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ドイツの省エネ基準 その5

2007年02月02日

flag_germany住宅とビルの省エネ基準が共通
日本では、住宅とビルなどの一般建物の省エネ基準は別のものですが、ドイツではどちらも同じになっています。
ちなみに、日本の省エネ基準では、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造によっても基準が異なります。
(構造が異なっても、省エネの基準は変わらないのが普通の考え方だと思うのですが。)

サッシは、最低でもLow-Eペアガラス+アルゴンガス入り
私が一番驚いたのがこの基準。
ペアガラスの中には、一般的には空気が入っていますが、空気の代わりにアルゴンガスのような断熱性能の高いサッシを使うと、断熱性能が高まります。
ドイツでは、これが最低の基準になっています。

この場合、もちろんサッシの枠はアルミではなく樹脂か木になるでしょう。

日本では、アルゴンガス入りというのは、オプション扱いです。
そのような商品があることを知らない施工業者さんも少なくないでしょう。

日本では、ペアガラスさえも100%ではない状況を考えるとかなりの差です。

そういえば、私がドイツに行ったとき、建物のサッシだけでなく、スーパーの冷蔵庫の扉や、観光バスのガラス、店のショーウインドウや列車のガラスもペアガラスになっていました。

ドイツの省エネ基準 その6

2007年02月05日

flag_germany改修にも省エネルギー基準が適用

ドイツでは既存建物を改修する場合にも、省エネ基準が定められています。
これは、体積が100立法メートル以下(約42平方メートル・13坪)の建物にも適用されるということですから、ほとんど全ての建物が対象になるでしょう。

また、1978年以前に設置されたボイラーは、2006年末までに取り替えるように強制もしています。「強制」ですから、とても厳しいですね。

暖房や給湯の配管にも断熱基準が
日本では定められていませんが、暖房や給湯の配管から熱が逃げることを防ぐため、断熱の基準が定められています。
あちらでは、セントラルヒーティングが一般的ですので、配管から逃げる熱も対処しなくては、全体としての省エネにならないということでしょう。

ドイツの基準は、日本の 1.1 ~ 1.4倍厳しい
建物の条件にもよりますが、日本の戸建て住宅の標準的な形状で算出すると、ドイツの基準は日本の 1.1 ~ 1.4倍厳しいことになります。
イギリスの基準も厳しかったですが、ドイツの省エネ基準もとても厳しいと言えます。

フランスの省エネ基準 その1

2007年02月09日

Flag_french 今回からは、月刊 建築技術 2005年12月号に掲載された、フランスの省エネ基準のご紹介です。


フランスの寒さ
「寒さ」を示す基準として、暖房デグリーデー(暖房度日)という数値があります。
これは、暖房用のエネルギーを計算するときに必要なもので、数字が大きければ大きいほど、暖房に必要なエネルギーが多くなります。

国や建築地が違っても、暖房デグリーデーが同じなら、寒さと必要な暖房エネルギーはほぼ同じになります。
暖房デグリーデーは、暖房のエネルギーにほぼ比例する便利な指標です。

暖房デグリーデーは、パリでは、2617。
最もあたたかいマルセイユでは、1723で、京都の1755と同程度。

ちなみに、日本でパリと同程度の暖房デグリーデーの地域は、仙台 2514、秋田 2824の間となります。

フランスの寒さの地域区分を日本で表すと、京都 ~ 青森付近となるようです。
日本の省エネ地域区分でいうと、2~4地域ですね。

パリと宇都宮の気候を比べると、パリよりも宇都宮の方が、冬に寒いようです。
逆に夏はパリの方が気温が低く、過ごしやすいといえます。

フランスの省エネ基準では、冬を3つの地域、夏を4つの地域に分けて、それぞれの基準を決めています。

フランスの省エネ基準 その2

2007年02月12日

Flag_french_1暖房の30%が電気暖房
フランスでは、電気暖房の割合が高く、30%程度もあるそうです。
電気暖房とは、ヒーターのようなものを指し、エアコンのヒートポンプ暖房とは違います。
そのために、効率はヒートポンプの暖房と比べてかなり悪そうです。

逆にいうと、ヒートポンプ暖房を採用する割合を増やせば、かなりの省エネが期待できますが、室外機の配置を含めた、外観や街並みとの調和が問題となるかも知れません。
(日本よりも外観や街並みが厳しいので)

住宅とビルの省エネ基準が共通
日本では、住宅とビルなどの一般建物の省エネ基準は別のものですがフランスではどちらも同じになっています。
ドイツの省エネ基準も、住宅とビルが同じでしたね。

フランスの省エネ基準 その3

2007年02月16日

Flag_french換気、給湯、暖房設備、照明の効率に基準がある
日本の省エネ基準では、建物そのものの省エネ基準はありますが、建物の中にある、設備の効率までは基準がありません。

これに対して、フランスでは、換気や給湯などにも効率に基準があります。
ドイツでも、ボイラーの効率や、給湯配管の断熱基準があります。
イギリスでも、ボイラーの効率の基準がありました。

ドイツ、イギリス、フランスでは、住宅における設備も含めたエネルギー消費をとらえているという意味から、日本より一歩進んでいるといえます。

しかし、住宅の省エネというのは、最終的にはエネルギーそのものの消費を抑える事が目的ですので、設備の省エネが厳密でない日本の次世代省エネルギー省エネ基準は片手落ちであるとも言えます。

フランスの省エネ基準 その4

2007年02月19日

Flag_french3フランスの床の断熱基準は、日本の1.5倍、壁は1.3倍
フランスの2000年基準を、日本の次世代省エネ基準(1999年)と比べると、フランスの床の断熱基準は、日本の1.5倍の性能を必要としています。壁は、1.3倍です。

断熱性能が1.5倍ということは、同じ種類の断熱材を使った場合には、厚みが1.5倍必要であるということです。

日本の基準より、高い性能を求めていることがわかります。

フランスの省エネ基準 その5

2007年02月23日

Flag_french窓は、Low-Eペアガラスが必要
フランスの基準では、窓にLow-Eペアガラス以上の性能を求めています。
窓枠も、アルミではなく樹脂か木製になります。
この仕様に関しては、2005/09/28にご紹介したイギリスの省エネ基準も同じですね。

そういえば、2005/10/19号でご紹介したドイツの省エネ基準はさらに厳しく、ペアガラスの中に、断熱性能に優れたアルゴンガス入りのLow-Eペアガラスを最低基準としていましたね。

日本の次世代省エネでは、アルミサッシ+普通のペアガラスでも基準を満たしますが、その断熱性能ではフランスやドイツの基準は満たせません。

日本の新築建物に多い、

 「居室のみ」ペアガラス(= その他はシングルガラス)

という仕様では省エネ性能が低く、他の先進国に大きく遅れをとっていることがわかるでしょう。
日本の常識は世界の常識ではありません。

ちなみに、

  ・アルミサッシ + シングルガラス と、
  ・樹脂サッシLow-Eペアガラス

では、熱の逃げる量が3倍程度違います。

他の先進国の基準を見ていれば、これから日本でもオールペアガラス化、その後は樹脂サッシ化の流れとなっていくと思います。

※用語解説
Low-Eとは、ガラスに特殊な金属膜をコーティングしたもので、断熱性・遮熱性に優れます。
非常に薄い膜なので、見た目にはほとんど分かりません。

フランスの省エネ基準 その6

2007年02月26日

Flag_french日射侵入率は日本よりも厳しい
夏の冷房費用を抑えるためには、断熱性能よりも、日射の侵入を抑える「日射侵入率」が重要です。

日本とフランスでは、この基準の値はほぼ同じになっているものの、フランスの方が日本よりも涼しいので、日本よりも厳しい基準になっているといえます。

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