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オーストリア・ウィーンで見たドレーキップ窓(樹脂サッシ+ペアガラス)

2006年02月01日

ブログの息抜きとして、海外で撮影した画像などを紹介していくことにしました。
今日は、ヨーロッパで広く使われている、ドレーキップ窓。

ドレーキップ窓

ドレーキップとは、レバーハンドルを水平にすると内開き、上に上げると内倒しとなり、通風することができるタイプのサッシです。
気密性が高く、1つのサッシで2つの機能が得られるために、ヨーロッパでとても広く使われています。逆に、日本で多い引き違い窓というのは、ヨーロッパではほとんど使われていません。

文化的に引き違いそのものが少ないのですが、気密性が得られないこともあるのでしょう。私が家を設計するとしたら、引き違いは最小限(ひょっとしたら使わない?)にし、ドレーキップ窓を多用すると思います。
断熱性、気密性、防犯性が低い、ジャロジー窓(ガラスルーバー)は1箇所も使わないでしょう。

blog20060201-02

この写真は、ウィーンのアパートメントホテルで撮ったサッシですが、当然のように樹脂サッシ+ペアガラスでした。

床断熱でも、ユニットバス周りは基礎断熱に

2006年02月03日

▼床断熱で、施工の問題が起きやすい箇所▼

2.ユニットバス周辺
床断熱では、ユニットバスの下には断熱材を入れられません。
排水管があるからです。
そのためユニットバスは、断熱の観点から、外扱い(屋外扱い)とすることが多くなっています。
つまり、お風呂が家の中にあるにも関わらず、熱的には屋外にあることになっているのです。

基礎パッキンによる床下換気方法を採用していると、ユニットバス周辺に冷たい外気が入ってきてユニットバスを冷やします。
この場合には、外気が入ってこない対策をとることも必要です。
正しい施工方法では、床断熱を採用したとしても、ユニットバス周辺だけは基礎断熱になります。

ちなみに、全てを基礎断熱とした場合には、ユニットバスも室内扱いになりますので、このような問題は起きません

在来工法では、階段下の床断熱が省かれることがあるので要注意

2006年02月06日

▼床断熱で、施工の問題が起きやすい箇所▼

3.階段下
1階の階段下が収納になっていて、床が張ってあるときは問題ないのですが、壁になっているときが問題です。
ツーバイフォー(枠組壁工法)は、階段下にも床があるので、この問題は起きないのですが、在来工法(軸組工法)の時が要注意です

このようなケースのとき、階段下の壁に断熱材を入れ忘れているケースがあります。

断熱の工法に関わらず、しっかりと断熱がされているかどうかは、家の断面図を書いて、断熱材が入っているラインを一筆書きできるかどうかでわかります。

一筆書きできない場合は、断熱材が途切れていることになります。
服でいうと、袖や太ももの間が途切れているようなイメージです。

デンマーク、ドイツ、スウェーデンで見た複層ガラス(ペアガラス)。冷蔵庫に列車に。

2006年02月08日

海外の先進国のサッシは、複層ガラス(ペアガラス)が常識。日本でもかなり増えてきているものの、シングルガラスもまだ使われています。

今日は、デンマークで撮影した写真を。

デンマーク・コペンハーゲンのスーパーで見た冷蔵庫

この写真は、デンマーク、コペンハーゲンのスーパーで見た、コーラが入った冷蔵庫。ちょっと分かりにくいですが、ガラスはペアガラスになっています。出来るだけ省エネにしたいという理由からでしょう。
日本でも、最近、商業用のこのような冷蔵庫にペアガラスを使っているものがあります。

ちまみに、デンマークの通貨は、デンマーク クローネ。私が行った時、手数料を考えると、1デンマーククローネ=22円くらいだったと思います。
写真のコーラ(500ml)は、11.50デンマーククローネですから、日本円にすると、250円くらい。高いですね!

ペアガラスになっているのは、スーパーの冷蔵庫だけではありません。
列車のガラスもペアガラスになっていました。

列車のガラスもペアガラス

ちなみに、列車のガラスがペアガラスになっているのは、ドイツやスウェーデンでも同じでした。そういえば、ドイツで乗ったバスのガラスもペアガラスでした。日本のバスでペアガラスというのは、私は見た事がありません。

上の文章で、電車ではなくあえて列車と書いたのは、ディーゼル車だったため。外見は↓

EC(ユーロシティ・国際都市間特急)

この列車に乗ったのは、ドイツのハンブルグ。
途中、ドイツとデンマークの間にある、フェーマルン海峡を渡るために列車ごと船に乗るため、「電」車だと動かないのです。
列車は、EC(ユーロシティ・国際都市間特急)といいます。
国際列車が海峡を渡る間、船の中は免税になります。

フィンランドでは、「サルミアッキ」と呼ばれている黒くて、マズい飴が船内に売ってあったので買ってみましたが、やっぱりマズかった!デンマークの人も味覚は変わらないようです。

床断熱の場合、床下点検口周りの断熱対策は?

2006年02月10日

▼床断熱で、施工の問題が起きやすい箇所▼

4.床下点検口
床下点検口の裏面は、断熱材が入れられないことが多い箇所です。
点検口の裏に発泡系の断熱材を貼り付ける方法もありますが、しっかりと貼り付けないと、簡単に落ちてしまいます。
床下収納になっている場合、床下収納専用の断熱枠がありますので、これを採用することで、解決できます。
それらの商品は、気密性能が確保されていることが多いのですが、気密性能が確保されていないものは、床下点検口のすき間が、24時間換気の給気口の役目を果たしてしまうことがあります。

基礎断熱の場合には、床の下は室内と同じ扱いになるので、どのような床下点検口を使っても問題ありません。

配管が床断熱を貫通する部分の処置は?

2006年02月13日

5.配管の貫通部分
配管が通る穴にすき間があることがよくあります。
すき間があると、寒い季節にここから冷気が入ってきます。24時間換気の給気口の役目を果たしてしまうためです。
この問題は、前回に示した床下点検口と同じです。

コーキングなどでふさぐと冷気止めになりますが、実際にはほとんど行われていません。

オーストリアでの集成材を使った大規模木造建築。NassfeldとSalzburg

2006年02月15日

今日は木造の大規模建築の例を。

下の写真はイタリアにほど近い、オーストリアのケルンテン州にある、Nassfeldという街のスキー場(ゴンドラ乗り場)。

Nassfeldという街のスキー場(ゴンドラ乗り場)

ウィーンからNassfeldは、休憩を入れて車で 5~6時間(車の速度は時速160km程度)。
夏の日差しが強いからなのか、ウィーンの建物と比べると、どの家も庇がかなり出ていました。
周りに山が多い地域なので、木がふんだんに使われています。

スキー場のゴンドラ乗り場は、大規模集成材を使った木造。

ゴンドラ乗り場

梁背は、80cm前後でしょうか。天窓から入る光がまぶしい。
写真を見ると、大きな木材が使ってあるのが分かると思います。日本のスキー場の建物で、ゴンドラ乗り場やリフト乗り場が木造になっているのは、かなり少ないのではないでしょうか。

下は、オーストリアのザルツブルグにある、ザルツブルグアリーナの写真です。
ザルツブルグは、モーツアルト生誕の地や、サウンドオブミュージックの舞台として知られていますね。
ちなみにザルツは「塩」、ブルグは「城」という意味です。

ザルツブルグアリーナ

こちらも大規模集成材を使った木造です。
大きな集成材を使って広い空間を確保しています。日本でも近年、集成材を使った大規模な木造建築が作られていますが、件数としてはまだまだ少ないようです。

充填断熱の施工のポイントは、「几帳面さ」

2006年02月17日

▼細かい箇所まで気を配ろう▼
床断熱工法に限らず、柱の間など、部材の間に断熱材を入れていく充填断熱工法は、断熱材の厚みを増やしやすく、コストも安い方法です。しかし、細かい部分まで気を配らないと、設計図通りの性能は発揮できません。

断熱材の種類に関係無く、断熱材はすき間を作らずに適切に入れることが大切です。
また、余分な空気の流れは必要ありません。
壁の中を通気するなどということは、断熱効果を悪くすることを意味します。これは、今後のブログで紹介していく、「気流止め(通気止め)」が必要だということです。

ノンフィクション作家である、山岡淳一郎さんのウェブサイトのコラムに、断熱に関してその通りだ!と思う箇所がありましたので、ご紹介します。


脱スクラップ&ビルドへの提言 ■住宅省エネは可能性の宝庫より

たとえば、木造戸建の分野では、省エネの大切な鍵を握る「断熱施工」が、「雑工事」として処理されている。
現場の職人さんたちにとって、断熱工事は、左官工事や外装工事、設備工事などの「オマケ」あつかいなのだ。
断熱材をきちんと張る工事は、難度はさほど高くはないが、愚直なまでのキチョウメンさが要求される。


このコラムにあるように、断熱材の施工には、

「愚直なまでのキチョウメンさが要求される」

のです。

残念ながら、北海道や東北地方を除くと、断熱材の施工というのはあまり丁寧に行われていないのが現状なのではないでしょうか。
夏に涼しく、冬にあたたかい住まいが欲しいのであれば、そのような住宅の施工ができる業者さんを探す必要があります。

そのような業者さんを探すためには、あなた自身が住宅に関する知識を持たなくてはなりません。
見た目や仕上げ材の豪華さではなく、建物の性能に関わる、「本質的」な部分に目を向ける必要があるのです。

断熱の方法 外張り断熱工法(外断熱工法)

2006年02月20日

▼外張り断熱工法▼

木造および鉄骨造の建物には、大きく2種類の断熱方法があります。

 1.充填断熱工法 (じゅうてんだんねつ こうほう)
 2.外張り断熱工法(そとばりだんねつ  こうほう)

前回までのメルマガでは、1の充填断熱工法についてお伝えしてきました。

それぞれの工法における断熱材の位置をイラストや実例で示すと、以下のようになります。

断熱方法カテゴリー

木造や鉄骨造の場合には、柱と柱の間が空洞になるので、その間に断熱材を入れる、充填断熱工法が一般的です。

木造や鉄骨造で、断熱材を外に貼る方法は、一般的に外断熱工法と呼ばれていますが、厳密には外断熱ではなく外張り断熱工法と言います。
(しかし、10年くらい前は、日本建築学会に投稿されている論文でも外断熱と書かれていました。外張り断熱と区別しはじめたのは、ここ数年の話です。)

ちなみに、鉄骨造は構造体に熱を伝えやすい鉄を使っていることから、次世代省エネルギー基準をクリアするためには、外張り断熱工法が前提となります。

セントラルヒーティングの例。オーストリアとフィンランド

2006年02月22日

今日は、セントラルヒーティングの事例を。
セントラルヒーティングとは、1つの熱源から各部屋に熱を送って暖房する方式のことです。一般的には、熱を送るためにお湯を利用します。

セントラルヒーティング

これは、オーストリアでのセントラルヒーティングの例。サッシは樹脂サッシ+ペアガラスですが、窓はどうしても寒くなりがち。寒くなりやすいところ(熱負荷が大きいところ)を温めるのは、暖房の基本です。

トイレにもヒーター

ヒーターは寒くなりやすい窓下だけでなく、トイレにも。日本の多くの住まいのように、トイレに行くときに震えなくても済みます。ちなみに、トイレだけでなく脱衣所にも、タオルかけを兼ねたヒーターを設置するのが一般的。
濡れたタオルも朝までには乾いてしまいます。
ちなみに、この写真はウィーンのアパートメントホテルですが、このトイレは大家さん(女性)が作ったとか。石張りだから大変だったでしょうね・・・。

ヘルシンキで見たヒーター

この写真は、フィンランド ヘルシンキから、船で15分ほどの所にある、スオメリンナ要塞の博物館で撮ったものです。ちなみに、スオメリンナ要塞はユネスコ世界遺産。
小さな円形状のファンがたくさん付いて、表面積を増やしています。

車のラジエターがたくさんの熱を逃がせるように表面積を増やしているのと同じ理屈で、表面積が大きいほどたくさんの熱を出すことが出来るためです。
珍しい形だったので撮ってみました。

外張り断熱の施工方法(フェノールフォームの酸性に注意)

2006年02月24日

▼外張り断熱工法の施工方法▼
 http://t-ohshita.com/2005/09/20050905-2332.html

外張り断熱工法は、上記リンクのイラストにあるように、柱や間柱(まばしら)の外側に断熱材を取り付けていきます。

取り付けは、専用のビスを使うのがほとんどです。
外張り断熱の経験が少ない業者さんでは、クギを使っているケースもあるようですが、引き抜きに耐えるための力がビスよりもずっと弱いので、専用のビスがベターです。

また、地震の時に大きく揺れたり、経年的な劣化でたわんだりしないように、ビスの太さや間隔を力学的に検証する必要があるでしょう。しっかりとした設計であれば、そのような検討がされているはずですので、計算を行なった書類をもらって確認しましょう。

また、フェノールフォーム断熱材を使用する場合、フェノールフォーム断熱材は濡れると酸性となるため、十分な注意が必要です。具体的には、使用するビスが十分な防錆性を持っているかどうかの確認が必要となります。また、錆びやすいものは、フェノールフォーム断熱材と直接接しないような配慮があると良いでしょう。

断熱材を外に張る場合、サッシ周りの納め方が充填断熱工法と異なりますので、設計段階からの対策が必要です。
サッシによっては、標準で外張り断熱に対応しているものもあります。

外張り断熱工法のメリット。施工が簡単、結露が起きにくい、熱橋が少ない

2006年02月27日

▼外張り断熱工法のメリット▼

外張り断熱工法のメリットは、以下のような点が挙げられます。

 ◇1. 施工が簡単
 ◇2. 結露が起きにくい
 ◇3. 熱橋(ねっきょう)が少ない

◇1. 施工が簡単
外張り断熱工法の1番のメリットはやはり、施工が簡単だということでしょう。

施工は、充填断熱工法よりもずっと簡単で、コンセント周りや配管などを気にする必要がありません。
また、気密性能をカンタンに高くすることができます。

施工がカンタンなことから、結果として施工のバラツキが小さく、設計値に近い性能をだすことができます。
設計がいくら凄くても、実際の施工がダメであれば、意味がありませんからね。

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