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バターを斧で切ってはいけない。太陽熱温水器は使える商品。太陽光発電より高効率

2004年12月14日

「バターを斧で切ってはいけない」

イギリスの建築批評家、レイナー・バンハムの言葉。
バターを切る時には、それに適した大きさのバターナイフを使うのが普通で、斧のような大きいものは使いません。

最近寒くなってきましたが、住まいの暖房はだいたい20℃前後。しかし、灯油やガスストーブを使った場合、熱源の温度は数百℃になります。熱源の高さでいうと、これはバターナイフではなく、斧と言えるかもしれません。

そこで利用価値の高いのが、太陽熱温水器。屋根の上に載せて温水を作る装置です。1980年代によく用いられましたが、最近はあまり耳にしません。、太陽光発電の方がよく耳にします。

太陽光発電は太陽のエネルギの10%程度しか電気になりません。それに対し、、太陽熱温水器の効率は50~60%前後。太陽光発電よりずっと高効率なのです。

太陽熱温水器は、設備費用が比較的安いため、費用対効果が高いとされます。構造もシンプルで、いわゆる(良い意味で)枯れた技術なので、性能や耐久性にもこれまでの経験があります。

一般的な商品で、夏は70℃、冬でも40℃の温水が作れます。高性能のものを選ぶと、冬でも50℃程度になります。(いずれも太平洋側、快晴の場合)
これを夏はお風呂に、冬は暖房に使えば、CO2の発生はなく、とってもクリーン。先の「バターを斧で切ってはいけない」で言うと、バターナイフに相当する熱源でしょう。

このように、建築地によっては、十分検討する価値のあるものです。
マンションの屋上は大抵何も使っていないので、ここに、太陽熱温水器や太陽光発電装置を置いたら、住んでいる方に大きなメリットになる可能性があります。

マンションでも、外断熱で建物の省エネを進めれば、建物の暖房の多くを太陽によってまかなえるかも知れません。(日射のエネルギは、水を温めることに使われるので、最上階の方にとっては、夏の暑さ対策にもなります。)

マンションの宣伝に有名人を使っても、その効果はマンションが完売するまで。20年経ったら誰も覚えていないでしょう。
有名人を使うことによる広告宣伝費を、、太陽熱温水器のようなものに先行投資してくれたら、そこを買って、住まわれる方には長期に渡ってメリットがあります。

太陽熱温水器。
省エネや地球温暖化が各所で言われる今、そのクリーンさと実用性の高さから、再び見直されても良いものであると思います。

局所暖房、セントラルヒーティング、地域冷暖房

2005年01月09日

現在のマンションや一戸建ては、冬の時期にそれぞれの部屋で暖房器具を動かして暖房を行う、局所暖房が普通。
各所での暖房をやめて、熱源を1箇所だけに設置し、そこから全ての部屋・住戸に熱源を送ることを、セントラルヒーティングといいます。

局所暖房 セントラルヒーティング 地域冷暖房
局所暖房 セントラル
ヒーティング
地域冷暖房

家やマンションに熱源を置かず、ゴミの焼却場や専用の熱供給設備(地域冷暖房プラント)から、各住戸・マンションに熱源を送ることを、地域冷暖房といいます。

日本では、1970年に大阪の千里中央地区を最初に、関東では新宿、芝浦、箱崎、幕張、後楽園、台場、汐留、六本木、丸の内などに地域冷暖房があり、現在では全国に約150地域があるようです。

地域冷暖房にすると、ガス、電気、石油だけでなく、河川水・海水、下水処理水の熱、清掃工場の排熱、ビルの排熱、発電機の排熱も利用できることから、全体として省エネルギー性能が高くなり、地球温暖化の防止になります。

実際に、後楽一丁目地区での地域冷暖房では、下水道の熱が、大阪の天満橋一丁目地区の地域冷暖房では、河川水の温度を使っています。

個人レベルで出来るのは、セントラルヒーティングまで。地域冷暖房にする為には、自治体や開発業者の協力が不可欠。

私が今すぐにでも出来そうだと思うのが、住戸数が300戸を超えるような大規模マンションでの地域冷暖房。各住戸のバルコニーに設置され、美観を損なうエアコンの室外機は不要となり、全体として省エネルギーにもなります。

将来的には、まずセントラルヒーティングに。次に地域冷暖房に進むと思いますが、まだまだ長い時間がかかりそうです。

燃料電池は万能か? 発電量を上げると、お湯が余ってしょうがない

2005年08月01日

夜のニュースで、燃料電池を採用した住宅が取り上げられていました。
放送されていたのは、ガスでタービンを回して、電気と温水を得るタイプ。

夢のエネルギーなどと言われることもありますが、住宅向けとしては実用的にはまだまだハードルが高いと思っています。

放送中の画面にも少し写っていましたが、住宅向けのものは発電量がたったの 1kW。つまり(日本の一般家庭の場合)、10アンペア。
テレビをつけたまま、ドライヤーを使うと、それで電気の容量オーバーです。

太陽光発電は、4kWの商品がよく使われているようですが、これだと40アンペアとなり、かなりの部分がまかなえます。しかし、10アンペアでは一般家庭にはとても足りません。一人暮らしでも難しいでしょう。

また、普通の家の場合、電気が必要な時間帯と、温水が必要な時間帯は違うのが問題。この時期、昼間はエアコンを動かすために電気が欲しいのですが、燃料電池の場合、電気を作ろうとすると温水まで出来てしまいます。

夜に使う分のお湯が出来たら、それ以上の熱は無駄で、温暖化の原因と言えなくもありません。

このようになってしまうのも、現在の住宅用燃料電池は、発能力よりも、発能力の方が大きいため。
電気を得るとオマケに温水が出来るのではなく、温水を作ったオマケに電気が出来ている状態です。


一般家庭がまかなえるほどの電気を作ろうとすると、温水が余ってしまって使い道がないため、現状では発電量を1kwに抑えざるを得ないのが現状でしょう。

温水を得るのであれば、日射量の多い日本では、太陽温水器が最も有望だと思っています。大気を汚さず、電気も使わず、エネルギー効率は太陽光発電の5倍以上。エネルギーは形を変えないほど効率が良いとされる例です。
導入コストも太陽光発電や、(補助金がたくさん付いた)燃料電池よりも安価です。

2004年12月14日のエントリーにも書きましたが、太陽熱温水器はもう1度見直されても良いものだと思いますが、いかがでしょう。

太陽光発電ではなく、太陽熱発電って?

2006年04月23日

タイヤメーカーのテレビCMで、砂漠の中で発電している映像が流れています。

長時間録画をした映像を早送りすることによって、パラボラアンテナのような金属板が、太陽の向きを追っているのが分かります。

そのCMの中の中で、「太陽光発電で、CO2削減」と書かれています。

あの場所は、カリフォルニア州 モハベ砂漠のものですが、正確には、太陽「光」ではなくて、太陽「熱」発電でしょうね。

太陽熱発電は、パラボラアンテナのような金属板の焦点部分でオイルなどを高温にし、熱交換器で、水蒸気を作ったり、スターリングエンジンを使ったりしてタービンを回し、発電する方法です。 →参考:wikipedia

CMで流れているのも、一戸建ての屋根の上に乗っているような、平らな太陽光パネルではなく、アンテナタイプのものですよね。
モハベ砂漠でも使われている最新のシステムでは、集光器~送電網までの総合効率が29%にも達するとか。これは、凄い効率です。

一般的な太陽光発電のパネルの変換効率は、10%前後ですから、約2倍の効率です。

研究者の間では、大規模に設備を作る場合には、太陽光発電よりも太陽熱発電の方が、はるかに費用対効果が優れていると聞いたことがあります。
モハベ砂漠での結果を見ても、そう言われているのが分かります。

日本でも、1981年に香川県仁尾町で世界発の太陽熱発電が行われています。
今は実験が終わったため、撤去されていますが、25年前よりも技術的には向上しているはず。
現在の技術を使って、日本でも再び太陽熱発電の検証実験が出来ないものなのかと、思っています。

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