仕事がメインです。よろしくお願いします!


「家づくり、楽しかった」

2005年03月14日

お引渡しが近づいた品質チェックの物件前で、ご依頼者がおっしゃった一言。

「あ~、家づくりってやっぱりこうじゃないと」と、しみじみ思いました。

今回の物件でも多少のトラブルはありましたが、全て修正してもらい、間もなく完成。


何もない場所に糸が引かれ、鉄筋を配置し、コンクリートを打ち、徐々に建っていく新しい我が家。その様子を見ながら、新しい住まいでの生活を頭の中で色々と描かれていたのではないでしょうか。


毎日現場にみえていた現場監督さんにはかないませんが、私も10数回足を運びました。品質チェックで現場に幾度も通うと、物件に対して愛着がでてくるのは事実です。

実は、お引渡しのときには、一区切りついたと思うと同時に、ちょっとさみしくもあります。大工さんが真面目で良い仕事をされる方だとなおさら。

本来、家づくりはとても楽しいもの。
楽しさよりも、不安が上回る家作りでは面白くないですよね。

不安をなくし、「楽しい」家づくりができるよう、これからも頑張らねば!

コンクリート打設での見えない部分でのこだわり。基礎精度を上げるために

2005年03月16日

今日は、品質チェックで、コンクリート打設の立会い。
天気は良好。そのため、花粉もたくさん飛んでいるようで、鼻水が・・・。

三上さんにもらった、鼻孔拡張テープを鼻に付けた上にマスクをし、ヘルメットをかぶって現場に入ります。

今日の現場は、以前にも書いた基礎の1回打ちでの施工。
コンクリートの施工は大きなトラブルなく進み、終盤へ。

基礎の高さを揃えるために、一般的にはコンクリートの上端にクギやビスなどを刺して、高さの基準にします。
今日はそのビスがちょっと変わっていました。

少し変わったタイプ 埋め込みの様子
少し変わったタイプのビス。普通は黒いプラスチックは付いていません。

まだ固まっていないコンクリートに埋め込みます。
入ったところ レベラー
埋め込まれると、このようになります。このビスの頭を高さの基準に調整します。 レベラーと呼ばれる高さの調整剤を、ビスの頭が隠れる程度に流し込むと、基礎が平らになります。

このタイプのビスは1本20円ほど。1mに3本程度入れていましたので、比較的細かい間隔です。高さ調整専用のビスなので、この方法を使うと高さの微調整が簡単です。

家全体から見ると大きな金額ではありませんが、普通のクギやビスであれば、この部分でわずかながらコストを削減できます。
特に指示された訳ではなく、基礎屋さんが自分の判断で使っているということでしたので、業者さんのこだわりなんでしょうね。

レベラーを流し、建物が建ってしまった後では全く見えない部分ですが、このようなこだわりなら大歓迎です!

北海道での建物調査(インスペクション)。建物の内容に絶句

2005年03月18日

羽田空港 今日は北海道で建物の調査。
朝日が昇るのが以前よりも早くなっていて、5時前でも外は明るい。
たくさんの機材が入ったスーツケースをガラガラと引きながら、始発の電車に乗って羽田空港へ。
空港到着後、あまり時間がないので、早々に手荷物検査を受けて軽く朝食を。

本屋で本を選んでいたらあっという間に搭乗時刻に。
昨日もいつものように2時頃寝たので、とても眠い。毎度のごとく、離陸後すぐに熟睡。

札幌駅 新千歳空港に到着後、すぐに荷物を受け取り、足早にJRへ。
預けた荷物が出てくる時間にもよりますが、少し急ぐと急行電車に乗ることができます。
今回も前回と同じく、予定通りの電車に乗車。40分ほど乗ると札幌駅です。電車を降りると、約1ヵ月前に来たときよりも、寒くありません。(それでも、東京よりは当然寒いです)

ここからはタクシーに乗るつもりでいましたが、調査物件が地下鉄の駅から近かったので、スーツケースを引いて地下鉄に乗り込みます。

現地に到着。
早速建物の中に入ります。
物件に入ると・・・、しばし絶句。調査に時間がかかることがすぐに分かりました。まだ建築中ですが、既に欠陥住宅の兆しが。長い1日になりそうです。

不適切な土台の高さ調整 アンカーボルトのずれ 完全にずれたアンカーボルト
不適切な土台の高さ調整(軒天用の材料を使用) アンカーボルトのずれ 完全にずれたアンカーボルトは折り曲げて終わり
5cmも欠き込まれた土台 5cmも欠き込まれた土台 梁を貫通した配管
5cmも欠き込まれた土台 土台を欠き込んで配管 梁を貫通した配管
相欠きした両筋かい 許容範囲を超えた柱の傾き(1000分の5mm) 梁を貫通した配管
相欠きした両筋かい(強度が出ない) 許容範囲を超えた柱の傾き(1000分の5mm) コンクリートの施工不良

問題のある所は、100箇所以上。ここまで多いと、修繕はとても困難。
施工業者さんにいろいろと聞いてみると、罪の意識どころか、どこが悪いのかも分かっていない様子。

いちいち反論していても、自分が疲れるだけなので、情報収集を目的に聞き込み。

しかし、施工業者さんよりも困ったことが。
実はこの日に、役所の金物検査があり、OKが出ているのです。

上の写真のような問題のある箇所があるにも関わらず、なぜ通ってしまうのでしょう。はっきり言って、見ていないも同然です。役所が問題のある物件を認めているようなもの。呆れました。そんな検査なら、しない方がいい。

4時過ぎになり、調査は終了。
肉体的というより、精神的にかなり疲れました。

駅に戻って早めの夕食を取り、空港へ。

img20050318-13.jpg(3830 byte) 定刻通りに離陸した機内では、朝に買った本を読みました。
機長からアナウンス飛行機の中では飛行機に関する本を。
パイロットの方が書かれたエッセイ。中学の頃、飛行機の整備士(パイロットでない所が私らしい)になりたいと一時期本気に思っていた私は飛行機好き。といっても、飛行機の雑誌を読んでいたりする訳ではないのですが。

本の中にあった、「羽田と同じほぼ同じ規模のロンドン ヒースロー空港の年間発着回数は、羽田の約4倍」というのを見て、「日本の空港は効率悪いな~」と思ってしまった。

本が読み終わるころ、羽田に無事着陸。
その後、荷物を置くために事務所にもどり、終電で帰宅。

問題が多い物件の調査は、そうでないのと比べて本当に疲れます。何だか、エネルギーを吸い取られているような感じ。
お疲れさまでした。

品質チェックの最終段階、内覧会

2005年03月26日

最近、品質チェックの最終段階となる、内覧会が続いています。


物件の大きさによりますが、多くの場合、、内覧会までに10回前後現場にお伺いしているので、建物に関してはほとんどのことが分かっています。
配筋検査から、筋交い(筋かい)の位置、ホールダウン金物の位置などの構造検査、外壁の下地や周辺の環境(駐車場やコンビニの位置は特に)まで。

品質チェックを行った物件の場合、、内覧会のときに大きな問題が見つかることはほとんどありません。指摘事項は小さなものばかりです。

ある物件では、現場監督さんが毎日足を運ばれていました。意外と思われる方も多いかも知れませんが、現場監督さんが毎日物件に来られるのは、とても少ないケースです。

そこでの内覧会は、とても雰囲気の良いものでした。設計の方から、現場担当の方まで勢ぞろい。

また、品質チェックでお伺いするときがありましたら、よろしくお願いします。(あ、まだ手直し工事と外構がありますね・・。そちらもよろしく)

コンクリート打設後のコンクリートの上を猫が歩く理由

2005年03月27日

猫の足跡コンクリート打設のあとに、猫が歩いて足跡が残っているときがよくあります。犬のケースは少ないようです。
Googleで検索しても、多くの人がコンクリートの上を猫が歩いたことを経験されているようです。
以前、品質チェックでお伺いした基礎屋さんも、猫の足跡に困っていました。(ちなみに、この現場にも猫の足跡がありました)


今日、品質チェックの内覧会でお伺いしたところにも、猫の足跡が。。。
幸いにもコンクリートが固まっていたため、凹んではいません

現場監督さんに、「どうして猫が来るんでしょうかね?」とお聞きすると、
「コンクリートを打つとコンクリートが発熱して温かいから寄ってくるらしいよ」とのこと。

確かにコンクリートは固まるときに発熱して温かくなります。
「お~、なるほど!」と一人で納得。

しかし、現場からの帰り道に、「ん?じゃ、夏はどうなるんだ?外は暑くてさらに暑くなるのに?」と疑問が・・・。

どなたかご存知の方、ご連絡をお待ちしております。


コンクリート打設。バイブレーターで締め固め

2005年04月08日

品質チェックで、コンクリートの打設立会いへ。現場監督さんは来ていませんでした。

実は基礎コンクリートの打設のときに立ち会われる現場監督さんは多くありません。今までの品質チェックでは、監督さんが立ち会われたのは半分に満たないと思います。

今日のコンクリート打設は、量が少ないので一輪車(ネコ車)での打設。

ネコ車 重たいので、みんなで一緒に
ミキサー車から直接もらって 型枠に流し込み

コンクリートは水の約2.4倍の比重があるので、コンクリートを入れた一輪車(ネコ車)は見た目よりも重たい。こぼさないように注意しながら型枠へ。

コンクリートを型枠に流し込んだ後は、バイブレーターで締め固めます。

バイブレーター前 最初はこのように、こんもり。このままでは固まった後にすき間ができてしまいます。 締め固め中 バイブレーターで締め固め中。
鉄筋に当たらないように注意。
締め固め完了! コンクリートは一瞬で流れ込みます。この作業を省くと、仕上がりが悪くなります。

作業は30分ほどで終了。コンクリートの輸送時間を考えても、打設時間に問題ナシ。おつかれさまでした。

さくら 帰り道にあるさくらはなかなか綺麗でした。
さくらの下の道路は、落ちた花びらで埋め尽くされていました。

配筋検査でビックリ!基礎を南北逆向きに作ってしまった現場

2005年04月20日

品質チェックで、基礎の配筋検査+コンクリート打設立会いのために、朝早い電車に乗って現場へ。
数日前の現場監督さんに確認したところ、この日に配筋は完了している予定です。

現場につくと、まだ誰も来ていませんでした。
コンベックス(メジャー)やペン、デジカメなどが入ったバッグを腰に取り付け、ヘルメットをかぶって現場に入ります。

現場の配筋は綺麗にできていますが、何かが違うような。うーん?と思っていると、基礎屋さんがちょうどトラックに乗ってやってきました。荷台にはたくさんの鉄筋が乗っています。

基礎屋さんが車から降りてくると、
「いや~、配筋を逆向きに作っちゃってさ。全部やり直しで、今日はタダ働きだよ。図面に方角が書いてあったら間違えなかったのになぁ」
とひとこと。

よく見てみると、確かに基礎が180度逆向きです。
配筋を直すために、トラックにたくさんの鉄筋が乗っていたのですね。

基礎屋さんは、配置図が無かったため、間違えてしまったようです。
工事のための基礎伏図(きそぶせず)に、方角は入っていませんでした。
今回は、敷地と建物の関係から、確かに間違いやすいともいえます。

その後、休日だったはずの監督さんも現場にみえ、夕方までに全て直すということになりました。
この日の午後に予定されていたコンクリートの打設は当然延期です。

予定が急に変わってしまったので、周辺の他の現場を回り、夕方に再度出なおすことに。
他の現場を回ったあとに戻ってくると、配筋の向きは直っていました。

立ち上がり部分の距離の間違いや、基礎が図面より30cm長かった箇所はありましたが、すぐに修正。その他は良好でした。

コンクリートを流し込む前に気が付いて、良かったです。コンクリートが固まった後に気が付いた場合には、もっと大変なことになりますから。

 

【オマケ】
この現場、当初の設計では基礎幅が120mmだったので、設計者(兼 施工業者)との打ち合わせのとき、
「120mmではかぶり厚不足になる恐れがあるので、安全のため、基礎幅を150mmにした方が良いのでは?」
と持ちかけました。

すると、「うちは、そんな精度では仕事していない!」と怒られました。
いやー、まさか南北を逆にするほどの精度で工事されるとは思ってもいませんでした。(と、毒づいてみます)

ちなみに、型枠の検査において、やっぱりというか、かぶり厚不足の箇所があったため、部分的に150mmの基礎幅となりましたとさ。
工事を担当していた基礎屋さんいわく、
「うちが今請けている現場で、基礎幅120mmはここだけだ。かぶり厚が取れないから、150mmにして欲しいね」
とか・・・。
現場の職人さんは正直です。

「1時間後にコンクリートの打設を行います」と言われても・・・

2005年04月23日

朝、早起きして、品質チェックのコンクリート打設立会いへ。
眠い目をこすりながら現場に到着。コンクリートを流し込むためのポンプ車が準備の最中でした。

しばらくすると、ミキサー車が到着し、打設の準備が完了。
早速工事にとりかかります。3台目のミキサー車が打ち終わった朝9時ころ、他の現場の監督さんから携帯が入りました。

「立ち上がりのコンクリートの打設、来週の火曜日ってお伝えしたんですけど、何か今日基礎屋さん来て、作業始めちゃってるらしいんですよ。1時間後から打設しちゃうみたいなんですけど、いいですかね?」

という連絡。

最初に聞いたときは、「え~~!?」と思ってしまいました。
口調からすると、どうやら監督さんも知らなかった様子。でも、1時間後というのは、急すぎる予定変更です。この現場から、その現場まで移動するだけでも、40分以上かかります。

私は、作業立会い中の現場を離れることができなかったので、お休み中の他のコンサルタントにお願いし、現場に行ってもらいました。
私の打設立会いが終了後、現場に直行すると、いくつか不具合が確認され、その修繕を行うために打設は数時間遅くなりました。

それにしても、「1時間後から・・・」というのは、ビックリします。
次回はもう少し早めのご連絡をお願いします。

一戸建ての基礎工事を担当する、基礎屋さん

2005年04月27日

今日は、朝からコンクリート打設の立会い。
外はとてもいい天気。

今回は、基礎の立ち上がり部分の打設なので、コンクリートを流し込む量が少なく、流し込む作業の時間は短め。午前中に流し込みが終わり、午後からは天端を水平にする作業です。

午前中の作業は慌しいので、時間の制限が少ない午後からの作業のとき、基礎屋さんからいろいろお話を聞きました。

基礎屋さんは、20歳のときからこの仕事をやっており、今年で25年目。
高さの精度を出すための作業のコツを聞いていると、フムフム、いろいろノウハウがあります。

普通に作業を見ていてもわかりにくいですが、細かいところにいろいろなノウハウがあるのですね。
家作りの作業の中で、基礎をつくる作業は地味ですが、とても重要な仕事。
こだわりを持ってお仕事されている基礎屋さんに会うと、嬉しくなります。

施工業者さんが信用できないのではなく・・・。報告帰りに見た、基礎の不良

2005年05月08日

外構の確認も兼ねて、ご依頼者の真新しい住まいで、品質チェックの最終報告です。お引越しから約1週間。家具やお子さんのおもちゃがたくさん並んでいました。

さくら事務所の品質チェックでは、チェック内容の速報を、専用のホームページでご報告しています。ご依頼者によると、工事の進捗状況を直接現場で見るよりも、ホームページの方を楽しみにされていたそうです。親戚の方も一緒にご覧になっていたということで、嬉しく思いました。

ご報告後、品質チェックをご依頼頂いたときのことをお尋ねすると、
「施工業者さんが信用できないのではなく、工事に安心感を持ちたい、知識の上で業者さんと対等になりたい。」
というのが、ご依頼の理由でした。その点は、なかなか業者さんに分かっていただけなかったとか。

そういえば、さくら事務所がチェックに入る旨を、こちらの売主さんに最初にお電話したとき、「勝手に見ればいいじゃねぇかよ~!」と言われたのを思い出しました。
最初はどうしようかと思いましたが、実際のチェックの内容や方法にも納得されたようで、最後はいつものように円満に終わりました。

ご報告が終わり、ご依頼者宅を後にします。
駅までの帰り道の途中にあった、建築中の物件。

コンクリートの充填不良 充填不良箇所の拡大 ずれ気味のアンカーボルト
コンクリートの充填不良 充填不良箇所の拡大 ずれ気味のアンカーボルト

こちらを作っている業者さんが、今後修繕するかどうかわかりませんが、充填不良箇所に関しては、第三者が入っていれば、必ず指摘するレベルですね。

在来工法の現場で見た、金物ミスを防ぐためのナイスアイデア

2005年05月16日

金物のサンプル 先日、在来工法において、2000年以降、金物の使用量が大幅に増えているというお話を書きました。
金物は、メーカーによって名称や形が違うため、いろいろな業者さんの仕事を請け負う大工さんの場合、取り付け位置や方法を間違える可能性があります。
(在来工法の金物の不統一は、不効率だと思ってしまうのは私だけでしょうか。ツーバイフォー(枠組壁工法)は金物も部材もシンプルですよね)

右上の写真は、そのミスをなくす為に、現場監督さんが作った、金物の一覧。金物の実物の一覧と、図面上の記号が書いてあるので、どの金物を使えばいいのか簡単にわかります。

予備の金物や、余った合板で作ったのだと思いますが、とてもいいアイデアですね。

図面のミスで、在来工法の耐震性能不足。施工中のチェックで解決

2005年05月26日

今日は、品質チェックで建物の構造検査。
2日前に、施工業者さんが依頼した(10年保証の)第三者機関におけるチェックは終わっている現場です。

一般的に、お施主さんに渡される図面は、簡単な平面図と立面図、配置図くらいですが、構造の検査になると、これに加えて、各階の床伏図(ゆかふせず)、プレカット図などが必要になります。
2000年に法律が大きく変わり、金物が増えたので、金物の位置を示した図面があることも珍しくありません。

1階のチェックが終わってみると、筋交い(筋かい)周辺のアンカーボルトが不足。新たにアンカーボルトを取り付けるか、筋交い(筋かい)を移動させる必要がありました。

続いて2階。この物件の外周部は全て構造用合板で囲まれていますが、内側の壁には筋交い(筋かい)などは無し。
感覚的に、この建物の大きさでは耐力壁の量が足りないだろうと思い、図面を見てみますが、筋かいなどの表記はなし。
現場監督さんに聞いても、無いようなご返答。

しかし、どうも気になるので、
「夕方、事務所に戻ってから筋交い(筋かい)の量を計算してみてみます」
と現場監督さんにお伝えして、チェックを終えて現場を後にしました。

次の現場に向かっていると、先ほどの現場監督さんから電話が。
「やっぱり2階に筋交い(筋かい)が何本か必要でした。図面の表記ミスでした。すいません。」
とのこと。

やっぱりか・・・と思いましたが、この段階で気が付いていて、本当に良かったです。壁を張ってしまうと、見えない箇所ですから。

社内での構造検査には複数の方法がある

2005年05月27日

今日は、昨日に引き続き、品質チェックで上棟が終わった建物の構造検査。
施工業者さんの社内検査の時間に合わせての確認です。

社内検査といっても、
 1. 実際にはほとんど機能していないもの
 2. 現場監督さんが行うもの
 3. 社内の専門の部署で行っているところ
 4. 第三者に委託しているところ
など、いろいろです。

一般的には、上の項目において、数字が大きくなるほど厳しくなるのではないでしょうか。「2. 現場監督さんが行うもの」は、現場の大工さんと"なあなあ"になりがちです。現場監督さんが若い方だと、なおさら。
今日のチェックは、3.の、社内の専門の部署で行っているところ でしたが、こちらの検査員の方は素晴らしかった。

前回、配筋検査のときも同じ方でした。年齢は私の父親より上の方です。
配筋検査でお話したとき、さくら事務所のような第三者が入ってくれることをとても歓迎されていました。
建築当初から、第三者を快く受け入れてくださる現場では、大きな問題が起こらないことがほとんどです。
良い緊張感が生まれるからでしょうか。

構造検査は、まさに構造に関わる部分の検査ですから、問題があるときには、力学的、工学的、理論的な判断と対処が必要です。
今日の検査員の方は、指摘事項に関して、施工する職人さんに、「ここは、モーメントがかかるから○○しよう、ここはせん断力がかかるからこうした方がいい」などと、わかりやすく理論的です。
一緒にチェックを行っていても、品質に対するこだわりが感じられます。

チェック自体には、大きなものはなし。すぐに直る軽微なものばかりでした。

次回は防水の確認が大きな検査でしょうか。
Sさん。また、ご一緒にチェックできることを願っています。

基礎から建物まで全てを担当する工務店

2005年06月02日

今日は、品質チェックの、配筋検査へ。
雨が降る中、靴が泥だらけになりながらの確認です。
ちなみに今回は、基礎の1回打ちの現場です。

仕上がりがいい現場というのは、パッと見た目で仕上がりが奇麗ですが、今日の現場はそんな感じでした。
基礎の幅は、16cmと広いため、コンクリートのかぶり厚(鉄筋を包み込むコンクリートの厚さ)の確認は、目視で十分なほど確保されていました。

ちょっと気になったのが、配筋作業をしている業者さんがかぶっているヘルメット。

一般的に、配筋の作業を含む基礎の工事は、「基礎屋さん」という、専門の業者さんが行います。会社名は、○○工業や、○○鉄筋などが多いかも知れません。しかし、今日は違っていたのです。

ひょっとして・・・とお聞きすると、配筋の作業は基礎の専門業者さんではなく、基礎の上側の建物も作る工務店さんが作業をされていました。
これは、分業制になっている建築の現場では少ないことです。

配筋はというと、小さなミスはあったものの、全体はとても良好。
アンカーボルト取り付けの、高さの誤差も、±1.5mmと良い精度でした。

建物にとって、とても重要な「基礎」ですが、丁寧な配筋作業でした。
上に組みあがる建物も、きっと良いものができるのではないでしょうか。

配筋が終わってないのに、社内の配筋検査に合格した物件の内覧会

2005年06月23日

今日は、品質チェックの最終段階となる、内覧会。
思い出せば、一番最初にご依頼者にお会いしたのが、去年の秋。半年以上に渡る、長いおつきあいです。

基礎工事が始まり、「配筋が出来上がった」という連絡を頂いてから現場にお伺いしましたが、その時点では配筋は全然終わっていませんでした。
しかし、施工業者の社内検査では合格となっており、このまま作業が進むのかと、かなり焦りました。

結局その後2週間ほどたってから、配筋が完成。その間に、数回足を運びましたが、配筋検査のために現場に何度も足を運ぶのは、まれです。
社内の検査担当の方が何を見て、配筋検査を合格にしたのか分かりませんが、これでは困ります。

この物件は、工場でほとんどの部材を加工して現地では組み立てるだけの工法だったため、現地で作る主なものと言ったら基礎コンクリートくらいです。
基礎の精度は建物に関わってくるため、妥協はできません。

基礎の工事の後は、とても順調に作業が進んだのが幸いでした。
大工さんもとてもフレンドリーな方で、良かったです。

品質チェックの内覧会では、途中をチェックしていることもあり、大きな問題はまず出ません。
今回の内覧会でも、指摘事項は軽微なものがほとんど。現場監督さんや、電気屋さんがその場ですぐに直してくれました。
床の水平精度や、壁の垂直精度もとても良好でした。

最終的な仕上がりが良かっただけに、当初の基礎の件は残念です。
次回、チェックに入るときは、よろしくお願いします。

「1メートルは、一命取る」徒然草にも似た言葉

2005年06月28日

今日はとても暑い日でした。
施工中の現場をチェックするために、3件の現場を回りましたが、たくさん歩いたので、ヘトヘト。

うち1件は、建て方の作業でした。炎天下の中、たくさんの大工さんが家の骨組みを作っていました。

完成した住まいは快適であったとしても、それをつくるまでの期間は、快適ではないことが少なくありません。これからの時期は、炎天下の中での作業も続くでしょう。
冬は、雪の中での作業もあります。建物をつくるという仕事は、自然と向かい合わせ。天候によって作業の進み具合も変わってきます。

高所での作業は、危険も伴います。
一戸建てでも、屋根のところまで上ると、高いものです。

学生の時に、試験体を作ってもらっていた工務店の棟梁がおっしゃった、"シャレ"をまだ覚えています。

それは、「1メートルは、一命取る」 というもの。

最初は、微妙なシャレだな と思いましたが、聞いてみると納得。

「人間、高いところに上っているときは、緊張感が働くために意外と事故が少ない。問題は、このくらいまできたら落ちたとしても大丈夫だろうという高さ。1メートルであっても、打ち所が悪かったら命を失う。だから、弟子たち(この工務店には、住み込みの弟子制度があります)にはこのことを言っている。」
ということでした。

そういえば、徒然草にも、同じことが書いてあります。(徒然草 第百九段)

私も、現場に行くときは十分に注意したいと思います。

狙ったかのように、柱の真下にアンカーボルトが位置している

2005年07月17日

柱の真下にアンカーボルト 品質チェックにお伺いしたとき、隣の物件で見かけた土台敷きの様子。
増築工事をしているようで、土台を敷いている段階でした。
土台と、基礎を繋ぐためのアンカーボルトが、(狙ったかのように)柱のど真ん中に来ています。
基礎の図面と、1階の平面図・床伏図を照らし合わせていないから起きてしまったのですね。

ボルトを締めようにも、ほぞの下側までネジはありませんので、途中で止まってしまいます。

このような場合には、このアンカーボルトは無かったことにして、新たに取り付けることになります。

ちなみに、アンカーボルトを入れる位置は私の過去の日記をご覧ください。
 ・アンカーボルトを入れる位置 (在来工法・軸組工法編)編 2005年5月18日分
 ・アンカーボルトを入れる位置 (ツーバイフォー・枠組壁工法編)編 2005年5月21日分

現場の雰囲気も、大切なチェックポイントの1つ

2005年08月10日

松本さんと、品質チェックの配筋検査へ。

現場に入ると、な~んだか、ちょっとなぁ・・・という雰囲気。
配筋検査に行って、良い仕事がされている場合には、現場に気の締まった雰囲気があります。鉄筋は、ビシッ!と真っ直ぐに通っていて、細かなところがキッチリしている現場です。

そのような現場では、大きな問題は出ないことが多いです。

今日の現場は、何となくゆる~い感じ。指摘事項も多めでした。
幸い、後から現場に来られた現場監督さんの対応が良く、「すぐに直します!」ということだったので、少し安心しました。

「現場の雰囲気」。
言葉には表しにくいですが、現場に入ると分かる、大切なチェックポイントです。

私が、「前より顔つきが怖くなった」と言われる理由とは

2005年08月20日

品質チェックの基礎コンクリート打設立会いへ。

お昼だったので、現場に到着した頃、職人さんはお昼寝中。規模の大きなところなので、職人さんは全部で6名と多めです。現場監督さんはいませんでした。
職人さんを起こさないように注意しながら、現場の中へ。

中に入ると、う~ん、鉄筋が型枠から近すぎている箇所がいくつかあります。これではコンクリートのかぶり厚(鉄筋を覆うコンクリートの厚み)が足りません。

耐久性に関わる部分なので、職人さんが起きたと同時に、それらの箇所を修繕するようにお願いしました。

他の箇所をいろいろ調べていると、型枠の一番下に、構造上必要のない鉄筋が落っこちています。この物件の基礎は高さが高いので、取り出すのはやや面倒。

しかし、その鉄筋によってかぶり厚が確保されていない場所が出来ているため、取り出すか、あるいは完全にくくりつけてもらう必要があります。

早速若い(といっても、私より年上)職人さんにお願いすると・・・。

私 : 必要ないので、下の鉄筋を取ってください。

~ 職人さん:上から鉄筋を取ろうと挑戦 ~

職人 : 無理だ。
セパレーター(型枠を留めておく金具)が邪魔して取れない
私 : でも、この鉄筋、かぶり厚が足りなくなるから、取らないとまずいんです。
職人 : だから、セパがあるから無理だって!
私 : だったら、型枠外して、鉄筋を取り出してください。
職人 : この型枠を外すの!?大変だよ!
私 : でも、仕方ないですよね。
型枠組む前に気が付いていれば良かったのですけど。
職人 : ・・・。
(周りの職人さんに聞こえるように)おーい!この人が型枠外せってさ!

すると、周りから他の職人さんがゾロゾロ。
私の父親より年上の職人さんたちは、すぐに取り外しにかかり、4人がかりで作業はすぐに終わりました。

もともとは、型枠を組むときにしっかり見ていれば起きていない簡単な問題。
私に言い寄っても何の解決にもなりません。

春頃、久しぶりに会った人たちに、「前より顔つきが怖くなった」と言われましたが、日頃現場でいろいろなトラブルに遭遇しているからなのかな?と思った一件でした。

良い雰囲気の現場

2005年09月01日

品質チェックの、構造検査へ。骨組みの確認です。

現場に行くと、設計の方も現場に来ていました。
現場に入る前までは、さくら事務所のチェック内容と方針が業者さんにあまり理解されず、事務所にお伺いしてサービスのご説明をしたこともありました。
しかし、今ではすっかりご納得されているようです。

現場に入ると、大工さんが4人。そのうち2人は若い方です。

現場に入った雰囲気が、何だかとてもいい!これまでにない、良い雰囲気です。
どの大工さんもニコニコしています。
棟梁さんも気さくで、検査にもいやな顔1つせず、質問に対する回答も的確。

・筋かいの取り付け位置
・構造用合板のクギの間隔
・使用されている材料や金物の取り付け状況
・屋根の防水
などを確認していると、あっという間に時間が経ち、大工さんたちは3時の休憩の時間へ。

現場に入ったとき、お昼休みや3時の休憩時間は、いろいろな事を質問できる、チャンスタイムです。

品質チェックでは、基礎の配筋のチェックや、コンクリートを流し込む作業に立ち会っています。自分が工事しているわけではないですが、基礎の精度というのは気になります。そこで、基礎について聞いてみると・・・。

「凄く精度良かったよ!アンカーボルトの位置も正確だし、こんな基礎だと助かるねぇ」

締め固め(ダンピング)の様子。一戸建てでは、この作業が省かれることが少なくありません。 とのこと。

厚い時期のコンクリート打設で、コンクリートのひび割れが心配でしたが、
「ひび割れが起きないように」
と、汗だくになりながら、しっかりとコンクリートの締め固めを行っていた基礎屋さんを思い出しました。

他にもいろいろなことをお聞きしましたが、どの大工さんもニコニコ顔でした。

チェックの結果ですが、大きなものは1つも無し。
小さなものは、その場で直していただきました。

「あの現場の雰囲気であれば、きっと良いものが出来るだろう」と思いながら、私もニコニコ顔で現場を後にしました。
これからの工事も期待してます!

にぎやかな地鎮祭。事前にミスを防ぐために。

2005年09月13日

品質チェックの地鎮祭のために現地へ。

現場に行くと、何だか人の数が多くてにぎやか。
こんなに人の多い地鎮祭は初めてです。

地鎮祭が終わり、この人たちは何の人だろう?と思っていると、理由が分かりました。営業の方や現場監督さんが来られるのは一般的ですが、その他に工事に関わる業者さんが全て来られているのです。

打ち合わせ風景 工務店さんを初め、電気屋さん、水道屋さん、ガス屋さん、そして警備会社の人まで。

現場監督さんは、業者さんごとに、工事の確認をしていきます。

「外部の水道の位置はいいですか?」
「エアコンのコンセントは200ボルトでいいですか?」
「防犯センサーの取り付け位置はここでいいですか?」
などのように。

今回のように、業者さんがそれぞれが関係する箇所を確認しておけば、ミスは大きく減るでしょう。

業者さんのタイミングが合わないとなかなか難しいと思いますが、早い段階での打ち合わせはいいですね。
工事も無事に進むことを願っています。

在来工法(軸組工法)の金物。床に厚い合板(剛床仕様)を採用する時は、ビスに注意

2005年09月20日

品質チェックの構造検査へ。
構造検査とは、構造上必要な金物などの取り付け位置、種類、方向が図面通りになっているか確認するものです。

全体的に取り付けは良好。図面では金物が書かれていない箇所にも、追加されて入っていました。

コーナー金物 しかし、問題の箇所が。

それは、写真のような、柱と土台、または柱と梁を留める金物にありました。

工事の進捗上、まだ留めつけられていない金物でしたが、その金物の近くに本来留めつけに使用するものとは違うビスが準備してあったのです。

コーナー金物の使い分け 最近の軸組工法(在来工法)では、床面に厚い合板を使って強度を確保することが多くなっています。
これは、阪神淡路大震災以後、急激に増えました。

床の下地に厚い合板を使う場合、ビスを土台や梁に十分入れるためには、直接取り付けるときと比べ、合板の厚み分だけ、長いビスを使用する必要があります。

右のイラストでは、右側が合板の入ったときです。

今回の現場で使われていたメーカーの金物では、合板のときには、7.5cmのビスを使う必要がありますが、準備されていたのは、6cmのもの。長さが1.5cm足りませんでした。

その旨を大工さんに伝えましたが、
「以前、○×の検査員が来た時は、6cmで通った!」
と、反論してきます。
しかし、メーカーの仕様では7.5cmとなっていますから、その方が知らなかったのでしょう。

結局、車に戻ってそのメーカーのカタログを見せ、変更するようにお願いしました。
このような時のために、大手金物メーカーのカタログや住宅金融公庫の仕様書、営繕仕様書などは車に置いてあるのです。

軸組工法(在来工法)で使われる金物は、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)と異なり、同じ目的・用途の金物でも、留め付け方法や、ビスの本数、種類がメーカーによって違うので、なかなかやっかいです。
もっとシンプルになると良いのでしょうね。

配筋検査で、2年ぶりの再会

2007年06月11日

渡邊さんと、品質チェックの配筋検査へ。
携帯のNAVITIMEを見ながら現場に到着。渡邊さんは先に現場に到着していました。

現場にみえた、施工会社の検査員の方にご挨拶。
お互い顔を見合わせたとき、「あっ!!」という声が出ました。2年前、別の現場でお会いした方でした。

「以前、別の現場でお会いしましたね。確か、2年くらい前。小学校の前の物件で」とおっしゃる検査員の方。
はい、そうですそうです。私も覚えています。とても真面目な検査員の方でしたから。
2年前の日記を読み返すと、「また、ご一緒にチェックできることを願っています。」と記していましたが、その通りになりました。何だか嬉しく思います。

基礎の業者さんにも挨拶すると、こちらも前の時の業者さんと同じでした。働いている職人さんも同じ。
あれからもう2年も経ったのかと思うと、時の流れというのは早いものです。

チェックの様子 工事中の現場の検査は、社内の独立した部署で行っているというこのハウスメーカー。
先入観を入れず、公正にチェックを行うため、現地の住所と物件名は教えてもらうものの、建築主の属性については検査員には全く教えてもらえないのだとか。しっかりしていますね。

検査では、大きな指摘は無し。
ちなみにこの現場、現場監督さんも前のときと同じ。
(この日は別の現場のため、検査には立ち会っていませんでしたが)
意外と重なるものですね。

土台敷き

2007年07月05日

品質チェックの土台敷き確認へ。建て方の作業は明日。

現場に行くと、しっかりとアンカーボルトが土台の中央に通っていて(位置していて)気持ちがいい。
現場の大工さんは、あまり抵抗無く、第三者チェックの私を受け入れてくれました。年は30代後半か40代前半くらいでしょうか。

基礎パッキン不足 アンカーボルトや土台の位置を確認。その後、基礎パッキンの確認。
確認の結果、浴室部分のアンカーボルト直下に、基礎パッキンが入っていない箇所がありました。このままでは、アンカーボルトのナットを締めたとき、土台の材料がたわんでしまいますので、追加する必要があります。
完成後の追加は大変ですが、この段階なら簡単。
すぐに追加して頂きました。

建物を作る場合、同じ指摘内容でも、工事の進捗によってその是正にかかる手間はとても大きく違います。労力少なく、問題を是正するには、建築中の確認がベターだと毎回思います。
大工さん、明日もよろしくお願いします。

建て方~上棟

2007年07月06日

昨日に引き続き、品質チェックの現場へ。
今日は建て方~上棟。家づくりの大きな節目の日です。

建て方に関わる大工さんは4人。あと2人ほどいると作業はラクですが、梅雨の時期で他の現場でも建て方作業が行われているため、大工さんがなかなか集められなかったとのこと。
確かに、近くの現場でも建て方の作業が行われていました。

建て方作業 建て方の作業を見ていて毎回思いますが、高所での作業は危険が伴います。
簡単そうに見えますが、落ちたら当然大怪我です。
作業を見守り、無事に上棟まで済むとほっとするものです。

バッテリー上がりと地鎮祭

2007年07月25日

午後から行われる地鎮祭に行くため、駐車場へ。
車に乗り込み、キーを回しましたが、ウンともスンとも言いません。
ひょっとして!?と思い、上を見上げてみると、室内灯のスイッチがオンの状態。バッテリーが上がってしまったようです。

思い出すと、数日前に車の中の機材を取りに来たとき、リモコンキーでカギが開きませんでした。
このときは、リモコン側の電池が無くなったのだと思いましたが、まさか車側に問題があったとは!

JAFを呼ぶにしても、何時になるか分かりません。
車をあきらめ、重たい荷物を抱えながら電車で地鎮祭に向かいました。
渋滞を見越して出発する予定だったので、電車で向かったら予定よりも1時間ほど早く到着。

地鎮祭には営業担当者、現場監督さんだけでなく、施工業者さん、設計者など多くの人が参加されました。

今回の物件規模は、普通の家の3軒分。
敷地の条件といい、見栄えがする建物になりそうで、今から完成が楽しみです。

省エネ住宅の地鎮祭。性能は次世代省エネ基準の2倍

2007年07月28日

設計コンペの物件の地鎮祭。
ここに来るまで、何度も設計者とお会いしていますので、既に顔なじみです。

着工前に顔を知っているのと知っていないのでは、現場に入ってチェックするときの雰囲気が大きく違います。

物件そのものの省エネ性能は、次世代省エネ基準の2倍程度。省エネ基準が厳しくなったとしても、当分大丈夫でしょう。これから完成まで見守っていきます。

温暖化防止省エネ住宅セミナー + パッシブハウス東京第1号住宅

2007年08月01日

林さんと、ロックウール工業会主催の、『温暖化防止省エネ住宅セミナー』及び、『パッシブハウス東京第1号住宅の現場見学会』に行って来ました。

最初の1時間半は、東京駅近くで講師によるセミナー。
現場見学会の様子 その後はバスで移動して、パッシブハウス東京第1号の見学会。 東京という建築地では、無暖房住宅に相当します。インターネットでその工事の経過を見ていたものの、やはり現場は勉強になります。

その施工状態だけでなく、細かな納まりも勉強になりました。噂には聞いていた施工業者さんですが、やはり良かったです。

工法の基本はツーバイフォー。
ただし、断熱性能を上げるために、外周部はツーバイシックスです。

外側の付加断熱(ロックウールボード) 外壁の断熱材は、ツーバイシックスの140mm+外壁 外張り断熱 60mmのトータル 200mm厚断熱。
屋根部分は当初、ロックウールの200mmの予定でしたが、高さ制限により施工が困難なため、フェノールフォーム66mm+ウレタン120mmに。
これは、分譲物件で採用されているグラスウール10kに換算すると、280mm以上の厚みに相当します。

下部の断熱は、床断熱ではなく、基礎断熱。外側と内側併用で、厚みは150mm。

サッシは、真空ガラスを使った樹脂サッシ。
サッシ内部には断熱材も入っています。(普通は中空)
使われているサッシの性能は、1.24W/(m2・K)という性能で、これは、
Low-E樹脂ペアガラスの約2倍の性能。

最終的なQ値は、0.904W/m2・K
これは、東京の次世代省エネ基準 2.7W/m2・Kの、約3倍の省エネ性であることを示しています。
凄い省エネ性です。大手ハウスメーカーの、かなり良い仕様の2倍以上の省エネ性です。
30年後の省エネ基準でも、十分クリアするでしょう。

気密性能を示すC値は未計測の状態ですが、この施工業者さんの過去の実測値は、去年のデータで 0.16cm2/m2ということでしたので、これに近い値になり、十分な性能です。
これも、大手ハウスメーカーの仕様の、10倍以上の高性能。
ここまでの性能を得られれば、大手ハウスメーカーでも追従出来ません。

現場の施工は丁寧で、参考になる納まり方がいくつもありました。

一般の方はこのような物件を見ても、「単に断熱材を厚くしただけ」と思われるかも知れませんが、そうではありません。
そこにたどり着く為には、しっかりとしたバックデータを持ち、難しい納まりをいくつもクリアする必要があります。

今日の前半のセミナーで、東京大学の坂本先生のスライドに、納得できるものがありました。それは、以下のようなものです。


住宅・建築の省エネ対策の基本

1. 建物の断熱化・日射遮蔽(暖冷房負荷の削減)
2. 設備機器の効率向上と、そのためのメンテナンス
3. 自然エネルギーの活用
 アクティブ:太陽熱利用と太陽光発電の推奨
 パッシブ:自然通風と自然採光の活用・推奨

このうち、重要なものは、1と2だということです。


私もこれが、住宅・建築の省エネの王道だと思います。

建築のエンジニア が省エネに大きく影響できるのは、1と、3のパッシブの項目。
その他は一見、建築であっても、頑張っているのは他業種のエンジニアです。

例えば、太陽光発電。
大手ハウスメーカーでも積極的に売り出しており、省エネになるとしていますが、太陽光発電の効率を上げるのを頑張っているのは、電機メーカーのエンジニア。
建築側としては、簡単に言えば、それを設置するだけ。
大した努力はありません。エアコンの効率向上も同じ。
だから、これらの設置は建築関係者が威張れるものではないと思っています。

それに対し、1. 建物の断熱化・日射遮蔽は、建築のエンジニアの頑張りそのもの。太陽光発電は、新築の住宅に取り付けても、築30年の住宅に取り付けても、築1000年以上の建物に取り付けたとしても、効率は同じ。しかし、建物そのものの省エネ性は、建物の作り方で全く違ってきます。
まさにノウハウの部分で、今回のように次世代省エネの3倍の性能を得られたのは、電機メーカーのエンジニアではなく、建築のエンジニアの頑張りです。

建物の省エネの王道は、上記の1、2、3の順番だと思いますが、その1番目の理解が浅い、あるいは分からずに、中途半端な建物性能しか出せない建築関係者ほど、壁の中の通気とか、なんとかソーラーとか、地熱やなどに走っている印象があります。

太陽光発電や、エアコンの寿命は建物の寿命よりも短いもの。
それで省エネを図るより、未来永劫続く、建物そのものの省エネ性を上げる方が、ずっと価値があると思います。

全ての住宅が今回の性能まで到達することはまず考えられませんが、このような物件が存在するということは、覚えておいて損は無いと思います。


パッシブハウス東京第1号の施工を示したブログはこちら

パッシブハウスS邸の挑戦
 http://x-unoblog.seesaa.net/

地鎮祭 ~以前の物件の業者さんに再会~

2007年08月06日

品質チェックの地鎮祭へ。
ご依頼者は、業者さん選定の時からご依頼を頂いている方。様々な検討の結果、本日を迎えました。

前に建っていた建物を取り壊しての建て替えですが、以前建っていた建物を壊すと、こんなに敷地が広かったのかとビックリ。車を置けるスペースがあるので、施工業者さんも工事がラクでしょう。

地鎮祭後、現場監督さんから工務店さんの紹介。
しかし、「う~ん、どこかで見たことがあるような・・・」と思っていたのですが、やはり、そうでした。

工務店さんから先に、「以前、渋谷区の物件でお会いしましたよね」と。
やっぱり!

一回、第三者のチェックを受けていれば話は早い。
私が品質チェックの業務に関わってもう3年。このようなケースが増えてきた印象があります。
以前の物件と同様、丁寧な仕事を期待してます!

大きな集成材

地鎮祭が終わったあと、近くの品質チェックの現場に立ち寄り。
現場では、駐車場ガレージの組み立て中。しかし、その材料にビックリ。

巨大な集成材 その材料とは、右の写真の集成材。
集成材による規格材の梁の寸法は、1寸(3cm)刻み。つまり、12cm、15cm、18cm、21cm、24cm、27cmという風に大きくなっていきます。
今回の物件の集成材は、22段積み。つまり、高さ66cmにもなります。
一戸建ての梁に使われる高さは、だいたい30cm前後で、大きくても45cm程度ですから、66cmというのは本当に大きい。
重量も重く、職人さんも取り付けるのがとても大変そうでした。ちなみに固定は、専用の金物です。

最近増えてきている、木造の小中学校校舎・体育館に使われるような集成材です。 無垢材でこれだけの寸法の梁を作ろうと思うと、樹齢何百年にもなるようなものが必要です。値段もかなりのものになるでしょう。
しかし、集成材は小さな木の組み合わせなので、いくらでも大きく出来ます。材料の無駄が出にくい材料だと言えますね。

コンクリート型枠の存置期間 JASS5

2007年08月08日

今日は、品質チェックのコンクリート打設立会い。
ご依頼者も現場で、打設の立会いです。

まずは、前日の配筋チェックで指摘した内容の確認を。
主にかぶり厚不足の指摘でしたが、型枠をずらして、かぶり厚を確保していました。
コンクリートの量は増えますが、全体から見れば微々たるものです。

この日はコンクリートの底部分の打設でしたが、打設前に施工業者さんが、「型枠を明日外してもいいですか?」と聞いてきました。
「この天気なら、明日には固まっているので」という理由です。

お盆前の休み前に仕事を終わらせたいのは分かるのですが、残念ながら翌日ではダメです。期間が短すぎます。

このような時、コンクリート型枠の存置期間の根拠が問題となります。建築基準法には、そこまで細かなことは書かれておらず、指摘しようにも、強制力が無いためです。

マンションの場合、どの基準を標準とするか設計図書に書かれているので、それが根拠となります。
今回の場合、鉄骨造の建物でしたが、設計図書の標準仕様書に、コンクリートの施工は「JASS5による」と書かれていましたので、ラッキーでした。これを根拠とすることが出来るからです。

JASS5とは、日本建築学会の標準仕様書のうち、鉄筋コンクリート工事に関する仕様書です。

JASS5の記載は、私が書いたものではなく、当然ながら設計、施工側が書いたものです。
図面の中でその記述を施工側に見せると、納得されたようで、その基準に従うことになりました。

打設そのものは無事完了。
暑い日が続きますので、型枠を外すまで、ときどき散水しておくのが理想です。
幸い、ご依頼者のご実家がすぐ近所ですので、ホースで散水することを薦めてきました。

綺麗なコンクリートに仕上がるといいですね。

基礎の配筋検査で、ガス管用のスリーブが・・・

2007年08月09日

品質チェックの配筋検査へ。
日程が変わって、社内検査は前日に終えたとのこと。

当初、社内検査と同時刻のはずでしたが、現場監督さんにご足労頂くことになり、恐縮です。

配筋そのものに大きな問題はありませんでしたが、指摘にあったのはガス管のスリーブ。

コンクリートは、後から穴を空けるのは大変です。そのため、水道管やガス管を通すところは、スリーブと呼ばれるパイプを入れておき、コンクリートを流して、固まった後にスリーブを取り外します。

スリーブを取り外すと、そこが空洞になっているので、配管を通せるということです。
今回、そのスリーブが鉄筋と密着しており、スリーブを外した時に鉄筋が見えてしまう状態になっていました。この場合、鉄筋が錆びることによって、コンクリートを傷める可能性があるので、是正が必要です。

よくみると、水道管のスリーブの大きさは同じですが、取り付け方法は良好。しかし、ガス管のスリーブはNG。どうして、同じ施工業者さんなのに、違う施工方法になっているのでしょうか。

答えは簡単。それぞれを取り付けた業者さんが違うからです。
水道のスリーブは、水道屋さん。ガス管のスリーブはガス屋さんが取り付けました。このハウスメーカーでは、水道管は補強部材も含めて、厳しく規定されていますので、水道屋さんにそのような意識があったのでしょう。

しかし、是正は簡単なもの。簡単に直ります。工事前に直しておけば問題ありません。これが、完成後に見つかると、なかなか大変ですが。

真夏のコンクリート打設における、ひび割れ対策

2007年08月11日

品質チェックのコンクリート打設立会いへ。
天気は朝から快晴です。

真夏のコンクリート打設というのは、冬よりも心配が多いです。
コンクリートは冬よりも早く固まりますので、渋滞や工事の遅れが心配。打設後は、太陽の直射日光に長時間当たると、ひび割れの問題が出てきます。

今回の物件では、コンクリートのプラントが比較的近かったので、時間の問題はOK。あとは、ひび割れ対策。

真夏のコンクリート打設における、ひび割れ対策 しかし、ここもOKでした。
コンクリートを流し終わったあと、直射日光を遮るため、ビニールシートで基礎全面を覆ったためです。これで、直射日光によるひび割れは、かなり軽減できるでしょう。
夏のコンクリートのひび割れ対策には、この他に散水もありますが、打設直後にはできません。ある程度固まった後になります。
散水も行っておけば、まずひび割れが入ることはないでしょう。

監督さん、職人さん、お疲れ様でした!

配筋検査、コンクリート打設、構造検査

2007年08月21日

10時から品質チェックの配筋検査

配筋検査の様子 RC造の建物なので一戸建ての基礎よりも鉄筋がずっと多いです。
ちなみにこの建物、(まだ工事はしていませんが)外断熱工法!当初は普通の内断熱の物件でしたが、ご依頼者や設計者のご理解もあり、外断熱工法となりました。
途中の経過は、ここでも随時紹介したいと思います。

午前中とはいえ、直射日光が当たる現場は暑い。水分補給しないと倒れてしまいそう。
直射日光が当たらない下に降りただけでも大分涼しく感じます。

検査の結果、指摘箇所は明日までに直すことに。明日の打設前に、是正の確認にお伺いします。

移動して午後からはコンクリートの打設立ち会いです。こちらは設計コンペの物件。
断熱は充填断熱140mm+外張り断熱20mm併用、全館空調採用でQ値は次世代省エネ基準の半分ほどの省エネ住宅。

コンクリート打設 暑い中のコンクリート打設は、コンクリートの運搬時間が心配です。
やや遠距離なプラントでしたが、遅延なく作業が進み、一安心。ミキサー車を待たせないため、やや多めに発注したコンクリートが余ってしまったのは残念でしたが。

 

ホースが詰まってしまうことを心配されていたポンプ車のオペレーターも、ホッと一安心といった感じでした。
ポンプ車のゴムホース ちなみにコンクリートが詰まってしまうと、ポンプ車の分解が必要。
バラして組み立てるだけでも、場合によっては50万円程度かかるとか。
右の写真でポンプ車のオペレーターが担いでいるゴムホースだけの交換でも8万円ほど。
やっぱり結構高いですね。ちなみに自然消耗のため、ゴムホースは毎年交換するそうです。


太陽が良く当たる南向き物件だけども。。。 現場近くに見えるマンションが、太陽の日差しを浴びて真っ白。
しかし、中に住んでいる人はかなり暑いでしょうね・・・。
庇のように遮るものもなし。
バルコニーが出ていれば、それが庇の効果となり、かなり日差しはカットできますが、現状の状態では難しい。
夜まで熱を持ち越すのは間違いないでしょう。
コンクリートの蓄熱性が裏目に出る格好です。

現場を後にし、密かに応援していた常葉菊川が甲子園で負けたのを移動中の車内で知った後、本日3件目の現場に到着。最後に3点返したのに残念!
現場では、鉄骨造の構造検査です。

構造検査前、建て方の段階で何度も足を運んでいるので、職人さんとも顔なじみ。
30代と20代らしき職人さん2名で、ずっと作業されています。

しかし、3階建てのこの建物が、クレーンを使ったとはいえ2名で組みあがるのですから、工業化というのは便利なものです。
構造検査の結果、大きな指摘事項は無し。引き続きお願いします。


検査後、熱中症の予防のため、若い職人さんに「水分を取って下さいね」とお伝えすると、1日4リットル以上の水分を取っているのだとか。
足場のシートであまり風が入ってこない現場の状況では、必然的に汗も出るでしょう。

ちなみにこの日の私、ミネラルウォーター1本(500ml)、ペットボトルのお茶4本(500ml×4本)、アクエリアス1本(500ml)飲みました。合計で3リットル。その他、朝・昼・晩で飲んだ水やお茶を考えると、4リットルくらい飲んでそう。

たくさん汗をかいた日のシャワーは気持ちいいですね。
しかし、現場での作業を考えると、日中はもう少し涼しいとありがたいのですが。

配筋検査と、アンカーボルト固定のアイデア商品

2007年08月24日

朝1番で、品質チェックの配筋検査へ。
高速道路で行こうと思っていたけど、混んでいたので一般道(環七)で。

しばらく順調だったものの、環七も混んでいる。混む場所はわかっているので、脇道を抜けて渋滞を回避。予定より15分ほど早く到着

現場の鉄筋は、ユニット配筋(一定の長さで鉄筋が組みあがっており、それぞれを鉄筋で繋ぐもの)ではなく、全て現場での手組み。

一般的にユニット配筋の方が良いとされており、大手ハウスメーカーはほとんど全てユニット配筋。
しかし、ユニット配筋の場合、基礎形状が複雑な場合や、交点が多い場合には、補強筋が何段も重なってしまうというデメリットがあります。

鉄筋の加工例 手組みの場合、施工者の腕にもよりますが、鉄筋の加工次第でそれを避けられます。
右の写真は、この現場での写真。
立体感が分かりづらいかも知れませんが、鉄筋を立体的に加工してあります。ユニット配筋の場合、こんなにシンプルになることはなく、補強筋が何本も重なってしまいます。
交点がシンプルになるのは、手組みのメリットですね。

指摘事項として、鉄筋位置のずれがありましたが、すぐに直してもらいました。

しかし、その後で問題が。
着工前にもらっていた基礎伏図には、アンカーボルトの位置が書いてなかったので、配筋検査時にはしっかりと書かれたものがもらえるものだと思っていました。
しかし、普段からこちらの業者さんはそのような図面は書いていないとのこと・・・。

それは、マズい。
なぜなら、図面が無いということは、基礎を担当する職人さんによって、アンカーボルトの位置が変わってしまうということです。つまり、職人さんの知識によって、建物の耐震性が左右されるということ。

幸い、設計者も現場にみえたので、型枠を組む段階までに、アンカーボルトの位置を追加した基礎伏図を書いていただくことになりました。

配筋検査後、車で北上。別の現場で、外装+断熱の確認。
断熱の施工に不備があったので、現場監督さんに伝えました。

その後、南下して次の現場へ。
型枠の確認です。アンカーボルトの位置を図面と照合すると、2本不足。1本は、職人さんも分かっていましたが、もう1本は見落としでした。
現場には、予備のアンカーボルトが無いので、明日の打設前に追加することに。

ここで、目にとまったものが。
それは、アンカーボルトを結束する固定支持具。

アンカーボルトの先付けには、いろいろなタイプがあります。
型枠に取り付けるものや、鉄筋に取り付けるもの。
鉄骨系のハウスメーカーでは、型枠の上に金属製のプレートを置き、そのプレートにアンカーボルトを配置します。

鉄筋に取り付けるタイプは、安価でコンクリートの打設がしやすいものの、鉄筋の位置が悪いとアンカーボルトの精度が悪くなります。

アンカーボルトの先付け この現場で使われていたのは、右のように、鉄筋に取り付けるタイプ。
幸い、この現場では鉄筋位置が精度上の問題になることはありませんでした。

このようなタイプの固定支持具は、金属製のものがほとんど。金属の弾性を利用するタイプです。
しかし、実際に使ってみると、意外と取り付けのときに硬くて大変だったりします。
この現場では、ゴムっぽい樹脂製のものでした。これなら柔らかく、かつ弾力性もあり、取り付けが簡単そうです。

アンカーボルト支持具 サイズはとても小さめ。
製造コストも安そう。

現場には、いろいろなアイデア商品があるものですね。
このようなアイデア商品や、各種工法・部材を広く知ることができるのは、いろいろな業者さんの現場を見ることができる、この仕事の醍醐味かも知れません!?

ホールダウン金物用アンカーボルトチェックに、地下室の配筋検査

2007年08月28日

本日、立ち上がり部分のコンクリートを流す千葉の現場へ、型枠とアンカーボルトの確認に。

先日の、アンカーボルトが記載されていない基礎伏図となっていた現場です。(ちなみに日曜日に、アンカーボルトが記載された基礎伏図が送られてきました。)

早速図面と照合。
アンカーボルトは、支持具で固定できない箇所を除き、概ねOK。ちなみに支持具は、この現場のため、基礎屋さんが新たに購入されたのだとか。1個700円程度ものですが、100個買ったということですので、まとまった金額になります。
普段は、手植えなんでしょうか。ま、結果オーライ。

 その後、ホールダウン金物用アンカーボルトの確認。
しかし、頂いた基礎伏図、土台伏図、金物配置図をよく重ねてみると、基礎伏図にホールダウン金物が落ちていない!?N値計算を行った金物配置図を見ても、ホールダウン金物は必要。

型枠の確認に立ち会った設計者に確認すると、金物配置図から基礎伏図に金物を写すとき、忘れてしまった可能性があるとか無いとか。うむ、これはマズい。

でも、別に怒るとか、そういうのは無いです。直せばいいんです、直せば。
ホールダウン用アンカーボルトが足りない箇所は合計6箇所。柱の両端にアンカーボルトを埋め込み、座付きボルトでも良い場所ですが、とりあえず埋め込み式のホールダウン用アンカーボルトを基礎屋さんにお願いし、近所の金物屋さんに走ってもらいました。

金物が届くまでの間、他の職人さんにお願いし、ホールダウン用アンカーボルトの位置を出しておきます。

現場で立ち会われた業者さんは、私よりも若い方でした。
金物が届くまで、アンカーボルトと、ホールダウン用アンカーボルトの目的の違い、耐力の違いなどをレクチャー。プチセミナーみたいなものです(?)

「もっと僕も勉強しなきゃダメですね」とおっしゃっていましたが、その意識があるだけで立派だと思います。

ホールダウン用アンカーボルトが届くと、すぐに取り付け。
位置が出してあるのですぐに終わりました。

型枠の確認を終え、次の現場へ。

環七を通って世田谷へ。
環七から甲州街道へ右折するため、右折レーンで待機。

すると、コンコン!と、助手席側のドアを叩く音がします。

「道路の真中で誰?まさか、白バイ!?でも、交通違反してないし・・・」

と思い、左を見ると、そこに居たのはサングラスをかけて、バイクに乗った神尾さん。

「イソップかと思ったら、やっぱりそうだった」

神尾さんのバイク って、ビックリしますよ!道路の真中で!
そう言うと、ドドドドドと、大きな音を立てながらバイクを私の車の前に。

明日は、山梨でさくら事務所のバーベキュー大会。
神尾さんは前日からの準備部隊。
バイクの後ろに乗っているのは、キャンプグッズか。ええのぉ~
ちなみに私は明日、これから行く配筋検査の物件で、コンクリートの打設立会いです。。。

甲州街道に入ってからは、神尾さんは高速道路に乗る為左に。
私は現場に行くため右に。

時間が無いのでコンビニで昼食を取ったあと、地下室の配筋検査。
深さはありますが、水は全然出ておらず、良い地盤です。

配筋の状態はとても良好で大きな指摘は無し。
明日は26立方メートルのコンクリートが流される予定です。

あんまり暑くならないことを願ってます。

建築中のチェックで、耐震性不足の回避。問題は図面にあり

2007年09月01日

環八の渋滞を避けつつ、10時から品質チェックの地鎮祭立会いへ。
ご依頼者に初めてお会いしたのは2月。

地鎮祭の様子 その後、当初予定していた業者さんの対応や図面の内容内容の問題から、施工業者さんを変更。
今日に至りました。

地鎮祭後のお父様のスピーチに、建物が出来上がったような気になってしまいました。
ここまでの道のりは長かったものの、家づくりは始まったばかりです。
完成まで、新しい住まいづくりを見届けます。

地鎮祭の後は、品質チェック地下室物件の配筋検査へ。現場が近かったため、すぐに到着。

今回は壁部分の配筋。
綺麗に配筋が組みあがっています。

普段、配筋検査は1人で行うのがほとんど。
そのため、定規(別名バカ定規、バカなんても言われます)を固定するための洗濯バサミを使ったり、鉄筋を結んでいる結束線を利用して、鉄筋の撮影をしています。
配筋検査 今回は、地下室担当の現場監督さんがみえたため、撮影の補助をして頂きました。
ありがとうございます。お礼に(?)その写真を1枚掲載。

配筋検査では、ダクトのスリーブの離れ距離に懸念があったため、工事全体を管理する監督さんに確認するよう依頼しました。

その後は、東京を北上。
上棟後、初めてご依頼者が現場にみえるため、その品質チェックの現場に向かいます。

現場に到着すると、ご依頼者と現場監督さんがみえました。
ご依頼者には、お子さんが生まれ、家族が1人増えていました。
すやすや眠っていて気持ちよさそう。

ご依頼者の感想では、思っていたより室内が明るかったとか。
今は足場と足場のシートがかかっていますので、足場を解体して内装が仕上がると、もっと明るくなりますよ!

コンビニで昼食を買い込み、高速道路で食べながら千葉に移動。
土台敷きの確認です。

この現場は金物工法。
型枠確認の際、図面には書かれていなかったホールダウン金物用のアンカーボルトを6本追加して頂いた現場です。

追加した理由は、金物の計算図(N値計算図)から金物の強度を追うと、ホールダウン用アンカーボルトが不足していたから。
ちなみに、そのホールダウン用アンカーボルトの表記は、基礎伏図と土台伏図にはありませんでした。

その後、(コンクリート打設後に)施工業者さんから私宛に電話でいろいろ問い合わせがありました。

木材の加工を担当したプレカット業者さんからも同様の問い合わせがあり、「なぜ、そんなことしたんですか」と、強い口調で言われました。

しかし、どう考えても、私には納得できない仕様だったので、追加して頂いたのです。

M16アンカーボルト 構造的に考えると基本的な事項だったのですが、それでも心配になってきたため、私よりも構造に詳しく、博士号を持っている後輩に聞いてみましたが、やはり、「それは、大下さんの言う通りだと思います」との答え。
その後も、今回の金物工法に関する技術資料を読み込みますが、やはり間違いはないと思うのです。

技術資料の確認で納得はしていたものの、土台敷きの現場を見るまでは心配で、正直、現場に来るのが憂鬱でした。

現場監督さんにお会いすると、開口1番、

「大下さんのおっしゃっていた通りでした。追加して頂いたホールダウンが無かったら大変なことでした。助かりました」

とのことで、ホッ。

結局、プレカット業者の図面間違いだったとのことです。

「なぜ、そんなことしたんですか」といっていたプレカット業者さん。
「それは、そちらの図面が間違っていたためです」と言い返してやりたい感じ。
多分、今回の施工業者さんから、プレカット業者には厳しい問い合わせがあったと思いますが・・・。

私が追加依頼したホールダウン用アンカーボルトは、6本で2,000円ほど。
しかし、ホールダウンが6本足りないために基礎を全て壊してやり直したとすると、30トンを越える産業廃棄物が生み出され、100万円を超える費用と、少なくとも3週間の工期が必要だったことでしょう。

かなりの棟数をさばいているこのプレカット屋さん。
他の現場で、同様の事故が起きていないことを願います。

とりあえず、今回品質チェックのご依頼を頂いた現場が、耐震性不足になることを未然に防ぐことができて、本当にホッとしました。

捨てコンクリートではなく、レベルコンクリート。かぶり厚を確保するために。

2007年09月03日

品質チェックの配筋検査へ。

現場に到着後しばらくすると、こちらのハウスメーカーの、社内検査官の方がみえました。
早速配筋検査です。今回は深基礎部分のチェックがメイン。

配筋検査 現場に入ったときに既に分かる指摘箇所が1つ。鉄筋の間隔が広い箇所がありました。
一定距離ごとに工場で作られた、「ユニット配筋」で鉄筋が組み上げられていますが、そのつなぎ目部分が広すぎたようです。
図面では200mm間隔なので、間隔が広い部分には、鉄筋を追加することになりました。

高さ関係のチェック その後、配置図を元に、配置と高さ関係のチェック。
まずは配置の確認。境界からの離れ位置などは、図面通りでOK。
基礎部分の対角線の長さもバッチリ。ちなみに、対角線の長さが違っている場合、どこかに問題があります。
その後、高さの基準となる位置(ベンチマーク)から、順次高さを確認していきます。
高さ関係では、大きな問題は無かったものの、捨てコンクリート部分において、少し低すぎる場所が。ただし、誤差の範囲でした。

チェック後、この検査官の方は、職人さんたちに対して、

「捨てコンクリートだと思うから、誤差を許してしまう。これは、かぶり厚を確保するための、レベルコンクリートなのだから、しっかりと高さの精度を出すように」

と伝えていました。

おっしゃる通り。全く同感です。

「捨てコンクリート」と「レベルコンクリート」
材料となるコンクリートも、その使い方も同じです。

何が違うのか?それは、「意識」だと思います。
レベルコンクリートだとすれば、高さ精度を出すために、より丁寧に作業を行うでしょう。
「捨てコンクリート」だとすれば、「捨て」ですから、そこまで意識することなく、雑に考えて施工する恐れがあります。

絶対に失敗しない家づくり 私も、捨てコンクリートという呼び方には抵抗があります。
そのため、さくら事務所から出ている、「絶対に失敗しない家づくり」の中や、Yahoo!不動産のマイホーム購入ガイドの中では、説明の際にレベルコンクリートと書き、予備的に捨てコンクリートを併記しています。

材料も使い方も同じものではありますが、意識の違いで仕上がりも違うものです。

千葉で配筋検査

2007年10月09日

千葉で配筋検査。

現場に向かう時に雨が降っており、チェックが心配でしたが、現場に着く頃にはやんでいました

配筋の状態はとても良好!
主筋はどの部分も型枠の中央に位置しており、ゆがみも無し。

基礎のフーチングのスペーサーは大きなものが使ってあり、かぶり厚は見ただけでも余裕。

現場監督さんいわく、この基礎屋さんは、仕事をお願いしている業者さんの中でも腕は1、2番だとか。

明日はコンクリート打設の予定。配筋と同様、綺麗にいきますように

コンクリート打設(打ち継ぎの無い、基礎の1回打ち)

2007年10月10日

渋滞を避けるために早起きして現場に到着。天気は晴れ!

今日のコンクリート打設は底面と立ち上がりを分けることなく作る1回打ち。

そのためスランプの指定も15cmと固め。品質試験の結果もOK!

最初にコンクリートを底面に流し、ある程度固まった後で立ち上がりを流します。この物件は、深基礎部分もあるので腕の見せ所です。

丁寧なコンクリート打設

底面のコンクリートを流し終わり、立ち上がりのコンクリート打設

この現場の職人さん達、とても仕事が丁寧です。

バイブレータでの振動のかけ方も丁寧で細かい。作業の分担が明確で動きに無駄もない。
高さ精度の確認には、オリジナルの木製定規を使って、作業の効率化。その他にも色々とオリジナルのアイデアグッズが。

基礎が完成した後には、これらの心遣いは分からないけど、とても良い仕事されてます。

どの業界に関わらず、こだわりを持って仕事している人はカッコいいですね。

家ができるまでの工程がよく分かるブログ。

2007年10月13日

先月下旬に、さくら事務所の設計コンペのホームページ(http://sakura-compe.jp/)がオープンしました。

そのサイトの中に、さくら事務所のサービスの1つである、品質チェックサービスの様子が分かるブログがあります。
家ができるまでの工程がよく分かりますよ。

ぜひ、ご覧ください!

工事中第三者現場チェックサービス・さくら事務所品質チェック
 
http://sakura-compe.jp/inspection/

鉄骨造の開先・組立検査のため、群馬へ

2007年10月18日

鉄骨造の開先・組立検査のため、群馬県へ。
鉄骨の溶接前に各部のチェックです。

写真左側は松本さん。 鉄工所の方に、設計の構造担当、工務店の方も加わりにぎやかな(?)開先・組立検査となりました。

鉄骨という重たい材料の加工ですので、事故が無いよう引き続き作業して頂きたいと思います。

小さなレーザー

2007年10月20日

品質チェックの現場で見た、小さなオートレーザーでスイッチの位置を決めている様子。

見るからに、レーザーはとてもコンパクト。単三電池1本で動くのも凄い。

簡単な墨出しや位置確認にはいいでしょうね。

レーザーはコンパクトですが、値段はちょっとするみたいです。

建て方完了、しかし取り壊し決定。その原因は・・・。

2007年11月25日

建て方が終わったけれども・・・。 品質チェックの現場の写真。
金物工法の物件で、建て方が終わった段階。床の固定などを見てみましたが、綺麗な仕事ぶりでした。

しかし、この物件は一旦取り壊すことになりました。
原因はプレカット工場での加工ミス。各階の梁の高さが、図面よりも低くなっている箇所がいくつもあったのです。件数としては珍しいミスです。
プレカット工場がミスを認め、土台からやり直すことになりました。
気が付いたのは、建て方時に入った、菊池さんの現場チェックにおいてです。

さくら事務所の品質チェックでは、建て方時の立会いが入っています。第三者チェックで建て方立会いがあるのは少数。
しかし、大きなトラブルがあったとき、直すのが早ければ早いほど、修繕も短時間となり、その費用も減ります。
今回の場合、300万円程度の是正工事でしょうか。
しかし、今回のミスが工事終盤の内覧会段階で気が付いた場合、やり直すとすると、1千万円単位での損失でしょう。組み上がった後に梁を交換するのは事実上不可能ですし、柱を追加した場合、間取りに制限が出てしまうので、建て替えになると思うからです。

今回のこの指摘+やり直しで、1番ホッとしたのは施工業者さんかも知れません(?)

いつも使っているプレカット工場の場合、施工者が1つ1つ梁のサイズを確認することは少ないと思いますが、このようなトラブルがある事を頭に入れておくと、重要な項目です。

オマケ
プレカット工場のミスは、2ヶ月前の別の現場でも・・・。
2007年9月1日:建築中のチェックで、耐震性不足の回避。問題は図面にあり

地鎮祭

2007年12月08日

地鎮祭 千葉県で品質チェックの地鎮祭立ち会いへ。
高速はあまり混んでなく、スムーズに到着。

朝8時開始という、早めの地鎮祭。
土曜日で日が良いから、地鎮祭が混んでいるのだろうと思ってました。

神主さんに聞いてみると図星で、今日は6件もあるのだとか。他人事ながら、全てちゃんと間に合うのか気になります。
この現場の後は葛飾区と言ってみえましたし。

今日この後私は、千葉の現場を他に3件回ってきます。
道路が空いていますように。

このままいくと、欠陥住宅。

品質チェックの地鎮祭後、千葉県内にある別の現場に移動。
その後、さらに東に移動し、3件目の現場をチェック。

場所は1,000区画を超える大規模なニュータウン。
着工当時には、周りは空き地でしたが、今日行った時には周りの工事がかなり進んでいました。
現場には大工さん2名が入り、工事の進捗も早め。工事内容を確認し、大工さんといろいろ話したあと、現場を去りました。

現場から広い道路に出ようと思ったところ、他の施工業者さんが建築中の物件横に自動販売機がありました。工事期間中のみの自動販売機かも知れませんが、角地であることから売上も多いのかも知れません。

「喉が渇いたからお茶でも買っていくか」と思い車を停め、ふと建築中の物件を見ると、驚きの光景が。

筋かいの欠き込み 「なんじゃこりゃ~」と言いたくなるようなダメダメ工事。

筋かいを、ホールダウン金物のために欠き込んでいます。

この工事、建築に詳しくない一般の人でも、「マズい!」と分かるでしょう。

どう考えたって、加工した大工は、筋かいとホールダウン金物が干渉しているのを分かっています。
筋かいを、手前側と奥側に入れ替えるだけで回避できたでしょうに、それを行わなかったのは、手抜き工事です。悪いということが分からないのであれば、素人業者です。

柱の下に位置しているアンカーボルト 建物の中に入ることはできないので、外から眺めると他にも問題が。

アンカーボルトが柱の下に来ているため、柱を欠き込んでいます。
基礎工事の施工ミスでアンカーボルトが柱の直下に来てしまったとしても、埋め込み式のアンカーボルトで対処するなどの方法が無かったのでしょうか。

柱とアンカーボルトの干渉 しかし、他を見てみると基礎工事の施工ミスでもなさそうです。
なぜなら、同じミスが他でもあったため。

設計者が、基礎伏図と1階の床伏図(土台伏図)の整合性を確認していないのが原因でしょう。

つまり、設計の段階での手抜きといえます。
しっかりと整合性の確認を行っていれば、このような単純ミスは起きません。

筋かいが取り付く柱のアンカーボルト 図面の整合性の確認が行われていないのは、筋かい周辺のアンカーボルトを見ても分かります。

筋違いが取り付く柱の近くにアンカーボルトが不足している箇所が複数あったからです。
これでは、予定通りの耐力が得られないでしょう。

ちなみにアンカーボルトの不足は、継手部分にもありました。

柱からはみ出している筋かい その他、柱からはみ出している筋交いも複数ありました。

このような施工を見たのは初めてです。

厚みが45mmの筋かいでも、15mmはみ出ていれば、厚み30mmの筋かいと同等でしょう。
しかし、なぜこのような施工になるのか?よほど腕が悪いのか・・・。
この後、どのように石膏ボードを納めるのか気になります。

看板をみると、施工は小さな工務店のようでした。
社内チェックあるいはどこかの第三者チェックなどによって、問題が是正されると良いのですが・・・。

しかし、アンカーボルトの是正を本気で直そうと思うと、上棟が終わっている現段階では、かなり大規模の修繕工事になりそうです。

このままいくと、欠陥住宅、その2

2007年12月14日

朝1で、品川区へ品質チェックの再内覧会&引渡しの立会いへ。
外構はまだ工事中ですが、年内に引渡しが終わり、新居でお正月を迎えられます。

前回の内覧会での指摘事項の是正を確認。
2棟現場だったのですが、もう1軒の現場では、翌日の内覧会を迎える前に清掃+細かな補修作業が行われていました。

引渡しも無事終わり、駅に向かいます。
駅のすぐ近くに、在来工法の建築現場がありました。2棟が同時に進められています。
現場を見てみると、1週間ほど前に見た別の現場のような、問題のある工事が・・・。

ホールダウン金物無し まず、建物の角部分。
2階建ての建物ですが、建物にホールダウン金物が1本もありません。
柱は無垢材。金物工法を使い、柱の直下にホールダウン金物が埋め込まれている様子もありませんので、基礎工事の段階からホールダウン金物は無かったのでしょう。

昔の建物はこれでも法的に問題ありませんが、2000年以降の物件では、基準を満たせません。設計段階での違反建築物です。

現在の基準では、平屋建てでもホールダウン金物が必要になります。
建物の四隅を塩と米でお清めする前に、もっとやるべきことがあります。

継手の上部にアンカーボルト無し 土台部分では、継手の上部にアンカーボルトが無い箇所がありました。
しかもこの建物、よく見るとプレカットではなく、手刻みです。

近年手刻みは、極めて珍しいですが、費用を安く済ますためでしょう。

手刻みでも、上手であれば良いのですが、この現場はそうでは無いようです。理由は次の写真。

継手直下に基礎無し 継手の直下に基礎コンクリートがありません。
そのため、アンカーボルトどころか、力を伝えられず、1階の床がたわんでしまいます。

手刻みの段階で、しっかりと基礎伏図と土台伏図(1階床伏図)を照合していればこのようなミスは起きません。また、手刻みの前の、図面の段階でチェックすべき事項です。

筋交いの固定 建物の筋かいは、3つ割の薄っぺらい筋かい。
現在は、2つ割が普通です。2つ割の厚みは、3つ割の1.5倍。

筋かいの固定は、今日の段階では釘だけで固定されていました。
仮の固定にしてはやや釘が多い感じです。しっかりと金物を使うのでしょうか。このままの状態でないか心配です。

基礎パッキンの間隔 物件は、基礎パッキン工法でしたが、全体的に基礎パッキンの間隔が広すぎます。

これは、継手とアンカーボルトの位置関係のミスのように、設計段階のミスではなく、施工者(大工)の問題です。
基礎パッキンの間隔が広いことはよくありますが、この物件は広すぎです。施工者のレベルが問題です。

柱の下の欠き込み 実は現場を見ていたとき、内部では2名の大工さんらしき人が作業されていました。1人は高齢の方、もう1人は20代前半らしき若い方。

その高齢の方を見ていると、なぜか分かりませんが、柱の下をノミで欠き込み中・・・。
構造体を削っています。しかし、何の納まりのためにここを欠き込む必要があるのでしょうか。

他にもいろいろと問題のある物件でした。
全体的に素人設計、素人工事と言っても過言ではありません。

現場に、現場看板は無く、施工者も設計者も建築主も分かりません。
仕方ないので大工さんに直接聞いてみました。

物件は、いずれもアパートだということ。駅から1分もかからない場所なので、募集をかけたら集まるでしょう。
しかし、この建物の耐震性は、現在の建築基準法を大きく下回ります。

「建物に1本もホールダウンが無いのはおかしいんじゃないですか?」
と、若い大工さんに聞くと、

「僕もそう思います」

という、驚きの返事が返ってきました。
他の現場では普通に設けられているホールダウン金物が、この物件に無かったことを不思議に思ったのかも知れませんが、そうだったら設計者に確認すべきです。

大工さん達には、この物件が違法建築の可能性が非常に高いことと、構造的な確認を設計者に確認するよう伝えておきました。

現在の法律では、在来工法2階建て程度の規模では、確認申請時に構造のチェックや書類提出の必要がありません。いわゆる、4号特例というものです。
そのため、設計者が無知であれば、このような建物が建ってしまいます。

第三者チェックが入らず、完了検査さえ通れば、確認済証も下りてしまいます。内装が仕上がった段階では、この部分の問題はわかりません。

来年で、ようやく4号特例は廃止される見込みです。
今までサボってきた設計者は慌てるでしょうが、これまで真面目にやってきた業者さんは、何も変わらないと思います。

それにしてもこのような物件に遭うと、テンションが下がります。

型枠が逆向き

2007年12月27日

コンクリート型枠 今年最後となるコンクリートの打設立ち会い。

太陽が出ていて快晴ですが今日は寒いです。

打設前に型枠周辺の確認。
すると人通口の型枠が1箇所逆向きになっているのを発見。
これだと完成後に人通口の断面が凸のような形になってしまいます。

ミキサー車が到着する前までに直します。

型枠是正完了

人通口の型枠が直った後の様子。

これが正しい向きです。

打設前に直すことができて良かった。

第三者の工事チェックでコンクリートの打設に立ち合っているところは少数だと思いますが、トラブルを未然に防ぐという意味で、有効な項目だと思います。

先張り防湿シートとは何?防湿シートを連続し、気密性を上げるために

2008年01月29日

先張りシート 品質チェックでツーバイフォーの建て方確認へ。今日は小雨で寒い。

写真は2階のフレーミングの様子です。緑色のものは防湿気密シート。 0.2mm厚の厚手のものです。基礎の下に敷きこむ一般的な0.1mmと比べて触った感じもかなり厚め。手で引っ張っても破れません。

このシートは用途上、先張りシートと呼び、
 外周部の壁と交差する間仕切り壁
 階間部など
に施工します。

この施工業者さんは、高性能が売りの業者さんなのでこのような施工をしています。

先張りシートは何の為にあるのでしょうか?

答えは、
「グラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材を充填断熱として施工する際、施工を簡略化しつつ気密・防湿性を高める為」
です。

 高性能住宅に関わる人には、先張りシートは半ば常識化しているものです。先張りシートが無いと気密性を上げるのが難しいですからね。充填断熱で、C値1.0cm2/m2を切ろうと思った場合、必須でしょう。

しかし、関東周辺の業者で先張りシートを知っていて、施工しているところはかなり「まれ」です。 「大手」といわれるハウスメーカーでも、(少なくとも関東周辺では)施工していません。

今回のこの物件のように、何も言わなくても施工している業者さんは貴重な存在です。

周りに大工さんや設計士がいたら聞いてみてください。先張りシートを知らない事の方が多いと思います。一般的な袋入りグラスウールを、柱の内側で留めてしまう大工さんなどには、頭に無い世界の話です。

ツーバイだけでなく、在来工法でも高性能住宅では、先張りシートを施工するのが一般的です。
その施工位置は、柱と梁の取り合い、火打ち、土台、棟梁、屋根垂木など多くあるため、ツーバイフォーより面倒です。

施工が面倒なため、気密性確保が容易な外張り断熱に走ってしまうところが多いのかも知れません。
外張りのみの場合、断熱性能はイマイチのところが多いですが。

基礎の底部分の鉄筋かぶり厚に、捨てコンクリート(レベルコンクリート)の厚みは含みません。

2008年02月14日

千葉の品質チェックを終え、高速道路でつくばに移動。
中央環状線が混んでいたので、一般道で三郷まで行き、そこから乗りました。その後は順調で、指定時刻に間に合いました。

現場には、ご依頼者の他、現場監督さん、基礎屋さん、別の(施工業者が依頼した)第三者の検査員が。

鉄筋のかぶり厚不足 現場の配筋を見て、すぐに分かったのが、基礎底面の鉄筋のかぶり厚不足。
一部の配筋だけのかぶり厚不足ならよくありますが、基礎全体に問題が見られるのは少数。

実際に計測しても、捨てコンクリート(レベルコンクリート)から、鉄筋までの距離が明らかに近すぎます。6cm以上必要なところが、全て4cmになっています。
かぶり厚を確保するためのコンクリート製のサイコロは、3辺がそれぞれ4cm、5cm、6cmになっていますが、4cmの向きで施工されています。

ひょっとして、「高さ調整のためにこれから上げるのかな?」と思い、現場監督さんに聞くと、「捨てコンクリートが2cmありますから」という返事。

捨てコンクリート(レベルコンクリート)の施工を見ると、2cm確保されていないような箇所がありますが、そもそもこれは、建築基準法を満たしません。
あいまいな書き方の多い建築基準法ですが、かぶり厚に関する捨てコンクリート(レベルコンクリート)の扱いは、しっかりと明記されているためです。

建築基準法施行令 第79条 [鉄筋のかぶり厚さ]
鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあつては2センチメートル以上、耐力壁、柱又ははりにあつては3センチメートル以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分にあつては4センチメートル以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあつては捨コンクリートの部分を除いて6センチメートル以上としなければならない。

そんな訳で、完全にアウト。
是正することになりました。

しかし、かぶり厚に関する考え方が間違っているのを標準としている言い方でしたので、過去の引渡し物件はかぶり厚が不足しているのでしょうね・・・。

かぶり厚の他にも、いろいろと問題がありそうだったので、同じくつくば市で建物調査(インスペクション)に来ていた、スーさんと菊地さんに応援を要請。すぐに現場に来てくれました。

かぶり厚の他に大きなものは、一部に使われている19mmの主筋の長さ不足。コーナーの処理が普通ではありませんでした。
ここは、鉄筋を追加して是正することに。

チェック開始から1時間半ほどで終わり。
幸い、指摘事項に関して、是正に前向きな業者さんだったので助かります。

現場チェックとしての問題は、施工業者側の第三者チェックかも知れません。
あまり他社の悪口は言いたくありませんが、施工業者側の第三者チェックでは、底面のかぶり厚不足や、19mmの主筋不足は指摘していなかったようです。かなり大きな内容にも関わらずです。
さくら事務所の所員に、これらの指摘を行わないメンバーは居ないと思います。

現場のチェックでは、施工業者側の第三者チェックと同時にチェックすることが良くありますが、今回の検査員はこれまでで一番チェックが甘い印象でした。次回の検査に期待します。

釘の間違い  N釘とNC釘。釘を知らない大工さんが多いという現状

2008年03月11日

品質チェックの土台敷きチェックへ

大工さんと明日の建て方について確認。問題を未然に防ぐため、チェックポイントを大工さんから聞いてきました。

そこで私は、現場に入ったときに気が付いていたことを質問。
それが写真の釘。

これはNC釘あるいは、ロール釘と呼ばれる種類で、構造部分には使わない物だからです。
構造部分にはN釘(鉄丸くぎ)かツーバイ用のCN釘(太め鉄丸くぎ)を使う必要があります。

聞いてみると、2階の24mm合板を留めるために使う予定だとか。残念ながらNGです。
そもそも図面に、2階の床合板と屋根の野地合板にはN釘指定されてます。

この物件は図面段階から見ていますが、構造的な仕様を確認しているときから、細かな懸念がありました。そのため、構造的にあいまいな部分を無くすため、2階建てではありますが、ご依頼者に許容応力度計算による構造計算をお願いし、実行して頂いています。
構造計算を行った場合、NC釘を使うということはまずありません。計算上からも強度が出ないですし、各種の部材の固定はN釘以上が標準のためです。
従って、構造計算を行う=NC釘という選択肢は無くなるということです。

 釘の件を大工さんに指摘すると、

 ・そんな釘(N釘)は見たことも聞いたことも無い
 ・金物屋に75mmの釘というとこれが出てくる
 ・過去の物件でもこれを使っている
 ・元請けの担当者に指摘されたことも無い
 ・この近所では売っていないのではないか?

という返事が。

最近ではホームセンターでもN釘は売ってありますので、単に知らないだけです。

とりあえずこのままでは明日以降の現場がまずいので、現場監督さんに釘の手配を依頼。
しばらくすると返事があり、屋根野地合板用の釘は手配できたが、2階の床用のN75は明後日になりそうとのこと。
先に書いたとおり、最近ではホームセンターに売ってあるので買ってくればいいだけなのに…。近くに大きなホームセンターありますし。

その他、上棟後に使う金物を事前に確認しましたが、どうも金物の使い方に怪しいところがありました。
こちらの業者さん、少し前までは、柱と土台などを留める「かど金物」の釘に、金物用のZN釘ではなく、普通の釘を使っていたとか。この大工さんの言う「普通の釘」は、ZN釘より、N釘よりもさらに細い、NC釘のことですしね。

この物件は私が今後のチェックで問題の無いように是正してもらいますが、これまでの引き渡し物件は大丈夫なのでしょうか。年間に3桁引き渡しているという事でしたが。

ちなみに釘の種類の間違いは、在来工法しか作ったことの無い大工さんによくあることです。言わば在来オンリーの大工さんに特有の問題。

ツーバイでは、今回の問題になった釘そのものを構造部分で使わないので、まず問題ありません。

間違えてはいけない釘なのに、無駄に種類があるという現状。
最近の釘打ち機は、N釘でもCN釘でも、NC釘でも打てます。

同じ長さでの太さは、CN釘>N釘>NC釘ですので、

N釘を製造禁止にして、構造部分はツーバイ、在来を問わずCN釘を厳守!

という業界統一ルールにしてしまえば、日本全国でこのような事故・ミスを減らせると思うのですが、どうでしょう。
釘の種類が減るので、製造・管理も容易です。


オマケ
wikipediaの、釘の項目。
誰が書いたのか知りませんが、

警告:鉄丸くぎ(N釘)や2×4用太め鉄丸くぎ(CN釘)を使わなければならない箇所に、ロール釘(NC50釘・PNF2150釘・MN21-50釘・MNF21-50釘・MN25-65釘・MNF25-65釘・MN31-75釘・MNF31-75釘など)を誤使用している例が多く見受けられます。このような違法建築物・欠陥住宅は、耐震性能が著しく低下しますので、釘の選定には十分ご注意ください

というコメントがあり、ナイスです!

正しい釘(N釘)が入ってました

2008年03月13日

先日の、危うく間違った釘で施工されそうになっていた物件。

N75釘

現場には正しい釘が入ってました。

大工さんの話によると、金物屋さんは、

「(間違った釘でも)そんなに変わらない」

と言っていたとか。

どこの金物屋だ!無責任な!

品質チェック(施工チェック)三昧

2008年04月04日

朝1で品質チェックの現場へ、コンクリートの打設立会い。

綺麗に型枠が組まれ、コンクリートの品質試験が行われた後にコンクリートが流されていきます。人通りが多い場所での工事ですが、心配していたコンクリートの輸送について、大きなトラブルはありませんでした。

型枠の端の攪拌 今回は、底面のコンクリートと立上りのコンクリートの1回打ち。
つなぎ目が生じず、強度や止水、工程短縮上のメリットがあります。

コンクリートが流し終わっている部分から、写真のような機械を使って、型枠近くのコンクリートを攪拌されます。
この攪拌作業を行う業者さんは少数ですが、作業の有無でコンクリートの仕上りは全然違います。この作業を行ったコンクリートは、表面に気泡が少なく、ツルッ!としているんです。

一手間余分にかかっているだけ、良いものが出来そうです。

コンクリートの打設が終わった後は、車で70kmほど北上。
別の品質チェックの現場で、断熱材と屋根の合板の確認です。

実はこの現場、前回のチェック時に屋根の合板の種類が間違っていました。図面上では構造用合板ですが、実際には普通合板だったのです。
現場には、既に施工してあったガルバニウム鋼板や、防水のアスファルトが取り外されていました。

現場にみえた大工さんに聞いたところ、間違いの元は、木材屋さんの間違い。伝票には構造用合板と記してあったそうです。
修繕費用は木材屋さんとなるそうで、今回の屋根部分のやり直しの金額は、多分、150万円くらいの負担になっているのではないかと。。。

現場を後にして、事務所に戻ります。

夜からは、これから着工する品質チェックの事前確認。
設計、施工業者さんとの打ち合わせです。先方は設計、施工者合わせて5名と多め。

現場は今月から着工ですが、事前に図面をチェックしたところ、構造部分の間違い(昨年の法改正による変更点が反映されていない)があったため、急遽打ち合わせとなりました。

打ち合わせの結果、構造部分に関する疑問は解消しました。構造に詳しい方がみえたので良かったです。

この業者さん、高気密高断熱が売り物とお話されていました。
しかし、浴室部分の基礎断熱が図示されていなかったので確認すると、「???」という感じでした。

公庫の仕様書に図示されていることですので、それを示すとすぐにご理解して頂き、変更を承諾して頂きました。

来週地鎮祭となりますが、よろしくお願い致します。

ご相談はお早めに

2008年04月05日

千葉県で、品質チェックの地鎮祭立会いへ。
道路が混んでいたため焦りましたが、間に合いました。

着工前に業者さんとはお会いしているため、気が楽です。
天候は快晴で、何事も無く地鎮祭が終わりました。

夕方からは、新しいご依頼による品質チェックの初回面談。

業者さんとの請負契約前のタイミングです。
図面類を確認しますが、図面は少なく、見積書もA4用紙1枚だけの簡単なもの。うーむ。
これだけの資料で、住宅の請負契約をするのは早すぎます。

とりあえず、もう少し詳細な図面と、詳細な見積りをお願いしました。図面が簡単では、現場をチェックしようにも、チェックする項目が少なくなってしまいますからね。

しかし、早い段階でのご相談で良かったです。契約前の図面の段階であれば、簡単に変更が出来ますし、安全性などを把握して十分に納得した後に契約することが出来ます。

お問合せが多いサービスでは、ご依頼のタイミングによっては承ることができない場合もあります。
品質チェックだけでなく、サービスのご相談はお早めに。

雨の中の配筋検査

2008年04月18日

雨の中、品質チェックの現場に配筋検査へ。
物件の規模が大きいため、スーさんと2人で確認。

現場には、現場監督さんの他、職人さんが多数。
普通、柱が立っていない基礎の段階では、建物が狭く見えるものなのですが、この現場はやはり大きい。配筋検査のやりがいがあります。

雨の中の配筋検査 雨が降る中、傘を持ってのチェックは、片手がふさがる為に無理ですので、上にはレインウェア。
靴は当然、長靴です。写真のように、雨が降った現場は泥だらけになってしまいますからね。

配筋検査では、いくつかの指摘事項がありましたが、その場で職人さんに是正して頂きました。

配筋検査終了後、びしょ濡れになったレインウェアを脱ぎましたが、中の服はサラリ。レインウェアには、透湿性があるものと、無いものがあります。

レインウェアで透湿性が無い場合、レインウェアの中で蒸れてしまって不快ですが、透湿性があるタイプであればかなり蒸れにくくなります。透湿性が高ければ高いほど、蒸れにくくなります。

レインウェアの透湿性は、素材1m2当たり、24時間に何グラムの水分を透過するか示される、g/m2/24hという単位が使われます。
GORE-TEXで知られるような透湿性素材の場合、この透湿性が10,000グラムを超えるものもありますが、それらは登山用やスポーツ用で高価。
工事現場では、すぐに汚れたり破れたりしてしまいますので、傷むのが怖くて使えません・・・。

このままいくと、欠陥住宅、その3

2008年08月29日

中野区で、工事着工前の打ち合わせ。

当初の予定では、既に基礎工事が終わっている段階でした。
しかし、基礎工事に取り掛かると、地中から前の住宅のガラや基礎が出てきたため、2mも掘り下げて撤去し、工事は遅れ気味。

打ち合わせが終わり、駐車場に向かっている途中、建て方がほぼ終わっている木造在来工法の物件があったので、道路から見てみると、そこには問題のある施工がたくさん。

柱の下にアンカーボルトが


これが、最初に目に飛び込んできた問題点。
柱の下にアンカーボルトが位置してます。
ドリルで柱の下に穴を開けていますから、大工さん、確実に分かっていますよね?
設計者は、基礎伏図と1階床伏図の照合をしていないのでは?

 

土台継手の上にアンカーボルト無し

土台継手の上には、アンカーボルト無し。
ここだけじゃなく、道路から見た範囲でも、複数の箇所にありました。
設計者や管理者が基礎伏図と土台伏図の照合を十分に行っていないと想像できます。

 

柱の直下に基礎パッキンなし

柱の下に基礎パッキンがありません。
大工さん、他にもいくつか忘れていますよ。

アンカーボルトを締めずに建て方

一番驚いたのがこれ。
この現場、アンカーボルトが1本も締まっていませんでした。

普通は、柱や梁を載せる前に締め込むのですが、アンカーボルトが締まっていないと、木材は基礎の上に単に乗っているだけです。
建て方の最中に地震があったら、大きな事故になりそうです。

 

物件は、設計事務所による設計・監理+建設会社という組み合わせ。
事務所に戻って検索すると、建設会社の人材募集のページが出てきて、募集職種:建設現場の管理、応募資格:不問になっていました。
できれば、有資格者か経験者で募集して欲しいですが、小さな工務店には珍しくないことです。

 

設計・監理者を調べると、構造や温熱環境ではなく、意匠関連について何冊か書籍を出している方のようです。
意匠にこだわる前に、まずは安全な住まいとなる設計・監理をして欲しいものです。

このような現場を見ると、意匠重視の「ケンチクカ」と呼ばれる方は、どうも苦手意識が強くなります。
完成までに、しっかりと是正されていることを期待します。

コンクリート打設。ミキサー車にそのまま帰ってもらいました。

2008年09月10日

品質チェックの配筋検査へ。

最初に目に留まったのは、配水管を通すためのボイド管(紙でできたパイプ)。

ボイド管が鉄筋と密着しており、30cmほどの間に100ミリと75ミリのボイド管が3本並んでいる箇所も。
このままでは、コンクリートが固まり、ボイド管を取り外したときに、鉄筋が見えてしまいます。
また、3本ボイド管が並んでいる箇所にはアンカーボルトが入る予定ですが、これでは入れられません。

現場監督さんから設備屋さん(水道屋さん)に連絡を取ってもらい、3本のボイド管が並んでいる箇所は、直径を変えて 2本に減らしました。
その他のボイド管は、結束線(針金)を使って鉄筋から上手く離すように直しました。

是正後、鉄筋の下に落ちていた大量の結束線を拾い、コンクリートを流すことに。



ミキサー車が到着し、1台目~3台目は問題なし。
しかし、4台目のミキサー車のコンクリートがなんだかおかしい!

コンクリートをミキサー車から、ポンプ車に滑り台のようにして流し込もうしますが、流れていきません。
ミキサー車の運転手が、手で流そうとしています。
見るからにコンクリートが固い。どうみても、スランプ18cmのコンクリートではありません。


伝票の工場出荷時刻は機械による印字であり、運搬にかかった時間は30分くらいで特に問題無いはずです。
何か、コンクリートに問題がある可能性も。

現場監督さんと相談しようにも、既に別の現場に移動しており、現場に居ません。
「ストップ!」とミキサー車の運転手に声をかけて、ポンプ車への流し込みを中止。

基礎屋さんとポンプ屋さんと私で話し合い、このミキサー車はそのまま工場に返すことにしました。

 

コンクリートが柔らか過ぎたり、運搬に時間がかかりすぎて固くなってしまったミキサー車にそのまま帰ってもらったことは過去にあります。
しかし、運搬にあまり時間がかかっていないのに、固すぎて帰ってもらったのは初めて。

コンクリートの打設に、現場監督さんが全て立ち会うのは、私の経験では半数以下。
今日の打設には立ち会っていて良かったと思いました。

 

コンクリート打設時間の管理 ちなみに、コンクリート打設時には、工場発~現場到着~打設開始~打設完了の時間をミキサー車ごとに控えています。
実際には、携帯電話のメールでそれぞれの時間を控え、終わった後にパソコンに送信しています。
紙に書いておいて、後からパソコンで打ち直すよりも、こちらのほうが手間が省けます。

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