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基礎パッキンを入れる位置。在来工法用

2004年10月04日

今日は人間ドッグでした。
結果は特に問題のある所はなし!これからも体調管理に気をつけながら頑張ります。


基礎パッキン 最近、木造住宅において、床下換気口を設ける代わりに、基礎パッキンを用いる事が多くなっています。

基礎パッキンとは、右図のようにコンクリートの基礎の上に敷いて、土台との間に20mm前後のすき間を開け、そこに風を通す方法です。

しかし、建物調査(インスペクション)品質チェックに行った時、この基礎パッキンが全て完璧に入っているケースは少ないといえます。(品質チェックの場合には、見つけ次第直しますが)

基礎パッキンを入れる位置には、一般的なルールがあります。
下に、基礎パッキンを入れるべき場所を一覧にしました。

この一覧は、木造の「在来工法用」です。ツーバイフォー(2×4)では、基礎パッキンの位置が多少異なります

柱の下 アンカーボルトの下 継手の下
柱の下 アンカーボルトの下 継手の下

大引きの下 間隔は1m以内 土台からはみ出してはいけません
大引きの下 間隔は1m以内 はみ出してはいけません

ちなみに北海道では、床下換気口や基礎パッキンを使わず、床下を密閉状態にして24時間換気システムで床下を換気する基礎断熱工法が増えているそうです。

実は、こちらの工法の方が一般的な工法よりも温度も湿度も安定します。夏に床下が高湿になる恐れが少ないことや、床下が室内環境に近くなることから、本州でも基礎断熱工法が増えていくのではないかと思っています。

木造在来工法用金物のゆるみ止め商品。木やせ対策に

2005年03月08日
木造住宅で使われている木は、年月の経過とともに木がやせてきます。

既存建物の調査に行って、金物のゆるみが良く見られるのが、小屋裏。
夏の時期、一般的な建物の小屋裏は、50℃を軽く超えるほど暑くなる時があります。(調査で中に入っていると、その暑さでフラフラになって、倒れてしまいそうになる)
ゆるみの例
木のやせによる金物のゆるみの例。ナットが手で簡単に回ってしまう。

その暑さで小屋裏の木がとても乾燥し、含水率(木の中に含まれている水分の量。一般的に15%前後)が、9%を切ってしまうほどです。

乾燥すると、木は小さくなるので、金物もゆるんでしまうのでしょう。

スプリング付きの金物 最近の木造住宅では、金物のゆるみ止めに、
・スプリングやゴム付きの座金を使ったり
木がやせても地震の時の力で再び締め付ける
ものもあります。
一戸建てをご検討中の方は、これらの金物の採用も検討されてはいかがでしょうか。

アンカーボルトを入れる位置 (在来工法・軸組工法編)

2005年05月18日

基礎と、建物の土台を緊結する金物のことを、アンカーボルトといいます。

アンカーボルトは、地震の揺れのときに建物が浮いたり、移動したりしないために、とても大切なものです。
しかし、設計段階でアンカーボルトを入れる位置をしっかり検討していないと、入れ忘れや、位置の間違いというミスが起きてしまいます。

アンカーボルトを入れる位置は、建築基準法にはしっかりと明記されていません。そのため一般的には、住宅金融公庫の仕様に基づいて、アンカーボルトが入れられます。

在来工法の場合、主に以下の位置にアンカーボルトを入れる必要があります。

筋かいが取り付く柱の両端 構造用合板等が取り付く柱の両端
筋交いが取り付く柱の両端 構造用合板等が取り付く柱の両端
 
継手の上木 継手の間隔
継手の上木部分 2階建ては、2.7m以内
3階建ては、2.0m以内の間隔

その他に、土台が切れている部分にも入れる必要があります。
アンカーボルトが足りないのは困りますが、数が多いのは問題になりません。

よくアンカーボルトが抜けているのが、「継手の上木部分」です。
基礎の図面と、上部の建物の図面を照らし合わせていないと、入れ忘れがおきます。

ご自宅の近くに、建築中の建物があったら、遠くからアンカーボルトの位置を見てみるのも良いかも知れません。

アンカーボルトを入れる位置 (ツーバイフォー・枠組壁工法編)

2005年05月21日

前回、軸組・在来工法における、アンカーボルトを入れる位置を示しましたので、今回は枠組壁工法(ツーバイフォー工法)における、位置をご説明します。

隅角部付近 継手付近
隅角部(ぐうかくぶ)付近 継手付近
 
それぞれの間隔は、2m以内  
それぞれの間隔は、2m以内  

(建物が3階建てで、1階に掃き出し窓がある場合は、その付近にも必要になります。)

工法に関わらず、アンカーボルトの位置で気をつけるのは、基礎の上に載る、「土台の継手位置をあらかじめ照合しておく」ことです。

アンカーボルトの位置と、土台の継手位置を照らし合わせていないと、アンカーボルトの不足がよくありますので、十分にご注意してください。

構造用合板の耐水性の区分を示す、「類」

2005年07月27日

構造用合板の区分 木造住宅が、地震に耐えるための壁(耐力壁)として、筋かいの他に、構造用合板がよく使われます。
構造用合板には、その合板が持つ性能によってJAS規格(日本農林規格)上の分類があります。

1つは、強度による分類。もう1つは、接着剤の耐久性による分類です。
それぞれの分類は、右の写真のように、構造用合板の表面に印字してあります。

強度による分類は、で表され、1級と2級があります。
一般的な使用では、2級で全く問題ありません。在来工法(軸組工法)の場合には、1級でも2級でも壁倍率は 2.5倍で同じです。(ツーバイフォー工法では、厚みと等級によって、壁倍率は 2.5~3.5倍の差があります)

接着剤の耐久性による分類は、で表され、特類と、1類、2類があります。建築の構造部分には、2類は使いません。特類と1類だけです。
問題は、特類と1類の使い分けです。

簡単に言うと、特類は屋外用、1類は室内用です。
解説付きの分類は以下の通り。

分類想定される使用条件試験方法
特類 屋外 または 常時湿潤な状態
72時間煮沸。その後に試験
1類 室内において使用されるもの
4時間の煮沸を2回
(途中20時間の乾燥を含む)

上の表に示したように、特類の認定を得るためには、3日間の煮沸試験を行う必要があります。これは、現実的な使用ではあり得ない、過酷な条件です。

建物の耐久性および、安全性を確保するため、外壁には上のような厳しい試験を通った、「特類」の構造用合板を使うのが大原則です。
(ツーバイフォーをやっている業者さんにとっては「常識」の事ですが、軸組工法の業者さんの中には、たまに知らない方がみえるので・・・。)

より良い建物のために。北海道での建物調査。アンカーボルトの臨時講義も。

2005年08月23日

久しぶりに北海道は札幌へ、建物調査(インスペクション)。いつもとは違うターミナルから出発


札幌に着くと、涼しい!
寒い冬の時期の調査は大変でしたが、この季節はとっても快適です。


現場に行くと見覚えのある監督さんが。棟梁さんも見たことがある。
これなら、調査に入る前の説明も要らず、話もスムーズです。

早速調査開始!午前中は指摘事項もほとんど無く、順調順調。
これまで、北海道の調査では、昼食は時間がなくてはコンビニばかりでしたが、今回は定食屋さんで昼食を食べることができました。

午後に入っても大きな指摘事項はなし。
以前の他の現場での内覧会のときに、修繕を依頼した箇所があったのですが、本物件でどうするかを棟梁さんに聞いてみると・・・

大丈夫だよ!
それについては、前にみんなで話し合って、良い方法に統一したからよ!

とのこと。いいじゃないですか!Good!Good!

棟梁とお話していると、なぜか話はアンカーボルトの取り付け位置について。

現場にあったダンボールと、ペンを使ってプチセミナー(?)の始まり始まり。
内容は、アンカーボルトを取り付ける「意味と目的」について。
ちょうど近くに居た若い職人さんは、身を乗り出して話を聞いてくれました。

建築に限らず、何かの作業のとき、その「意味と目的」を知ることは大切だと思います。ここを押えておけば、応用が必要になったときも対処できます。


しかし、作業の手順だけを覚えている場合だと、そうはいきません。
「前はこうだったから」「いつもこうやっているから」で終わってしまいます。
「目的」と「手段」が逆になってもいけません。

調査の結果、大きな修繕が必要となる箇所はありませんでした。指摘事項はいずれも軽微なものばかり。
過去にあった指摘事項の内容を現場で共有し、良い方向に改善していこうという意識は、とても良いことだと思います。

また調査が入った場合には、現場監督さん、棟梁さん、今回のようによろしくお願い致します。

構造用合板マメ知識。合板を作るには、高度な数学的裏付けが

2006年04月20日

一戸建て品質チェックの、建て方立会いへ。
規模が大きい物件なので、建て方は2日間に渡ります。

2階の床合板 最近の在来工法(軸組構法)では、2階の床面に、24~28mmの厚い構造用合板を張って、下地とすることが多くなってきました。いわゆる、剛床です。
私の感覚的には、新築の9割以上ではないでしょうか。逆に、昔ながらの転ばし根太式の床組みというのは少数派です。

24~28mmの厚い構造用合板を張ると、床の強度が高くなるのがメリット。建て方の時にはさらにメリットがあります。
作業性の向上と、安全性の向上です。
昔ながらの転ばし根太式の床組みの場合、建て方の時には2階の床がありませんが、24~28mmの厚い構造用合板を張っている場合には、2階の床に荷物が置け、転落事故も防止できます。

構造用合板、薄く切った木を張り合わせたものですが、断面は3層、5層、7層、9層(3プライ、5プライ、7プライ、9プライのように言います)のように、奇数になっているのが基本。
これは、反りをできるだけ生じないようにするためです。

合板というと、「単に木を張り合わせただけ」と思われるかも知れませんが、合板を作る過程というのは、そんな単純なものではありません。

合板を作るためには、統計論や確率論のような、高度な数学が駆使されています。逆に言うと、高度な数学的裏づけがあって、合板は作られているのです。
単に、木を張り合わせただけのものではないんですよ。

構造用合板の参考エントリー
 構造用合板の耐水性の区分を示す、「類」

大きな集成材

2007年08月06日

地鎮祭が終わったあと、近くの品質チェックの現場に立ち寄り。
現場では、駐車場ガレージの組み立て中。しかし、その材料にビックリ。

巨大な集成材 その材料とは、右の写真の集成材。
集成材による規格材の梁の寸法は、1寸(3cm)刻み。つまり、12cm、15cm、18cm、21cm、24cm、27cmという風に大きくなっていきます。
今回の物件の集成材は、22段積み。つまり、高さ66cmにもなります。
一戸建ての梁に使われる高さは、だいたい30cm前後で、大きくても45cm程度ですから、66cmというのは本当に大きい。
重量も重く、職人さんも取り付けるのがとても大変そうでした。ちなみに固定は、専用の金物です。

最近増えてきている、木造の小中学校校舎・体育館に使われるような集成材です。 無垢材でこれだけの寸法の梁を作ろうと思うと、樹齢何百年にもなるようなものが必要です。値段もかなりのものになるでしょう。
しかし、集成材は小さな木の組み合わせなので、いくらでも大きく出来ます。材料の無駄が出にくい材料だと言えますね。

夏型結露(逆転結露)対策の調湿気密シート、可変透湿シート

2007年08月10日

品質チェックの現場に移動するまでの社内、エアコンで夏型結露(逆転結露)の実験

冬は、外気が寒く、室内が暖かいので、サッシやガラスの性能が悪いと、そこで結露が起きます。

これが、夏に起きるのが、夏型結露逆転結露
室内が冷たく、屋外が暖かいときに起きる結露です。夏型結露や、逆転結露と呼ばれます。

夏型結露(逆転結露)の実験 自動車では、冷房を強めにして、フロントウィンドウ吹き出しにすると、この現象が起きます。特に、湿度の高い日。日中よりも夕方の方が出やすいです。
ちなみに、結露が出るのは冬とは違って屋外側ですので、ワイパーを動かせば簡単にふき取れます。
建物でも、壁の構成によっては夏型結露逆転結露)の恐れがあります。しかし、冬の結露によって建物が大きな被害を受けたという話や、その物件は目にしますが、夏型結露でそのようなことはあまり聞きません。発生したとしても短時間で、結露量も少ないためでしょう。

壁面よりも結露が生じやすいガラス面で、エアコンを強めにした車内でも、結露が生じるのは写真のようにわずかですので、普通の居室ではあまり深刻に考えるようなものではないのかも?(地下室は別)

同様の条件に近いコンビニのガラスでも、全面びっしりの結露もあまり見ないですしね。エアコンの設定温度が27℃前後であれば、まず大丈夫だと思います。

ちなみに、夏型結露逆転結露)を防止するための材料としては、調湿気密シート(可変透湿シート)という材料を使います。
商品名では、デュポン社のザバーンがよく使われます。覚えておくと何かの役に立つかも知れません。

厚さ105ミリ、柱にピッタリのグラスウール断熱材。北海道住宅新聞より

2007年09月06日

9月5日号の北海道住宅新聞より。

在来工法の柱にピッタリのグラスウール断熱材です。
在来工法の柱のサイズは105ミリか120ミリが普通です。
しかし、どの会社の断熱材カタログを見ても、在来工法・柱用の断熱材厚が100ミリしか無いのは、ずーっと疑問でした。

断熱材の厚みが100ミリだと、どうしても柱の中で断熱材とのすき間が5ミリ~20ミリ空いてしまう訳ですから。

それにしても、柱のサイズ1本取り上げてみても在来工法の寸法体系は合理的でないですね。柱寸法の主な物で、105ミリ、120ミリ、135ミリの3種類。土台が105ミリで柱が120ミリだと、土台からはみ出てしまいます。ツーバイフォーのようにもっと単純化しないと。
積水ハウスのシャーウッドみたいに全て120ミリに統一するとか。

ちなみに北海道住宅新聞は事務所で取ってます。
省エネ住宅の最新情報を得るためには最も適した媒体だと思います。
定期的に出ている雑誌や新聞で、ここまで専門的な記事が多いものは他に知りません。

省エネ住宅を学びたい方に、北海道住宅新聞はオススメです。

アンカーボルトネジ山の、汚れ防止キャップ

2007年09月18日

コンクリート打設前の品質チェック現場での写真

アンカーボルト先端のネジ山にプラスチックのキャップが付いています。

コンクリート打設の際、アンカーボルトのネジ山にコンクリートが付着する事があります。
この時、すぐにコンクリートを取りのぞけば良いですが、そのまま固まってしまうと、土台を敷いてナットを絞めるとき、とてもやっかいです。

それで、役に立つのがこのような汚れ防止のキャップ。
キャップの代わりにガムテープなどを巻いて代用することもありますが、このようなキャップの方が繰り返し使えてエコロジーですね。

基礎パッキンと気密パッキンの違い

2007年10月23日

ツーバイフォーの構造検査を終えた後、在来工法の現場で土台敷き立会いのため、移動。

現場に入ると、基礎パッキンで土台の高さを調整しているところでした。スラブの上に直接土台を敷く仕様。
前日の現場確認で、ちょっと難しいかも・・・と思っていましたが、やはり土台高さの精度を得るのが難しい感じ。スペーサーが何枚も必要になってしまいます。

ご依頼者と現場監督さんが立ち会っていたので、その場で話し合いの結果、現場を止め高さ調整のモルタルを明日施工することに。既に取り付けられていたパッキンは全て外し、現場にあった木材を使って型枠を作ることになりました。

作業完了後、次の現場へ。
次も(メーカーは違いますが)午前中と同じく、ツーバイフォーの現場の土台敷き立会い。

物件規模が大きいので、通常は1日で終わる土台敷きも、ここでは3日がかり。

写真は、その現場で入っていた基礎パッキンと気密パッキン。
上が基礎パッキンで、下が気密パッキンです。基礎パッキンは、横から見ると空洞がありますが、気密パッキンには空洞はなく、上下には気密性を高くするためのスポンジが取り付けられています。

気密パッキンは、玄関や浴室、勝手口など、「(普通の)床が無くて、冷たい空気が入ってきて欲しくないところ」に使います。
ただし、これは法律で義務付けられているわけではないので、対応は業者によって様々です。(そもそも、日本の法律では、断熱そのものが義務ではありませんので・・・)

 

ドレーキップ(drehkipp)窓。内開きと内倒し

2007年12月05日

ドレーキップ窓 左の写真は、設計コンペの物件でたくさん使ってある、ドレーキップ窓(Drehkipp Fenster)
一見普通の窓に見えます。
ちなみに、オール樹脂枠のLow-Eペアガラス(エコガラス)です。
これからの時代、どんどん一般的になっていくサッシの仕様でしょう。

ドイツ語はよく分かりませんが、drehenは回る、回転するという意味。
そして、kippenは「傾く、傾いて倒れる」という意味。
ドレーキップ(drehkipp)窓は、まさしくその2つの機能を持ったサッシです。

内開き レバーを90度傾けて手前に引くと、このように全開します。
新鮮な空気を取り入れたいときや、ガラスを掃除するときに楽です。

日本の外開きのサッシは、手元のレバーをクルクルと回転させて開くのが多いですが、あれって、個人的には面倒だと思ってしまいます。
このように、ガバッ!と開ける方が簡単です。
機構もシンプル。

この開き方だけでは、単なる内倒しサッシです。ドレーキップ(drehkipp)窓が便利なのは、もう1つの開き方が出来るから。

内倒し  レバーを、締まっている状態から180度回して手前に引くと、写真のように内倒し状態になり、上側に隙間ができます。

この状態で、窓開けによる通風が得られます。
土砂降りのような大雨でなければ、このままの状態でも雨は入ってきませんので、開けた状態でも大丈夫です。

ドレーキップ窓は、内開き・内倒しといずれも内側にサッシが出てくる開き方なので、網戸は外側に取り付けます。
そのため、外開きのように、サッシを開いてから、網戸を閉めるといった、面倒な手続きは不要です。

ドレーキップの防犯性 内倒しのもう1つのメリットは防犯性。
内倒しの状態を屋外から見ると、写真のようになります。

引き違いサッシや、外開きサッシでは、サッシを開いた状態の場合、防犯性が問題となります。

しかし、ドレーキップ窓の場合、屋外から窓を全開しようにも、レバーは手が届きにくいサッシの下側で、かつ回すためには、1度閉める必要があります。
このことから、(内倒しで)開いた状態であっても防犯性が得られるサッシです。
自宅に防犯目的としてサッシにマグネットセンサーを取り付ける場合、普通のサッシでは、窓を開ける場合には、防犯モードをオフにする必要があります。
つまり、夏に窓を開けた状態で寝ようとすると、せっかくの防犯機能が働きません。

しかし、ドレーキップでは、マグネットセンサーを下部に取り付けることにより、「内倒し状態で開きつつ、防犯モードはそのまま」という裏技ができます。(恥ずかしながらこれは最近知りました)
これにより、サッシを開いた状態でも、防犯性が保たれます。

日本の住宅というと、まず基本が引き違い。
そして、トイレや洗面室、階段室は、ジャロジーか外開き、あるいは上げ下げ窓といったパターンが多いと思います。
ひょっとしたら、ドレーキップ窓を知らない建築関係者もいるかも知れません。

省エネ住宅に詳しい建築関係者は、ドレーキップ窓を使いたがります。それは、気密性を高くすることができるから。気密性が高いということは、外部からの防音性も高まります。
日本で多く使われている引き違い窓は、構造上、気密性を高くできないため、省エネに詳しい設計者であればあるほど、性能面から敬遠する傾向があります。

長くなりましたが、ドレーキップ窓はオススメです。

なぜ、ビールはガラス瓶かアルミに入っているのか? 透湿性を考える

2008年01月11日

ビールは、ガラス瓶かアルミ缶に入って販売されています。
お茶やジュースのように、ペットボトルに入って販売されていません。

これは、何故でしょうか?

答えは、ガラスと金属以外の物質は、水蒸気を通してしまうから です。

コーラやお茶を違い、新鮮さをアピールしていることが多いビール。
私は、コーラやお茶で、「作ってから3日以内に出荷!」という広告は見たことがありませんし、ワインのように数十年貯蔵したビールというのも聞きません。
新鮮さが大切で、中のガスが抜けてしまうと、味が落ちてしまいまうビールですから、水蒸気が入ってしまうのは問題があります。

「ペットボトルのようなビニールであれば、水蒸気は通さないんじゃないの?」と思われる方が多いかも知れませんが、それは間違い。
微量ながら、ビニールは水蒸気を通します。

身の回りを見てみると、湿気に弱いものには、ガラスや金属が使われていることに気が付くかも知れません。

例えばポテトチップス。
一見ビニールですが、内側には金属であるアルミがコーティングされています。
アルミは水蒸気を通さないので、中のポテトチップスが湿気にくくなります。
ポテトチップス以外でも、湿気に弱い商品は、アルミ袋に入れられて販売されていることが多いですね。

保存食である缶詰、瓶詰めは、いずれも水蒸気を通しにくい鉄と、ガラスを使っています。
ガラス瓶のフタにも、金属が使ってあることが多いですね。


ゴム風船とアルミ風船では、アルミ風船の方が長持ちします。
これは、ゴム風船の場合、中に入っているヘリウムの大きさが、ゴムの膜よりも小さいため、その隙間からすり抜けてしまうためです。
従って、ゴム風船の口をきつく縛ってもあまり効果がありません。ゴムの膜全体からヘリウムが抜けていますから。
アルミ風船の場合、接合部分とヘリウムを入れる口部分がしっかりしていれば、アルミ箔部分からは抜けていかないので、長持ちするのです。

この時期、窓に生じる結露。
結露が生じやすいのは、アルミサッシの枠部分とガラス部分です。
いずれも、水蒸気を通さない物質なので水蒸気が行き止まりになり、結露してしまいます。(温度低下の問題もありますが)

ガラスやアルミサッシが無かった時代の建物のように、水蒸気を通しやすい和紙で作られた障子を外部に使えば、結露しません。水蒸気が和紙の隙間を通り抜けてしまうからです。ただし、凄く寒いでしょうけど。

最初に書いたペットボトル入りのビール。実は既に実現可能な商品です。
そのためには、特殊なペットボトルを採用する必要があり、具体的にはガラスの成分をペットボトルに含ませることで実現しています。つまり、結局はガラスの防湿性に頼っている訳です。

ちなみに、ペットボトル入りのビールは、環境保護の問題からお蔵入りになりました。
リサイクルの優等生であるビール瓶ですから、エネルギーを多く必要とするペットボトル入りビールは、今の時代に合わないと私も思います。

水蒸気の透湿性を、建物で考えてみます。

基礎の防湿シート 最近の一戸建てでは、基礎の底面に防湿シートを敷くことが多くなりました。
多くはビニールシートで、厚みは 0.1mm ~ 0.2mm。

一見すると、水蒸気を通しませんが、完全に通さないと考えるのは危険。
わずかながらでも通すと理解しましょう。ビニールシートで防湿する場合、その厚みが厚いほど水蒸気が通りにくいため、床下の防湿シートは、0.1mmよりも 0.2mmの方が有利です。

壁や天井の断熱に使われるグラスウールやロックウールは、ビニール袋に覆われているものが多く使われています。
そして、断熱材を取り付けるときには、そのビニールを柱の上で留めて、連続させる必要があります。これは、水蒸気が壁の中に入らないようにするためです。

「水蒸気を入れないためなら、アルミ蒸着のシートを使えば良いのではないか?」と思った方は賢い。
実際に、そのような商品があります。(例:アルミ蒸着された防湿気密シート
アルミ蒸着の防湿気密シート 鉄骨造であるダイワハウスや積水ハウスでは、壁の断熱材に湿気を入れないための防湿シートに、アルミ蒸着の商品を使っています。

普通のビニールシートよりもアルミ蒸着シートは値段が高いですが、壁内結露の可能性を減らすために採用しているのでしょう。


床暖房を採用した家では、定期的にパイプの中の循環水を継ぎ足す必要があります。(自動で補給するタイプもあります)
床暖房では、樹脂管が使われることが多いですが、樹脂管から徐々に水蒸気となった水が抜けてしまうためです。

エアコンの冷媒管に樹脂管でなく銅管を使うのは、 この理由もあります。
銅管も金属ですので、水蒸気を通しません。

「水蒸気」という観点から、アルミやガラスが使われている商品を見直してみると、いろいろな発見があるかも知れませんね。

赤いグラスウールは高性能の証

2008年02月09日

品質チェックの構造検査へ

建物では大工さん、屋根屋さん、電気屋さん、空調屋さんと、様々な職種の方が。

赤色(ピンク色)のグラスウール 2階では天井の断熱作業が行われていました。
断熱材は袋に入っていない裸のグラスウールで色はピンクとも言う)。
グラスウールというと黄色が多いのですが、実は赤色には意味があります。

国産グラスウールは、赤色高性能商品というルールがあるのです。なお、この場合の色は、グラスウールそのものの色で、パッケージの色ではありません。

黄色のグラスウールにも、高性能なものがありますが、必ずしも高性能の商品ばかりではなく、10k/m3という最低ランクのラインナップもあります。(出荷量的には、10k/m3の商品が最も多いと思います。)

しかし、壁・天井用で、板状の赤色のグラスウールの商品には、10k/m3のラインナップは無く、16k、24k、高性能16kという高性能な商品だけです。

具体例を示します。
日本のグラスウール業界は、(株)マグと旭ファイバーグラス(株)で全体の8割のシェアを占めているとされています。

この2つの会社で、赤色のグラスウールの商品名は、(株)マグが、
マグルージュ、マグルージュフレックス、旭ファイバーグラス(株)が、Hi-R(ハイ・アール)となっていますが、いずれも高性能な商品のみのラインナップとなっています。

住宅の建築現場の写真などで、黄色のグラスウールが施工されていたら、性能の低い断熱材か、高性能な断熱材か確定できません。しかし、、赤色のグラスウールであれば、高性能な商品で確定ですので、覚えておいて損は無いと思います。

余談ですが、この物件は気密測定を行います。
大工さんに、「どのくらいの性能が出そうですかね?」と聞くと、

「う~ん、ここは小屋裏があるから悪いんじゃないかな。(C値)0.3~0.4だと思うよ」

とのこと。それだけ出れば十分です!

防湿コンセントカバー

2008年02月14日

防湿コンセントカバー 千葉県で品質チェックの防水+断熱確認。
写真はコンセント周りの防湿性を高めるための防湿コンセントカバー。形状は豆腐が入っている容器のようなものです。

省エネ住宅に真面目に取り組んでいる業者さんでは当然の仕様ですが、日本全国で見るとかなり少数派でしょう。
壁内結露の懸念を減らすためにも一般化して欲しいものです。

天気の良い中、これからつくばに移動して配筋検査。指摘が少なくて済みますように。

アンカーボルトを留める金物

2008年02月20日

アンカーボルトを留める金物 コンクリート打設前のアンカーボルトの確認。

配筋検査の時、
「アンカーボルトは手植え(田植え)で行ないます。」
と現場監督さんが言ってみえましたが、現場に着いてみると、支持金物で固定されてました。

やっぱり、こっちの方がいいですよね。

打設前にアンカーボルトの位置と本数が確認できますし、アンカーボルト周りのコンクリートの付着も良くなります。

の物件以降も、これが標準仕様となるといいですね。業者さんありがとう

アンカーボルトの樹脂製支持具

2008年03月07日

品質チェックの配筋検査へ

過去に何件も現場を見たことのある業者さん。
配筋を見るとちょっとこれまでと違うところが。

アンカーボルトの樹脂製支持具 それがこの写真。

これまでこちらの業者さんは、アンカーボルトを留めているのは金属製のものでしたが、この現場は樹脂製。
去年の夏頃にこのブログで取り上げたような商品(多分、同じもの)。
業者さんに聞いてみると、今年からこれに変わったのだとか。
施工も高さの調整もしやすいことから、職人さんには好評のようです。

「アンカーボルトを、精度の出にくい鉄筋に固定するのは良くない」と思われる人もいるかも知れません。「精度の出しやすい型枠に固定すべきだ」と。

しかし、こちらの業者さんの主筋は、D16であることが多く、D13に比べて通りの精度が出やすくなっています。
過去の物件でも、アンカーボルトが大きくずれていたことは無いので、慣れている職人さんであれば、これでも良いかと思います。

釘の間違い  N釘とNC釘。釘を知らない大工さんが多いという現状

2008年03月11日

品質チェックの土台敷きチェックへ

大工さんと明日の建て方について確認。問題を未然に防ぐため、チェックポイントを大工さんから聞いてきました。

そこで私は、現場に入ったときに気が付いていたことを質問。
それが写真の釘。

これはNC釘あるいは、ロール釘と呼ばれる種類で、構造部分には使わない物だからです。
構造部分にはN釘(鉄丸くぎ)かツーバイ用のCN釘(太め鉄丸くぎ)を使う必要があります。

聞いてみると、2階の24mm合板を留めるために使う予定だとか。残念ながらNGです。
そもそも図面に、2階の床合板と屋根の野地合板にはN釘指定されてます。

この物件は図面段階から見ていますが、構造的な仕様を確認しているときから、細かな懸念がありました。そのため、構造的にあいまいな部分を無くすため、2階建てではありますが、ご依頼者に許容応力度計算による構造計算をお願いし、実行して頂いています。
構造計算を行った場合、NC釘を使うということはまずありません。計算上からも強度が出ないですし、各種の部材の固定はN釘以上が標準のためです。
従って、構造計算を行う=NC釘という選択肢は無くなるということです。

 釘の件を大工さんに指摘すると、

 ・そんな釘(N釘)は見たことも聞いたことも無い
 ・金物屋に75mmの釘というとこれが出てくる
 ・過去の物件でもこれを使っている
 ・元請けの担当者に指摘されたことも無い
 ・この近所では売っていないのではないか?

という返事が。

最近ではホームセンターでもN釘は売ってありますので、単に知らないだけです。

とりあえずこのままでは明日以降の現場がまずいので、現場監督さんに釘の手配を依頼。
しばらくすると返事があり、屋根野地合板用の釘は手配できたが、2階の床用のN75は明後日になりそうとのこと。
先に書いたとおり、最近ではホームセンターに売ってあるので買ってくればいいだけなのに…。近くに大きなホームセンターありますし。

その他、上棟後に使う金物を事前に確認しましたが、どうも金物の使い方に怪しいところがありました。
こちらの業者さん、少し前までは、柱と土台などを留める「かど金物」の釘に、金物用のZN釘ではなく、普通の釘を使っていたとか。この大工さんの言う「普通の釘」は、ZN釘より、N釘よりもさらに細い、NC釘のことですしね。

この物件は私が今後のチェックで問題の無いように是正してもらいますが、これまでの引き渡し物件は大丈夫なのでしょうか。年間に3桁引き渡しているという事でしたが。

ちなみに釘の種類の間違いは、在来工法しか作ったことの無い大工さんによくあることです。言わば在来オンリーの大工さんに特有の問題。

ツーバイでは、今回の問題になった釘そのものを構造部分で使わないので、まず問題ありません。

間違えてはいけない釘なのに、無駄に種類があるという現状。
最近の釘打ち機は、N釘でもCN釘でも、NC釘でも打てます。

同じ長さでの太さは、CN釘N釘NC釘ですので、

N釘を製造禁止にして、構造部分はツーバイ、在来を問わずCN釘を厳守!

という業界統一ルールにしてしまえば、日本全国でこのような事故・ミスを減らせると思うのですが、どうでしょう。
釘の種類が減るので、製造・管理も容易です。


オマケ
wikipediaの、釘の項目
誰が書いたのか知りませんが、

警告:鉄丸くぎ(N釘)や2×4用太め鉄丸くぎ(CN釘)を使わなければならない箇所に、ロール釘(NC50釘・PNF2150釘・MN21-50釘・MNF21-50釘・MN25-65釘・MNF25-65釘・MN31-75釘・MNF31-75釘など)を誤使用している例が多く見受けられます。このような違法建築物・欠陥住宅は、耐震性能が著しく低下しますので、釘の選定には十分ご注意ください

というコメントがあり、ナイスです!

外壁の長寿命化。シーリング(コーキング)を止めてしまうという発想。等圧理論。

2008年03月16日

インスペクションなどの報告書の最後にいつも書いている、「建物は、メンテナンスによって寿命が大きく変わります」という一文。

正にその通りで、一戸建てでもマンションでも、10年目に大規模な修繕が必要になることがほとんどです。
シーリングの例  修繕で主要なものは、外壁やサッシ周りのシーリング(コーキング)。
シーリング(コーキング)とは、サイディングなどの外壁のつなぎ目や、サッシ周りにある、やわらかな部分です。

この材料は、方角にもよりますがだいたい10年が寿命の目安。一戸建てでもマンションでも、シーリングの材料は一緒なので寿命も大差ありません。

シーリングが切れてしまうと、雨漏りしやすくなり、建物の耐久性に関わってきます。最近の建物(特にデザイナー系)では、シーリングに頼り切ったものがありますので、要注意です。

それだったら、シーリングをやめてしまえばいい と、私は思ってしまいます。シーリングが無ければ、シーリングの寿命に、建物が左右されません。

例えるなら虫歯の治療のようなものでしょうか。
虫歯になり、歯を1度でも削ってしまうと、一般的には銀歯(アマルガム)やレジンという材料を使うことになりますが、これには寿命があります。そのため、その寿命が来るごとに交換しなくてはなりません。

シーリングを使うということは、これに似ていると思います。シーリングを使ったら、その寿命ごとに交換する必要が出てくるためです。

「シーリングが不要な外壁ってあるの?」と言われそうですが、あります。

オープンジョイントと呼ばれるもので、シーリングの打ち替えが困難な超高層の建物は、ほとんどこれです。

オープンジョイントと同じ意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。

  • 等圧理論
  • 等圧設計
  • two-stage sealing system
  • open rain screen principle

一般的なサイディングを取り付ける時には、胴縁と呼ばれる材料を使って、通気層(Rain Screen)を作ります。これは、壁内結露防止のためですが、等圧理論に近くなるため、雨が入りにくくなるというメリットがあります。

等圧理論は、シーリングを省くためには不可欠な考え方です。

一般的なシーリングを用いた外壁は、雨に対して隙間を完全に無くすことで対処しています。
言わば、力と力の戦いで、格闘技のようなものです。

力同士の戦いですので、シーリングに少しでも弱点となる隙間があると、雨が入ってしまいます。
雨が入る原因の1つ、毛細管現象は、隙間が小さければ小さいほどその力が大きくなるのでやっかいです。

これに対して等圧理論は、外壁の外と中の圧力が等しいので、雨が入ってくる力そのものを無くしてしまいます。
言わば、相手の力をサラリとかわしてしまう合気道のような考え方です。

日本で初めて等圧理論を使った建物は、新宿センタービル(設計:大成建設)だそうです。現在では、超高層に欠かせない設計方法です。

一戸建ての外壁で等圧理論を使ってシーリングレスとなっている外壁はかなり少なく、主なものは樹脂サイディングです。
樹脂サイディングはアメリカや北米でよく使われている外壁ですが、日本ではあまり使われていません。日本製のものもありますが、種類は少なめです。

私が、寒い地域に家を設計したり、投資用のアパートを持つとしたら、多分樹脂サイディングを検討します。都市部では、防火の問題から難しいかも知れません。

「寒い地域に」としたのは、樹脂サイディングでは、一般的な窯業系サイディングのように凍害の心配が無いからです。また、何よりもシーリングに係るメンテナンス費用が要らないのは長期的に見てメリットだと思います。

等圧理論を使った外壁で面倒なのが、施工者への教育でしょう。
なんせ、これまでは「シーリングで隙間を完璧に埋めなくてはいけない」というのが、
「シーリングしなくても良い。隙間を空けろ」と、全く逆なのですから。

天動説が常識とされる中で、地動説を言っているようなものです。

樹脂サイディングの誤った施工例 何も言わずに施工させたら、隙間にシーリングしてしまうでしょう。

写真は、さくら事務所近くにある、飲食店の外壁。左側の外壁は樹脂サイディングなのですが、隙間部分を「バッチリ」埋めてありました。

「隙間があるから」と、施工した人の気持ちも分からないではないですが・・・。

雨仕舞のしくみ 等圧理論を含め、雨への対策をより知りたい方は、「雨仕舞のしくみ」という本がお奨め。

数式が多く出てきますが、雨仕舞いを凄くロジカルに書かれています。
雨というのは必ずしも上だけから来る訳ではないので、なかなか奥が深いものです。
雨仕舞いに関する本は、これ以外にもたくさん出ていることからも、その奥深さが分かります。

木造在来工法における、外張り断熱の施工注意点。間柱のサイズ。

2008年03月27日
朝1からつくばで構造の確認。

物件は在来工法の外張り断熱仕様。 打ち合わせ段階で、物件の仕様を変更して頂いた点があります。

それは「間柱の幅」。

外張り断熱のビス固定の模式図 ツーバイフォーの場合、間柱に相当するスタッドの幅は38mm。
これに対して在来工法では明確な規定がなく、各社バラバラ。
多くは30mm以下。24mmや27mmも多く使われます。

外張り断熱では、断熱材と胴縁を長さ100mm前後のビスで留めていくのが一般的。

しかし、そのビスは断熱材や胴縁の上から留めるので当然ながら、ビスを打ち込む先の間柱は見えません。

間柱の位置を正確に出して、ビスを打ち込めば精度は上がりますが、それでも、間柱が細い場合には、ビスを打ち外しやすくなります。

間柱のサイズ 現場の施工精度を考慮し、この物件は間柱のサイズを45mmにしてあります。

この幅があればまず大丈夫!

ちなみに間柱を太くしたとしても、外周りだけですので、コストアップは大きくありません。室内の間仕切り壁は、断熱材の範囲外ですので、関係ないのです。
間柱サイズの拡大は、ビスを打ち外して外壁が垂れ下がるリスクを考えれば、コストパフォーマンスは高いと言えます。

間柱以外に欲を言えば、窓台・窓まぐさも45mmあるいは柱幅までサイズアップしておくと断熱材の施工がラクです。ツーバイフォーの場合、窓まぐさが大きいので、心配はありません。

たまたま現場にみえた、断熱材を取り付ける職人さんに間柱のサイズアップのことを伝えると、

「通りでこの現場は間柱が太いのですね。仕事しやすくて助かります。」

とおっしゃっていました。

施工のミスが起きやすい箇所は、設計段階で対処しておくのが無難です。机の上だけでなく、現場の施工誤差、施工のしやすさも考えなければいけないということです。

つくばの後は、習志野、その後に世田谷。間に合うのか!?、自分。

施工誤差

2008年04月11日

品質チェックでツーバイフォーの防水・断熱確認へ

石膏ボードのビス間隔 写真は現場に搬入されていた石膏ボード。
ツーバイフォーでは内装下地となる石膏ボードにビス間隔の規定があります。
外周部は100mm間隔以内。

この業者さんはビス間隔を守るため、あらかじめビス間隔が印刷された石膏ボードを使っています。(普通のものは印刷されていません。)
そのマークを実測すると、96mm間隔くらい。あらかじめ、施工誤差を考慮して、細かく印刷してあるのですね。

ちなみにこのビス間隔の印刷、以前の同じ業者さんの現場では赤い丸印だったと思います。
少し見づらい感じだったので、この黒色の十字に変えたのでしょうか。

基礎パッキンの位置の管理

2008年05月24日

先日、品質チェックの、土台敷き前の現場で撮影した写真。

基礎パッキンの位置の管理 何やら、現場監督さんが基礎の天端に印を付けています。
それが、この写真。(ちょっと分かりにくいかも知れません)
赤い四角の印が何かと思ったら、これは基礎パッキンの位置を示したものでした。
アンカーボルトの下や、荷重がかかる箇所に印がしてあります。

大工さんは、この指示に従って基礎パッキンを配置していくだけで、不足が無くなるという訳です。
こちらの現場監督さん、いろいろ細かく気を使われている感じがあり、とてもいい感じです。
竣工まで、無事に終わりますように。

合板の釘のめり込み、釘の種類の間違い

2008年05月30日

投資用の建売アパートで、構造検査へ。
現場は、筋かいや金物などが取り付けられ、屋根を葺いている段階でした。

建物は1.5階がある、ちょっと特殊な形状のため、金物の取り付け位置が分かりづらくなっています。そのため、金物位置図に頼らず、構造計算書を元にして金物を確認します。

確認の結果、金物の取りつけ忘れが5箇所。いずれも、1.5階の柱頭に取り付けられるはずの金物が、1階に取り付いているというもの。大工さんも、「こっち(1.5階)だったか」と言っています。
わざわざ取り付けられている金物を外すのは面倒なので、新たに金物を追加して頂きました。これはすぐに是正。

その他、1階と2階を繋ぐホールダウン金物で、ちょっと無理やり取り付けている箇所。こちらも、金物で是正することに。

釘のめり込み 建物外周で、耐力壁となっている位置の合板を見てみると、ちょっとめり込みが多すぎる。
ちょっとと言うか、かなりです。外周部の合板でここまでめり込んでいる施工は久しぶりに見ました。
9mm厚の合板は、めり込みによって実質2mmくらいになっていそうです。
釘のめりこみ量が多く、実質的な合板の厚みが薄いと、地震の時に釘の頭が合板を貫通する、「パンチングシア」という、比較的もろい壊れ方になります。
書類をファイルに綴じる時、2つ穴パンチによって穴を空けることがあると思います。その時、書類の枚数が多ければ、書類を引っ張っても穴が切れてしまうことはありません。
しかし、書類が数枚だった場合、書類を引っ張ればファイルの所が破れて取れてしまいますよね。理屈はこれと同じです。

パンチングシアを防ぐためにも、釘のめり込みは最小限にしなくてはいけません。

これらのめり込みの箇所は、この釘を無いものとして、全て打ち増しすることに。

その後で確認された、今回のチェックで最も大きな間違いが、床の合板と屋根の合板を留める釘の種類の間違い。このブログでも何度か書いている、N釘とNC釘の間違いです。

参考: 釘の間違い  N釘とNC釘。釘を知らない大工さんが多いという現状

この物件は、構造計算がされています。
構造計算の前提において、釘の種類にNC釘を使うことは、普通ありません。最低でもN釘になります。

構造検査には、設計者も立ち会われていますが、「しまったぁ~。(施工者に)言っておいたはずなのになぁ」としょんぼり。

推定で、床と屋根の合板、面積約 200m2において、8,000本弱の釘を打ち増しすることに。2名が工事中だった屋根も、ストップ。
現在、約6割が終わっている屋根は、屋根材を全て取り外して釘の打ち増しになります。

幸い、施工業者さんの対応は素早く、謙虚で助かります。
今回の物件は、現場のチェックによって構造部分の問題が是正されますが、これまで引き渡してきた物件は・・・、と考えると少し心配になりました。

オマケ
昨日、このブログが昨年8月の開始より、20万ページビューを超えました。ありがとうございます。

筋かい金物の誤った使い方