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燃料電池は万能か? 発電量を上げると、お湯が余ってしょうがない

2005年08月01日

夜のニュースで、燃料電池を採用した住宅が取り上げられていました。
放送されていたのは、ガスでタービンを回して、電気と温水を得るタイプ。

夢のエネルギーなどと言われることもありますが、住宅向けとしては実用的にはまだまだハードルが高いと思っています。

放送中の画面にも少し写っていましたが、住宅向けのものは発電量がたったの 1kW。つまり(日本の一般家庭の場合)、10アンペア。
テレビをつけたまま、ドライヤーを使うと、それで電気の容量オーバーです。

太陽光発電は、4kWの商品がよく使われているようですが、これだと40アンペアとなり、かなりの部分がまかなえます。しかし、10アンペアでは一般家庭にはとても足りません。一人暮らしでも難しいでしょう。

また、普通の家の場合、電気が必要な時間帯と、温水が必要な時間帯は違うのが問題。この時期、昼間はエアコンを動かすために電気が欲しいのですが、燃料電池の場合、電気を作ろうとすると温水まで出来てしまいます。

夜に使う分のお湯が出来たら、それ以上の熱は無駄で、温暖化の原因と言えなくもありません。

このようになってしまうのも、現在の住宅用燃料電池は、発能力よりも、発能力の方が大きいため。
電気を得るとオマケに温水が出来るのではなく、温水を作ったオマケに電気が出来ている状態です。


一般家庭がまかなえるほどの電気を作ろうとすると、温水が余ってしまって使い道がないため、現状では発電量を1kwに抑えざるを得ないのが現状でしょう。

温水を得るのであれば、日射量の多い日本では、太陽温水器が最も有望だと思っています。大気を汚さず、電気も使わず、エネルギー効率は太陽光発電の5倍以上。エネルギーは形を変えないほど効率が良いとされる例です。
導入コストも太陽光発電や、(補助金がたくさん付いた)燃料電池よりも安価です。

2004年12月14日のエントリーにも書きましたが、太陽熱温水器はもう1度見直されても良いものだと思いますが、いかがでしょう。

会議のあと、東京湾を屋形船で

2005年08月02日

会議のあと(私は都合により今回の会議は出ていませんが・・・)初めての屋形船へ。

木場に到着し、早速船に乗り込みます。

出発すると、進む速さは思ったより速いんですね。
海面に近いからなのでしょうか。外を見ていたらあっという間にお台場に着いてしまったような気がします。

レインボーブリッジ の、アンカーレイジ
レインボーブリッジ(のアンカーレイジ)吊り橋のケーブルを支えるための重りです。
お台場、フジテレビと印南さん  
お台場、フジテレビと印南さん
お台場に着くと、エンジンが停止。
船の屋根に乗れるということなので、早速上ってみました。
周りには似たような屋形船がたくさん止っています。
土日や花火の日にはもっとたくさんになるんでしょうね。

屋根の上にしばらく居たら、船の揺れで何だか酔ってしまいましたが、船の中ではいろいろ料理を食べました。

なかなか面白い物ですね。また機会があったら乗ってみたいです。

「欠陥住宅」はどうしたら避けられるか 日経BP社 SAFETY JAPANコラムを書きました

2005年08月05日

7月25日の、『「欠陥住宅」はどうしたら避けられるか』
7月29日の、『「欠陥住宅」はどうしたら避けられるか (2)』に引き続き、「欠陥住宅」はどうしたら避けられるか(3)が、日経BP社のSAFETY JAPANに掲載されています。

3本続いた私のコラムも、これで最後です。ぜひご覧ください!

新しい時代の家づくり。海外と大きく遅れた日本の省エネ対策

2005年08月08日

日本の住まいの性能を、現在の2倍以上に上げること。
それが私の願いです。

性能を上げる部分は、耐震性能や内部の仕上げではなく、建物の省エネルギー性能。

日本で建てられている建物の多くを、省エネルギー性能で比べてみると、欧米の先進国と比べて20年程度は遅れているのではないかと思います。
自動車や精密機械の分野では、世界をリードする日本も、住まいの省エネルギー性能は、世界より大きく遅れているのです。

日本の建物の省エネ性能を上げることで、暖房や冷房にかかる費用を、現在の半分以下にすることは難しいことではありません。決して夢物語ではないのです。

しかし、その性能を得るためには、これまでの住まいに関する「常識」を超える必要があります。

これは例えば、
 ・結露するのは当たり前。結露するのは住まい方が悪い。
 ・吹き抜けを作ると寒い
 ・家は30年で建て直すもの
 ・開放型のストーブを室内で使う
などです。

これらは、日本の住まいの常識であったとしても、世界的には非常識です。

常識を超えるためには、断熱の知識は当然ながら、気密や換気などを新たな視点で考え、学ばなければなりません。

それらを学ぶことは、住まいの性能を上げるときに、誰もが通る道です。

このブログでは、住まいの性能を上げるときに必要な知識を、できるだけ分かりやすく、論理的に、裏づけをもって説明していきたいと思います。

将来的には、「このブログを見れば、疑問が解決する」というようなページにしたいと思っています。

後世に残す価値のある、世界的に誇れる家作りをするため、一緒に勉強していきましょう!

フィンランド、ヘルシンキでの世界陸上。オリンピックスタジアムの会場写真

2005年08月09日

ヘルシンキで世界陸上をやっています。
正直いいまして、外国の選手は知らない人ばかりですが、幅跳びや棒高跳びを見ていると、よくあんなに飛べるな~、スゴイ!としか言えません。

棒高跳びは、男子だと6m近くの高さを飛び越えるのですが、落ちるときは怖いでしょうね。
高さでいうと、一戸建ての2階の天井くらいの高さ。

品質チェックで現場に出るとき、足場があっても2階の天井の高さだと怖いものです。いくら下にやわらかいマットがあるとはいえ、2階の天井の高さから飛び降りるためには勇気が必要です・・・。

1年ちょっと前に行ったヘルシンキの写真を見直していたら、今回の世界陸上のメイン会場になっている、オリンピックスタジアムの写真がありましたので、ご紹介します。

タワー。高さ72m タワーからの景色 タワーからの景色 その2
左側の写真が、オリンピックスタジアムの目印になっているタワー。タワーの頂上にはエレベーターで上ることができます(有料)。高さは72mですが、ヘルシンキで最も高い場所らしい。展望台はとても狭いです。
行ったのは4月下旬でしたが、風がビュンビュン吹いていて、ダウンジャケットを着ていても寒かったです。

現場の雰囲気も、大切なチェックポイントの1つ

2005年08月10日

松本さんと、品質チェックの配筋検査へ。

現場に入ると、な~んだか、ちょっとなぁ・・・という雰囲気。
配筋検査に行って、良い仕事がされている場合には、現場に気の締まった雰囲気があります。鉄筋は、ビシッ!と真っ直ぐに通っていて、細かなところがキッチリしている現場です。

そのような現場では、大きな問題は出ないことが多いです。

今日の現場は、何となくゆる~い感じ。指摘事項も多めでした。
幸い、後から現場に来られた現場監督さんの対応が良く、「すぐに直します!」ということだったので、少し安心しました。

「現場の雰囲気」。
言葉には表しにくいですが、現場に入ると分かる、大切なチェックポイントです。

建物を作る時に重要な「仕様書」は、契約前までに確認を

2005年08月11日

建物を作るときに必要な書類の1つに、「仕様書」があります。
基礎の鉄筋の太さや、断熱材の種類や厚みが書いてある書類です。

最近、建築条件付の物件における、品質チェックのご相談がよくありますが、仕様書の書き方があいまいだったり、詳細が分からないことがよくあります。

例えば基礎コンクリート。
仕様書に、基礎:鉄筋入り基礎コンクリート とだけ書かれてあることがありますが、これではどのような基礎なのかわかりません。
また、断熱も、壁の断熱:グラスウール とだけ書かれてあっても、それだけでは、現場のチェックが出来ません。

仕様書は、建物を作る上でとても大切なものです。契約前までに、建物の仕様についてあいまいな部分を無くしておくと、後から色々と悩むことが少なくなります。
仕様書は、具体的なものを準備してもらいましょう。

建物の性能を上げるときに必要なもの

2005年08月12日

建物の性能を上げたときに、
 ・いらなくなるもの、現れなくなるもの
 ・可能になるもの
 ・必要になるもの
を、思いつくままに書いてみます。

○いらなくなるもの、現れなくなるもの
 ・サッシや壁の結露
 ・結露によるカビ
 ・石油ファンヒーターのような、開放型暖房機
 ・水道管凍結防止ヒーター

○可能になるもの
 ・大きな吹き抜け
 ・開放的な間取り
 ・ヒートショックの低減
 ・エアコン1台で、家の中を冷暖房
  (冷暖房装置の小型化)
 ・建物の長寿命化
 ・小屋裏の有効利用

○必要になるもの
 ・温熱環境に関わる知識
 ・高い施工技術、設計力
 ・建築費用の、重点的配分
 ・建築主の理解

日本の住まいの性能を上げるときに、まず問題となるのが、建築主(購入者)の理解だと思います。
残念ながら、京都議定書が批准された今でも、日本の省エネルギー基準は義務化されておらず、建築主(購入者)の判断に任されています。

ですから、まずは建築主(購入者)が性能の高い住まいとはどのようなものかを学ぶ必要があります。

たくさん学べば学ぶほど、建築業者さんの選択肢はとても少なくなっていきます。
なぜなら、そのような住宅を本当に理解して、作ることができる人はまだまだ日本では少数派だからです。

逆にいうと、そのような業者さんを見極めることが出来たなら、必ず良い住まいを得られるでしょう。

東京湾大華火祭2005

2005年08月13日

ご依頼者にご招待いただき、東京湾大華火祭へ。
レインボーブリッジの上に上がる花火がいいですね。

三脚の代わりに、いつも書類を入れているファイルを使って写真撮影。
花火を写すのはなかなか難しいです(拡大するとピンボケばかり)

東京湾大華火祭。思ったように撮れませんね

お台場には、屋形船がたくさん

屋形船がたくさん

おいしい料理をたくさんいただき、N様、本当にありがとうございました。

休みなのについつい建物を見てしまう

2005年08月14日

お休みをいただいて、長野へ。
休みの日なのに、建物があると、ついつい細かく見てしまう。

下の写真は、スキー場にあった建物。築年数はまだ浅そうでしたが・・・。

鉄筋剥き出し コールドジョイント
鉄筋が剥き出し。
鉄筋が錆びて膨らんだために、コンクリートが割れてしまったのでしょう。(爆裂現象)
コールドジョイント。型枠を留めていた穴の位置からは、怪しい錆びの跡が。

快適性に関わる次世代省エネ基準とは?海外との比較

2005年08月15日

建物の快適性を上げるためには、省エネルギー性を高くする必要があります。
省エネルギーで、環境にやさしい住まいをつくると、必然的に建物の快適性も上がるのです。

日本で最近の省エネルギー基準は、1999年に作られた「次世代省エネルギー基準」です。
次世代と聞くと、凄く進んでいるように感じられるかも知れませんが、国際的にみると比較的ゆるいものです。
また、基準も義務化されているわけではありません。

「次世代省エネルギー基準」の1つ前の基準は、新省エネルギー基準といいます。
2005年になった今でも、新省エネルギー基準の建物はたくさん作られています。

では、日本の省エネ基準を各国の断熱基準と比較するとどうなのか、グラフに示します。

保温性に関する省エネ基準の国別比較

保温性に関する省エネ基準の国別比較

(財)建築環境・省エネルギー機構「住宅の省エネルギー基準の解説」より作成

横軸は、暖房負荷を示します。つまり、その地域の寒さです。右に行くほど寒い地域です。
縦軸は断熱性能です。下に行くほど省エネルギー性が高くなり、必然的に快適性が増します。

関東で作られている多くのマンションの断熱性能は、印の辺りでしょう。
このグラフを見ると、新省エネルギー基準では、他の国の省エネルギー基準(灰色の線)に、とても満たない事が分かります。
それでは、次世代省エネルギー基準(赤色の線)はどうでしょうか。
新省エネルギー基準よりもかなり省エネになっています。

北海道や青森、岩手のように寒い地域では、他の国と肩を並べるくらいです。
それでも、ドイツの省エネルギー基準にはまだまだ達しません。
環境先進国、ドイツの省エネルギー基準はかなり厳しいと言えます。

日本以外の国の省エネルギー基準は、基準の更新が頻度が短い傾向がありますので、上記のグラフよりももっと差がついているかも知れません。

ここ数年、日本の各分野では省エネルギー化が進んでいます。

エアコン、冷蔵庫、テレビ、給湯器、自動車、電車など、建築以外の分野で10年前より省エネルギーになっていない商品を探す方が難しいでしょう。

しかし住宅は別で、10年前と比べて家全体で63%、暖房費だけを見ると82%もエネルギー消費が増えているという研究報告もあります。他の産業が省エネルギー・CO2削減に力を入れているのに、建築・住宅産業だけが遅れているといった感じです。

日本は京都議定書において、1990年と比べて-6%のCO2削減を約束しましたが、現時点で1999年より8%も増加しています。
住まいの省エネルギーが進まなければ、京都議定書は守れそうにありません。

作る方も、買われる方も、これまで以上に省エネルギーに力を入れなければならないようです。

長野 諏訪湖祭 湖上花火大会 2005

入場を待つ長い列 長野の諏訪湖で行われる、湖上花火大会へ。

有料観覧席の当日券を入手するために、長蛇の列に並ぶこと、2時間。
その後、観覧席に入場するまでにも長蛇の列。右の写真のような感じです。
席に入った後は、花火の開始まで約4時間。いい場所で見るのはなかなか大変です。
混雑の中、ようやく花火開始。

最初の頃 シンプルな構図 大きくて入りきりません 尺玉スターマイン
まだ明るい頃から花火は始まりました。 とてもシンプルな(写真の)構図です。 花火が大きすぎて、広角側にしても縦位置だと写真に入りません。 1発でも主役を飾れそうな、尺玉によるスターマイン。凄い!

音と花火が凄かったのが、水上大スターマイン、Kiss of Fire!
体が揺れるほどの衝撃です。写真ではその衝撃が分からないのが残念!

水上大スターマイン Kiss of Fire

初めて見ましたが、いやはや、凄い花火大会でした。また見てみたいです。
(花火が終わった後の渋滞はかなりのものですが・・・。)

修繕のタイミングを過ぎたままにすると、寿命が短く

2005年08月18日

今日は既存建物の、建物調査(インスペクション)へ。

ひび割れたコーキング 調査の対象物件の屋上に上がり、いろいろ調べてみると、隣に建っている建物に気になった部分が。

右の写真がその部分です。タイル張りの建物ですが、コーキング部分がひび割れて固くなっています。

最初はやわらかくて弾力性のあるコーキング(シーリング)も、紫外線などを受けると経年的に劣化してしまいます。

写真のような状態になったら、既に修繕が必要なタイミング。放置しておくと、建物内に雨水が入りやすくなり、建物の寿命を短くしてしまいます。

あなたのお住まいは大丈夫ですか?

品質チェックの最終段階

2005年08月19日

品質チェックの最終段階となる、再内覧会(内覧会での指摘事項の修繕確認)へ。

4月から始まった工事も、来週がお引き渡し。
最初にこちらの業者さんの所で打ち合わせをしたとき、(私が比較的若い為?に)「なに~!」と思うようなことを言われたこともありました。

最初はやや威圧的だった監督さんも、チェックで何度もお伺いする間に、さくら事務所のスタンスなどを分かっていただけたようで、今ではかなり打ち解けています。
最後に監督さんにお会いしたのが、お盆前。
今日お会いしてみると、日焼けしてかなり真っ黒。

施工途中では、構造部分に大きな指摘事項がいくつもあったものの、その都度監督さんはすぐに対応してくれました。
内覧会の指摘事項はかなり少なめで、今日チェックに行くと、部品が届いていないものを除き、全てOK!

監督さんと一緒に回ったチェックが終わり、しばし雑談。
二級建築士の1次試験が通り、今は2次試験(製図)を勉強中の監督さん。図面は枚数書かないと早くならないですよね。
私も20~30枚書いた辺りから速くなりました。

図面だけを見たら、かなばかり図(詳細な断面図)を書く必要があるのと、平面図が詳細なだけ、一級建築士の2次試験よりも難しいのではないかと私は思っています。

こちらの監督さんにお会いするのも今日が最後でしょう。

「長い間、ありがとうございました」と、お伝えすると、
「こちらこそ、お疲れ様でした。(試験や現場で)わからないことがあったら、電話するからよろしくね!」とのお返事。

品質チェックの終わりは、ほとんどがこのような終わり方。
ご依頼者からも感謝され、業者さんからも感謝される。
この現場の最初のころを思い出すと、何だか不思議な感じです。

監督さん、分からないことがあったら私もご連絡します。
2次試験、頑張って下さい!
また品質チェックのご依頼があったときには、よろしくお願いします!

地域で変わる、省エネルギーの基準(次世代省エネ基準)

前回、省エネルギー基準についてお伝えしました。

省エネルギーの基準は、建物が建てられる地域によって、分類されています。

地域の区分は、I(1)  から、VI(6)までの6つに分類されています。

都道府県別の大きな分類は以下のようになります。

地域の区分都道府県
I地域 北海道
II地域 青森、岩手、秋田
III地域 宮城、山形、福島、栃木、長野、新潟
IV地域 茨城、群馬、山梨、富山、石川、福井、岐阜、滋賀、埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、三重、京都、大阪、和歌山、兵庫、奈良、岡山、広島、山口、島根、鳥取、香川、愛媛、徳島、高知、福岡、佐賀、長崎、大分、熊本
V地域 宮崎、鹿児島
VI地域 沖縄

(財)建築環境・省エネルギー機構「住宅の省エネルギー基準の解説」より

この地域の区分は、都道府県だけでなく、市町村別に細かく分類されています。
これは、1つの県の中でも、北と南では気候が大きく違うところがあるからです。
(ちなみに、この市町村別の分類は、基準が作られた1999年当時のものです。近年の市町村合併によって、掲載されている市町村名が無くなっている場合もあるでしょう。)

家をつくる前に、自分の住みたい地域がこの地域区分で、どの分類になるのかを知る必要があります。
自分の地域は、IV(4)地域だが、寒いのが苦手なので、もっと寒いII(2)地域にも対応できる住まいにしたいというのは、全く問題ありません。(その逆にすると、寒い家になってしまいます)

ちなみに、以前、それぞれの地域区分別に、どれだけの人が住んでいるのかを、国勢調査の資料を元に調べたことがあります。
その結果、日本の過半数の人が住んでいる地域は、IV(4)地域でした。
そして、IV(4)地域 ~ VI(6)地域までを合わせると、日本の人口の約8割が、この地域に住んでいることになります。参考までに。

私が、「前より顔つきが怖くなった」と言われる理由とは

2005年08月20日

品質チェックの基礎コンクリート打設立会いへ。

お昼だったので、現場に到着した頃、職人さんはお昼寝中。規模の大きなところなので、職人さんは全部で6名と多めです。現場監督さんはいませんでした。
職人さんを起こさないように注意しながら、現場の中へ。

中に入ると、う~ん、鉄筋が型枠から近すぎている箇所がいくつかあります。これではコンクリートのかぶり厚(鉄筋を覆うコンクリートの厚み)が足りません。

耐久性に関わる部分なので、職人さんが起きたと同時に、それらの箇所を修繕するようにお願いしました。

他の箇所をいろいろ調べていると、型枠の一番下に、構造上必要のない鉄筋が落っこちています。この物件の基礎は高さが高いので、取り出すのはやや面倒。

しかし、その鉄筋によってかぶり厚が確保されていない場所が出来ているため、取り出すか、あるいは完全にくくりつけてもらう必要があります。

早速若い(といっても、私より年上)職人さんにお願いすると・・・。

必要ないので、下の鉄筋を取ってください。

~ 職人さん:上から鉄筋を取ろうと挑戦 ~

職人 無理だ。
セパレーター(型枠を留めておく金具)が邪魔して取れない
でも、この鉄筋、かぶり厚が足りなくなるから、取らないとまずいんです。
職人 だから、セパがあるから無理だって!
だったら、型枠外して、鉄筋を取り出してください。
職人 この型枠を外すの!?大変だよ!
でも、仕方ないですよね。
型枠組む前に気が付いていれば良かったのですけど。
職人 ・・・。
(周りの職人さんに聞こえるように)おーい!この人が型枠外せってさ!

すると、周りから他の職人さんがゾロゾロ。
私の父親より年上の職人さんたちは、すぐに取り外しにかかり、4人がかりで作業はすぐに終わりました。

もともとは、型枠を組むときにしっかり見ていれば起きていない簡単な問題。
私に言い寄っても何の解決にもなりません。

春頃、久しぶりに会った人たちに、「前より顔つきが怖くなった」と言われましたが、日頃現場でいろいろなトラブルに遭遇しているからなのかな?と思った一件でした。

どの性能までを目指すか?次世代省エネ基準はこれから最低ライン

2005年08月22日

前回、前々回と省エネルギー基準についてお伝えしました。

それでは、これから住まいを建てるとき、あるいは今ある建物を断熱リフォームするときに、どの性能までを目指すかを考えてみます。

まず、これからの建物には、次世代省エネ基準を満たす性能は最低限必要でしょう。
(ただし、この基準を満たしていても、国際的なレベルよりはまだ下です)
大手ハウスメーカーでは、全棟この性能を満たしているところもあります。

建物の省エネルギー性能は、熱損失係数:Q値という数字で表されます。
この数字が小さいほど、省エネ性能に優れ、住まいの快適性が増します。
前々回のグラフで、縦軸に示されているのがこれです。

日本で多くの人が住む地域(4地域)の基準は、Q値でいうと、2.7という数字になります。

次世代省エネルギー基準を満たす性能が最低限必要だと先に書きました。
しかし、将来を見越すとこの基準はちょっと力不足かも知れません。

建物の省エネルギー基準は、1980年、1992年、1999年と変わってきました。

今は、2005年ですから前回の改正より6年目となります。
そろそろ、より厳しい基準が新たに作られることでしょう。実際、そのような動きもあります。

そのとき、現在の基準ギリギリで作っていると、将来の基準は満たせなくなります。

新しい基準で、どのレベルの性能を要求してくるか分かりません。

しかし、日本で多くの人が住む地域(4地域)で Q値:2.0くらいの性能を要求してくるのではないかと私は考えています。
ちなみに、Q値:2.0の性能をだすことは、難しいことではありません。

省エネルギーの基準に関しては、将来的に甘くなることは絶対にありません。
将来のことを見越すと、最初から性能を高くしておくか、あるいは断熱リフォームをしやすい仕様にしておくのが良いのではないでしょうか。

より良い建物のために。北海道での建物調査。アンカーボルトの臨時講義も。

2005年08月23日

久しぶりに北海道は札幌へ、建物調査(インスペクション)。いつもとは違うターミナルから出発


札幌に着くと、涼しい!
寒い冬の時期の調査は大変でしたが、この季節はとっても快適です。


現場に行くと見覚えのある監督さんが。棟梁さんも見たことがある。
これなら、調査に入る前の説明も要らず、話もスムーズです。

早速調査開始!午前中は指摘事項もほとんど無く、順調順調。
これまで、北海道の調査では、昼食は時間がなくてはコンビニばかりでしたが、今回は定食屋さんで昼食を食べることができました。

午後に入っても大きな指摘事項はなし。
以前の他の現場での内覧会のときに、修繕を依頼した箇所があったのですが、本物件でどうするかを棟梁さんに聞いてみると・・・

大丈夫だよ!
それについては、前にみんなで話し合って、良い方法に統一したからよ!

とのこと。いいじゃないですか!Good!Good!

棟梁とお話していると、なぜか話はアンカーボルトの取り付け位置について。

現場にあったダンボールと、ペンを使ってプチセミナー(?)の始まり始まり。
内容は、アンカーボルトを取り付ける「意味と目的」について。
ちょうど近くに居た若い職人さんは、身を乗り出して話を聞いてくれました。

建築に限らず、何かの作業のとき、その「意味と目的」を知ることは大切だと思います。ここを押えておけば、応用が必要になったときも対処できます。


しかし、作業の手順だけを覚えている場合だと、そうはいきません。
「前はこうだったから」「いつもこうやっているから」で終わってしまいます。
「目的」と「手段」が逆になってもいけません。

調査の結果、大きな修繕が必要となる箇所はありませんでした。指摘事項はいずれも軽微なものばかり。
過去にあった指摘事項の内容を現場で共有し、良い方向に改善していこうという意識は、とても良いことだと思います。

また調査が入った場合には、現場監督さん、棟梁さん、今回のようによろしくお願い致します。

省エネの基準は、断熱だけじゃない。夏の日射遮蔽(夏季日射取得係数)も重要

2005年08月26日

これまでに、省エネルギーの基準についてお伝えしてきました。

省エネと言われると、「断熱」を思い浮かべる方が多いと思いますが、省エネの基準は断熱だけではありません。
気密性や換気量なども規定されています。

また、夏の時期における太陽の日当たり具合も規定されています。
これは、日当たりが良すぎると夏の冷房費用が大きくなるからです。

太陽の日当たり具合を、難しい言葉で「夏季日射取得係数」と言います。
漢字を見ると何だか難しそうです。

この係数は、

 ・窓の種類
 ・カーテンやブラインドの有無
 ・庇(ひさし)の長さや位置

によって決まります。

夏の日射対策として、昔ながらの長い庇というのは、とても有効です。

最近は庇の短い住まいが増えましたが、

 ・太陽の日差しを遮る
 ・建物にできるだけ雨がかからないようにする

という点から、できるだけ庇は長い方が良いでしょう。

ちなみに、日差しを遮るという意味では、庇は 南東 ~ 南西のような、南側の方位で有効です。

東や西面では、太陽の角度が低くなるので、日差しを遮る目的で庇を長くしてもあまり意味がありません。
このような場合には、カーテンやブラインドが有効です。

しかし、ガラス面で熱を遮る、Low-Eガラス(ロウ・イーガラス)は、建物の外側で日差しを大幅にカットできるので、カーテンやブラインドよりもずっと有効です。カーテンなどの対策は、日差しを遮ることができるものの、一度建物の中に熱を入れてしまうからです。

Low-Eガラス(ロウ・イーガラス)というのは、聞いたことがない方も多いと思います。
また今後ここで出てくると思いますので、今日は言葉だけ覚えておきましょう。

断熱のキホン。熱的に弱い部分を作らない

2005年08月29日

建物を断熱するときのキホンとは何でしょうか。

私は、「(熱的に)弱い部分を作らない」 ということだと思います。

家のカタログや広告を見ると、壁に断熱材を○○mm入れていますなどと書かれているときがあります。確かに、絶対的な性能として断熱材の厚みは必要です。

しかし、家の寿命を短くしてしまう 「 結露 」は、断熱材が最も厚い部分では起きません。

結露は断熱材が薄いところ、断熱材が入っていないところのような、熱的に弱い部分に起きます。断熱材の最大厚みは関係ないのです。

住まいの断熱性能というのは、図面の上で決まります。
実際の建物が、図面通りの断熱性能を持っているかどうかの簡単な計測方法は現在のところありません。

断熱性能というのは、図面の性能が最大で、実際の建物でそれ以上になることはありません。
逆に、施工がいいかげんだと、簡単に断熱性能は落ちてしまいます。

新築や既存(中古)の建物調査(インスペクション)に行ったとき、断熱材がしっかりと入っていない現場というのは、実はよくあります。

長持ちする住まいを作るためには、しっかりとした施工が欠かせませんが、残念ながら、現在の日本では、建物をつくる業界側が断熱に関して詳しいとは言えない状況にあります。

その一方、一部の先進的な業者さんは、世界の基準を超えるような住まいを作っています。

本当の技術を持った施工業者さんを探すためには、一般の方々がそれらを見抜く「目」を養う必要があるのです。

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