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ゴールデンウィーク初日

2005年05月03日

連休の初日です。
既に連休の最中だった方も多いかもしれませんね。
高速道路は朝から混んでいたようです。観光地はどこも人で賑わっていることでしょう。

品質チェックの現場も、連休中は全てお休み。職人さんも現場監督さんもしばらくの休憩です。

連休明けには、「待ってました!」といわんばかりに、これまでの現場に加えて、新しい現場も始まります。

どの現場でも、新しく始まるときは緊張します。
住まいは人の手によって作られるため、担当する監督さんや職人さんで出来栄えが違ってくるからです。

より良い住まいが作れるよう、職人さんも監督さんも、連休でリフレッシュして欲しいですね。

在来工法の金物の規定 建設省 告示1460号(N値計算)

2005年05月07日

2000年(平成10年)の建築基準法改正で、木造(在来工法・軸組工法)の金物は大幅に増えました。

これは、建設省(当時)告示1460号によるもので、金物の数の計算、または、建物の構造計算をしない場合、柱には何らかの金物が必ず付くほど増えました。また、この告示では、筋かいなどの配置についても定められています。

これは、阪神淡路大震災での教訓を元にしたもので、この改正前の建物と改正後の建物を比べると、改正後の建物の方が、地震のときに「ねばり」があります。

金物が現場に入るとき、2通りのケースがあります。
1つは、プレカット業者さんが木材と金物を一緒に送ってくるケース
もう1つは、プレカット材と金物が別々に搬入されるケースです。

プレカット材と金物が一緒に入ってくる場合には、プレカット業者さんが金物の数の計算(具体的には、N値計算といいます)をしているため、金物の数に問題は無いはずです。

木材と金物が別々に入ってくるケースで、施工者が基準法の改正を知らない場合には、金物の数と位置が法律を満たしていないケースが"まれ"にあります。建築確認における、金物のチェックも自治体によってその程度にばらつきがあり、金物を具体的に指示しなくても問題無いケースがあるためです。

このような場合、新築で建てるにもかかわらず、法律を満たしていない可能性もあります。
在来工法で建てる方は、金物について告示1460号を満たしているか、事前にご確認ください。


施工業者さんが信用できないのではなく・・・。報告帰りに見た、基礎の不良

2005年05月08日

外構の確認も兼ねて、ご依頼者の真新しい住まいで、品質チェックの最終報告です。お引越しから約1週間。家具やお子さんのおもちゃがたくさん並んでいました。

さくら事務所の品質チェックでは、チェック内容の速報を、専用のホームページでご報告しています。ご依頼者によると、工事の進捗状況を直接現場で見るよりも、ホームページの方を楽しみにされていたそうです。親戚の方も一緒にご覧になっていたということで、嬉しく思いました。

ご報告後、品質チェックをご依頼頂いたときのことをお尋ねすると、
「施工業者さんが信用できないのではなく、工事に安心感を持ちたい、知識の上で業者さんと対等になりたい。」
というのが、ご依頼の理由でした。その点は、なかなか業者さんに分かっていただけなかったとか。

そういえば、さくら事務所がチェックに入る旨を、こちらの売主さんに最初にお電話したとき、「勝手に見ればいいじゃねぇかよ~!」と言われたのを思い出しました。
最初はどうしようかと思いましたが、実際のチェックの内容や方法にも納得されたようで、最後はいつものように円満に終わりました。

ご報告が終わり、ご依頼者宅を後にします。
駅までの帰り道の途中にあった、建築中の物件。

コンクリートの充填不良 充填不良箇所の拡大 ずれ気味のアンカーボルト
コンクリートの充填不良 充填不良箇所の拡大 ずれ気味のアンカーボルト

こちらを作っている業者さんが、今後修繕するかどうかわかりませんが、充填不良箇所に関しては、第三者が入っていれば、必ず指摘するレベルですね。

悪質なリフォーム。金物の取り付け位置によっては、耐震補強の効果無し

2005年05月11日

最近、悪質なリフォームによって全財産を失い、自宅が競売にかかられていたという記事が新聞やネットで報道されていました。
ご覧になられた方も多いのではないでしょうか。

それらの記事に載っている小屋裏や、床下の写真をみると、見たことのないような金物がたくさん取り付けてあります。
そもそも、(工事のしやすい)小屋裏や床下を重点的に耐震補強したとしても、建物の主要部分である壁や梁、柱を補強しなければ、全体としての耐震性能は上がりません。

このような悪質なリフォームが行われていることは、とても残念です。

リフォームに加えて、もう1つ私が気になっていること。

それは、日本には木造の耐震・構造に詳しい研究者・専門家がとても少ないということ。
これまでの日本の木造建築の歴史を知っていると、仕方ないとも思ってしまいますが、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の研究者・専門家の数に比べると、木造の研究者・専門家は本当に少ない。
木造は大学でもほとんど教えていないのが現実です。

現在のところ、日本で最も建てられている工法は、在来工法(軸組工法)なのですから、正しいリフォームが行われるためにも、木造の耐震・構造に詳しい方が増えることを願っています。

品質チェックの最終報告

2005年05月14日

今日は、品質チェックの最終報告の日でした。
できたばかりのお住まいに伺うと、ご依頼者とともに、お子さんが走ってきて出迎えてくれました。

こちらの物件は、規模が大きめで工期が長かったため、最初にこの現場に来たのは8ヵ月前。ご報告書の中にある、初めのころに撮った写真を見ていると、懐かしく感じてしまいます。
現場に足を運んだ回数も10回を楽に超えました。

どの現場でも、工事中のミスや間違いはあります。人のやることなので、仕方ありません。この現場でも完成までにいくつかの指摘事項がありましたが、修繕されています。
業者さんには、いつも快く修繕に応じていただきました。本当にありがとうございました。

こちらの現場監督さんは、毎日のように現場に足を運んでみえました。毎日現場に足を運ばれる監督さんは、なかなかみえません。

ご報告書は本日ご依頼者にお渡ししましたが、ご報告書のファイルの後ろには、若干の余裕が設けてあります。
これからの修繕・メンテナンスに関する書類を綴じるためです。

チェックのときに撮ったたくさんの写真がご依頼者の役に立つのは、来年かもしれませんし、10年後、20年後かもしれません。しかしきっと、役に立つ日がくるでしょう。

長い月日と、多くの人の手によってつくられた住まいです。
できるだけ長く使われることを、願っています。

在来工法の現場で見た、金物ミスを防ぐためのナイスアイデア

2005年05月16日

金物のサンプル 先日、在来工法において、2000年以降、金物の使用量が大幅に増えているというお話を書きました。
金物は、メーカーによって名称や形が違うため、いろいろな業者さんの仕事を請け負う大工さんの場合、取り付け位置や方法を間違える可能性があります。
(在来工法の金物の不統一は、不効率だと思ってしまうのは私だけでしょうか。ツーバイフォー(枠組壁工法)は金物も部材もシンプルですよね)

右上の写真は、そのミスをなくす為に、現場監督さんが作った、金物の一覧。金物の実物の一覧と、図面上の記号が書いてあるので、どの金物を使えばいいのか簡単にわかります。

予備の金物や、余った合板で作ったのだと思いますが、とてもいいアイデアですね。

アンカーボルトを入れる位置 (在来工法・軸組工法編)

2005年05月18日

基礎と、建物の土台を緊結する金物のことを、アンカーボルトといいます。

アンカーボルトは、地震の揺れのときに建物が浮いたり、移動したりしないために、とても大切なものです。
しかし、設計段階でアンカーボルトを入れる位置をしっかり検討していないと、入れ忘れや、位置の間違いというミスが起きてしまいます。

アンカーボルトを入れる位置は、建築基準法にはしっかりと明記されていません。そのため一般的には、住宅金融公庫の仕様に基づいて、アンカーボルトが入れられます。

在来工法の場合、主に以下の位置にアンカーボルトを入れる必要があります。

筋かいが取り付く柱の両端 構造用合板等が取り付く柱の両端
筋交いが取り付く柱の両端 構造用合板等が取り付く柱の両端
 
継手の上木 継手の間隔
継手の上木部分 2階建ては、2.7m以内
3階建ては、2.0m以内の間隔

その他に、土台が切れている部分にも入れる必要があります。
アンカーボルトが足りないのは困りますが、数が多いのは問題になりません。

よくアンカーボルトが抜けているのが、「継手の上木部分」です。
基礎の図面と、上部の建物の図面を照らし合わせていないと、入れ忘れがおきます。

ご自宅の近くに、建築中の建物があったら、遠くからアンカーボルトの位置を見てみるのも良いかも知れません。

アンカーボルトを入れる位置 (ツーバイフォー・枠組壁工法編)

2005年05月21日

前回、軸組・在来工法における、アンカーボルトを入れる位置を示しましたので、今回は枠組壁工法(ツーバイフォー工法)における、位置をご説明します。

隅角部付近 継手付近
隅角部(ぐうかくぶ)付近 継手付近
 
それぞれの間隔は、2m以内  
それぞれの間隔は、2m以内  

(建物が3階建てで、1階に掃き出し窓がある場合は、その付近にも必要になります。)

工法に関わらず、アンカーボルトの位置で気をつけるのは、基礎の上に載る、「土台の継手位置をあらかじめ照合しておく」ことです。

アンカーボルトの位置と、土台の継手位置を照らし合わせていないと、アンカーボルトの不足がよくありますので、十分にご注意してください。

北海道・札幌。大規模修繕で外断熱リフォームしたマンション。樹脂サイディング採用も。

2005年05月23日

今日は札幌で内覧会。これで、4ヶ月連続の北海道です。

始発の地下鉄に乗って、羽田空港へ。
いつもの朝は座れない電車も、始発ならラクラク座れます。

飛行機は予定通りに新千歳空港に到着。空港から現地まではあまり時間的に余裕がありませんでしたが、時間前に現地到着。
雨が降る中、早速チェックです。

お昼には、北海道らしいものを・・・と考えていましたが、時間があまりないことと、近くのお店がどこにあるか分からなかったことから、結局はコンビニ弁当。食べたらすぐに再開です。

小さな問題はいくつかありましたが、大きな問題はなく、5時頃にチェックは終了。地下鉄に乗って、札幌駅に向かいます。

電車に乗っている途中、ある物件のことを思い出して、札幌駅の1つ前で下車。(行こうと思っていたのですが、この時はすっかり忘れていました)

携帯で場所を調べ、警察署に寄って道を聞き、調査機材の入った重たいスーツケースを引きずりながら歩くこと、約30分。思ったより距離があり、途中で通り過ぎたのかと思っていたころ、ようやく現地に到着です。

外断熱改修マンション 到着したのが、右の建物。
明るい色と窓の感じから、一見ホテルのようにも見えます。
しかし、この建物は築31年、11階建て、約120戸の既存マンションです。
外壁に古さを感じないのは、昨年の末に大規模修繕が終わっているからです。
しかもその大規模改修は普通の外壁改修ではなく、「外断熱への改修」です。

開口部も断熱改修 開口部も断熱改修。既存サッシの外側にできる"新しい"外壁に、サッシを取り付けて二重サッシ化 この規模の大きさのマンションにおける外断熱改修は日本でも例がないため、建築や不動産の業界紙では幾度か取り上げられているマンションです。

外壁の仕上げは、塗り壁、樹脂サイディング、ガルバニウム鋼板の3パターン。
道路から塗り壁部分を軽く叩いてみると、コンコンと断熱材が入っている軽い音がしました。

樹脂サイディングは聞いたことがない方も多いでしょう。樹脂サイディングは、コーキング部分がないことからメンテナンスが少なくて済み、凍害に強く、軽く、施工しやすいというメリットがあります。
その利点から改修工事に向いており、個人的には、興味の高い外壁材です。

両側にあるのが樹脂サッシ 業界紙の記事によると、この大規模修繕は、外断熱改修をしない場合と比べて、3割弱のコストアップになったそうです。
しかし、外断熱にすることによって、建物の劣化そのものが遅くなるでしょうから、将来のメンテナンスや冷暖房費用の削減、快適性の向上など、長期的にみるとメリットは大きいでしょう。

大きなスーツケースを持って、建物の周りをいろいろ見ていた私の姿は、他からみるとちょっと怪しかったかも知れません。
すぐ近くに交番がありますが、職務質問はされませんでした。

建物を見て、フムフムと一人で納得したあと空港に向かいます。
帰りはいつも最終便でチケットを押さえていますが、できるだけ早い便に変更します。
しかし、8時30分発は満員。
平日なのになぜ?と思っていると、その次の便が機材の関係で欠航したからでした。仕方なく最終便の1本前の便に乗りこみます

雨の影響で東京の近くで多少揺れましたが何事もなく無事到着。
おつかれさまでした。

図面のミスで、在来工法の耐震性能不足。施工中のチェックで解決

2005年05月26日

今日は、品質チェックで建物の構造検査。
2日前に、施工業者さんが依頼した(10年保証の)第三者機関におけるチェックは終わっている現場です。

一般的に、お施主さんに渡される図面は、簡単な平面図と立面図、配置図くらいですが、構造の検査になると、これに加えて、各階の床伏図(ゆかふせず)、プレカット図などが必要になります。
2000年に法律が大きく変わり、金物が増えたので、金物の位置を示した図面があることも珍しくありません。

1階のチェックが終わってみると、筋交い(筋かい)周辺のアンカーボルトが不足。新たにアンカーボルトを取り付けるか、筋交い(筋かい)を移動させる必要がありました。

続いて2階。この物件の外周部は全て構造用合板で囲まれていますが、内側の壁には筋交い(筋かい)などは無し。
感覚的に、この建物の大きさでは耐力壁の量が足りないだろうと思い、図面を見てみますが、筋かいなどの表記はなし。
現場監督さんに聞いても、無いようなご返答。

しかし、どうも気になるので、
「夕方、事務所に戻ってから筋交い(筋かい)の量を計算してみてみます」
と現場監督さんにお伝えして、チェックを終えて現場を後にしました。

次の現場に向かっていると、先ほどの現場監督さんから電話が。
「やっぱり2階に筋交い(筋かい)が何本か必要でした。図面の表記ミスでした。すいません。」
とのこと。

やっぱりか・・・と思いましたが、この段階で気が付いていて、本当に良かったです。壁を張ってしまうと、見えない箇所ですから。

社内での構造検査には複数の方法がある

2005年05月27日

今日は、昨日に引き続き、品質チェックで上棟が終わった建物の構造検査。
施工業者さんの社内検査の時間に合わせての確認です。

社内検査といっても、
 1. 実際にはほとんど機能していないもの
 2. 現場監督さんが行うもの
 3. 社内の専門の部署で行っているところ
 4. 第三者に委託しているところ
など、いろいろです。

一般的には、上の項目において、数字が大きくなるほど厳しくなるのではないでしょうか。「2. 現場監督さんが行うもの」は、現場の大工さんと"なあなあ"になりがちです。現場監督さんが若い方だと、なおさら。
今日のチェックは、3.の、社内の専門の部署で行っているところ でしたが、こちらの検査員の方は素晴らしかった。

前回、配筋検査のときも同じ方でした。年齢は私の父親より上の方です。
配筋検査でお話したとき、さくら事務所のような第三者が入ってくれることをとても歓迎されていました。
建築当初から、第三者を快く受け入れてくださる現場では、大きな問題が起こらないことがほとんどです。
良い緊張感が生まれるからでしょうか。

構造検査は、まさに構造に関わる部分の検査ですから、問題があるときには、力学的、工学的、理論的な判断と対処が必要です。
今日の検査員の方は、指摘事項に関して、施工する職人さんに、「ここは、モーメントがかかるから○○しよう、ここはせん断力がかかるからこうした方がいい」などと、わかりやすく理論的です。
一緒にチェックを行っていても、品質に対するこだわりが感じられます。

チェック自体には、大きなものはなし。すぐに直る軽微なものばかりでした。

次回は防水の確認が大きな検査でしょうか。
Sさん。また、ご一緒にチェックできることを願っています。

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