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セキスイハイム 初の海外本格進出

2009年09月23日

 セキスイハイム 初の海外本格進出

◇タイでユニット工法の強みを活かした住宅事業をスタート
◇高性能・高耐久・短工期の技術を差別化戦略に

タイの住宅市場の概況は以下の通り。

(1)市場規模
 年間着工戸数は30万~40万戸で推移。約90%が戸建住宅。
 着工戸数の約15%が富裕層向け。

(2)タイの住宅の現状と課題
・一般的な住宅はRC(鉄筋コンクリート)にレンガやブロックを組み合わせる工法。
・天候の影響なども受けるため、平均工期が12ヵ月と長い。
・施工品質に課題があり、雨漏りや壁のヒビ割れなどの問題が多い。
・断熱工法が普及していないため冷房効率が悪く、冷房費が家計の負担となっている。
・建物本体と内装設備の業者が異なるため、トラブル時の対応に不安がある。

実質事業初年度となる2010年度は年間100棟、2013年度には年間1,000棟の販売を計画。

http://www.sekisuiheim.com/info/press/20090917_1.html

日本経済研究センターの発表によると、国内における今後 5年間の住宅着工戸数は、年平均90万戸になる見込みです。


日本は、今後人口が減ることに加え、現時点でも世帯年収が減っていることもあり、これまでのように着工戸数が100万戸を大きく超え
るということは難しいのかも知れません。

しかし、アジア圏で見れば、これからも住宅の着工戸数の伸びが期待できます。


今回のこのニュースリリースでは、セキスイハイムがタイに進出するとされています。


年間 30~40万戸が着工し、そのうち富裕層向けが15%とすると、約 5万戸。


富裕層だけを対象として、1%の着工を請け負うことができれば、棟数は500戸。少ない数字ではありません。


海外に進出する場合、ポイントとなるのはその建物を作る工法が、いかに簡単で合理的であるかどうかだと思います。


施工が難しい工法では、職人を育てるまでに時間がかかります。
在来軸組工法のように難解で、細かなルールが定められておらず、力学的に不合理な点が多い工法では、海外進出は難しいでしょう。


ツーバイフォーであっても、日本版ツーバイフォーと、北米型のツーバイフォーは細かなルールが違い、北米型の方が効率的と言われています。


その点、セキスイハイムのような工業化が進んだ企業は有利です。
工場でほとんどの部分を作るため、現場作業が少ないからです。
工場は日本の工場を使えば新たな投資は最小限で、輸送費のアップだけです。


従って、基礎コンクリートさえ正確に出来ていれば、上物は高い精度で組みあがります。

セキスイハイムの他、鉄骨系のハウスメーカーは工場生産の部分が多いので、海外進出は同様に有利です。

 

現場工事のポイントとしては、基礎コンクリートを作る職人を、いかに育てるのかという点かも知れません。

鉄骨系のハウスメーカーの基礎コンクリートは、木造系の基礎と比べて精度が高く、作る職人にも能力が要求されるためです。

 

高い精度が求められる商品に、カメラがあります。
カメラの部品は小さくて精密なものが多数使われており、その生産には高い技術が必要と言われています。


しかし現在、大手カメラメーカーのニコンの主力製品は、タイで生産されています。
日本で作られたカメラよりも、タイ産の方が不具合の率が低いとさえ言われています。
それほど、現地の社員が、高い技術を持っているということでしょう。


今日の日本の若者と比べ、タイの若者の方がハングリー精神が強いでしょうから、基礎コンクリートの精度も、あっという間に高くなるかも知れませんね。

そうなれば、タイの人々に性能の高い住まいが提供できるとい
う点で、メリットが大きいと思います。

住宅用火災警報器 パナソニック電工「電池式 ワイヤレス連動親器〈15台連動タイプ〉」を発売

2009年09月30日

パナソニック電工株式会社は、住宅用火災警報器に火災発生を最大15台まで連動して知らせる「電池式 ワイヤレス連動親器〈15台連動タイプ〉」を2009年9月21日より発売する。

連動可能数を従来の8台から15台まで増やした「電池式 ワイヤレス連動親器〈15台連動タイプ〉」を新たにラインナップすることで、部屋数の多い家庭にも対応できる。

http://panasonic-denko.co.jp/corp/news/0909/0909-10.htm 

 消防法が改正され、市区町村によりますが、遅くとも2011年 6月までに、火災警報器の設置が義務付けられます。


ホームセンターに行っても、火災警報器が置いてあるのを良く目にします。
新築の一戸建てでも、当然ながら設置されています。


火災警報器には、単独式と連動式の大きく 2つに分かれます。
一般的な住宅に取り付けられているのは単独式というもの。


例えば 3階建ての住宅で、1階で火災が発生したとします。
この場合、単独式では 1階の火災警報器が鳴るのみ。
2階、3階の火災警報器は鳴りません。


これに対して連動式は、1階で火災が発生すると、2階 ~ 3階の火災警報器も連動して警報を発します。


安全面から考えると、連動式の方が良いといえます。
しかし問題は、配線とその設置コスト。

一般的に連動式は、電池式ではなく 100ボルトのAC電源となりますので、電線工事が必要となります。
また、それぞれの火災警報器を繋ぐための配線工事も必要となります。


新築住宅であれば、配線工事は簡単ですが、既存住宅への設置となると、100ボルトAC電源の配線 + 火災警報器を繋ぐ配線工事というのは大変です。


このように、工事が大変な既存住宅で連動式を簡単に実現できるのが、ワイヤレス連動タイプ。


無線によって、火災警報器の連動を実現するため、配線工事が要りません。
また、電池式のため、100ボルトの電源も不要です。


デメリットとして挙げられるのが、本体から出ているアンテナでしょうか。
上記URLのニュースリリースで、写真がご覧になれますが、7cm近いアンテナが本体から出てしまいます。

ちょっと見た目が悪いですね。


ちなみに、同様のワイヤレス連動式の火災警報器は、能見防災からも出ています。

能見防災(株)まもるくん10無線式連動型
http://www.nohmi.co.jp/jukeiki/products/radio_index.html


こちらは、アンテナが内蔵式となっており、見た目がスッキリとしています。

まだ、ご自宅や所有物件に火災警報器を取り付けていない方は、ワイヤレスもご検討してみてはいかがでしょうか。

新築をご検討中の方は、100ボルト AC電源式の連動タイプをオススメします。

長谷工が配筋施工図の自動作成システムを開発

2009年10月07日

長谷工コーポレーションは、構造計算データを使ってパソコンで配筋施工図を自動作成する「配筋施工図自動作成システム」を開発した。

これまで、鉄筋の組み手や細かい配筋の納まりの検討については、専門工事会社の職長の知識や経験によるところが大きく、同社では、職長が意匠図や構造図を確認しながら配筋施工図を作成していた。

配筋施工図自動作成システムの導入により、以下のメリットがある。

 1. 配筋施工図等の作成業務を省力化
 2. 早期の施工納まり検討(設計へのフィードバック)
 3. 施工品質の均一化・生産性の向上
 4. 施工ミスの防止

 http://www.haseko.co.jp/hc/news/2009/0728.html

 

専門的な内容ですいません。

マンションのような鉄筋コンクリート構造の場合、設計事務所が作成した平面図や立面図だけでは工事はできません。

平面図や立面図、構造図などを元にして「施工図」と呼ばれる図面を作成する必要があるためです。


一般的に施工図は、設計事務所ではなく施工業者が作成します。

今回の記事は、その施工図のうち、配筋部分をパソコンで自動化したというものです。


施工図の作成には、経験が必要とされる部分が多いとされますが、個人的にはパソコンによる自動化で、かなりのことが出来るのではないかと思っています。

今後は図面の作成だけでなく、材料の本数・形状の拾い出しまで可能にする方針のようですが、そこまでのシステムになると、現場としてはかなり助かると思います。

鉄筋の加工場で加工するためのデータまで作成できるようになれば、かなり便利だと思います。

 

最近では、コスト削減のため、中国やベトナム、上海などで安価に施工図を作成してくれる会社が複数あります。
元の図面データをインターネット経由で送ると、施工図にしてくれるというサービスです。
既に大手と呼ばれるゼネコンでも、多く採用されているようです。


施工図の単価だけで比べると、国内作成の施工図は、海外発注の単価にはかないません。
そうなると、国内で作成されている施工図の単価というものの、長期的に見て下落傾向になると思います。

ITの普及により、これまで国内で行なわれていた業務が、海外に出て行く形ですが、この流れは止められないと思います。


ちなみに、木造住宅におけるプレカット図の作成も、最近では海外で作成されることがあります。
時代の流れですね。

国土交通省 「平成21年度住宅・建築関連先導技術開発助成事業(2次募集)の採択課題」を決定

2009年10月14日

国土交通省
「平成21年度住宅・建築関連先導技術開発助成事業(2次募集)の採択課題」を決定

 応募件数22件・採択件数16件

 http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000101.html

 採択課題の決定について(PDF ファイル)
 http://www.mlit.go.jp/common/000050236.pdf 

 

いくつか面白そうなものがありましたので、簡単にコメントしてみたいと思います。


ハイブリッドソーラーヒートポンプ空調給湯システムと超省エネルギー住宅の開発

(概要)空気集熱と水集熱とを併用するハイブリッドソーラーシステムと日射不足時や除湿冷房時に排熱を回収するヒートポンプを組み合わせ、統合型空調給湯システムを開発し、一般に手の届く費用対効果の高い超省エネルギー住宅を実現する。



建物の躯体に関する概要は載っていませんでした。
日本は、浴槽に入る文化があるため、給湯に要するエネルギーが、欧米よりも大きくなっています。
そのため、省エネのためには給湯部分のエネルギーを削減するのが効果的。


以前、矢崎総業が太陽熱温水器とエコキュートを組み合わせた商品を発表しました。
今回のこの採択課題も、これに類するものだと思います。

カギとなるのは、導入のコストをいかに下げられるかではないでしょうか。



潜熱蓄熱材と高熱効率床材を用いたヒートポンプ式床冷暖房システムに関する技術開発

(概要)省エネルギーの観点から床暖房の熱源としてヒートポンプが普及しつつあるが、温水のみならず容易に冷水も作ることが
でき、この冷水を使用することで夏期にも快適な温熱環境を作り出せると考えられる。

本開発は高熱効率床材、潜熱蓄熱材、ヒートポンプを用いた省エネルギーで安全且つ快適な床冷暖房システムの技術確立を目的とする。



メルマガやブログでも書いている、ヒートポンプ温水熱源の原理はエアコンと同じ。
そのため、温水だけでなく、冷水も作れます。

このような商品で代表的な、三菱電機のエコヌクールの冷水温度は 7℃。
とても冷たい冷水で、ファンコイルに通すことによって十分冷房ができる温度です。

床暖房と、床冷房を両立させる場合、ポイントとなるのは冷房時の結露。

7℃の冷水を通すと、結露で床面がビショビショになって、使い物になりません。
かといって、結露しない冷水温度では、高温多湿の外気を除湿することができませんので、相対的に湿度が高くなります。
ここをいかにクリアするかがポイントでしょう。

除湿を、他の機器で行うというのであれば比較的簡単だと思います。



個別送風ファンを用いた次世代省エネ型建築・全館空調システムに関する技術開発

(概要)高気密・高断熱住宅の冷暖房負荷の変動特性に適した換気空調システムがいまだ開発されていない。
本開発では量販型の高効率エアコン1台と低電力消費DCモータを用いた個別送風機を構成要素とした省エネルギーで快適性の高い次世代建築・全館換気空調システムを開発する



建物の省エネルギー性を高めていくと、個別エアコンの能力が高すぎるという問題に当たります。

個別の壁掛けエアコンの能力は、最も小さいもので 2.2kW。
普通の部屋の大きさでは、建物の省エネ性を高めると、この能力では余ってしまいます。

最も小さな2.2kWの壁掛けエアコンを、3LDKの間取りの各部屋に配置したとすると、安全率が 200%を軽くこえてしまうことも珍しくありません。

建物の省エネ性を高めると、冷暖房負荷としては、エアコン1台で、家中をまかなうことも可能になるからです。

 


全館空調を採用しても良いのですが、初期コストがどうしても高くなります。また、能力も大きめなものが主流です。

また、全館空調の効率(COP)は、個別エアコンと比べると低くなっています。
全館空調のCOPは、400%弱ほど。これに対して個別 エアコンは、600%を超えています。

一次エネルギーという指標で比べると、エネルギー消費は全館空調が不利になります。

 

また、全館空調には、最近の壁掛けエアコンで付いている再熱除湿機能や、お掃除機能などがなく、機能面でも遅れています。


製造側からすると、台数が出ない全館空調よりも、圧倒的に多い個別の壁掛けエアコンを売った方が利益が上がります。
全館空調の効率や機能向上は時間がかかるでしょう。

 


長くなりましたが、建物の省エネルギー性を高めていくと

 ・個別空調を各部屋に配置すると、能力が余り過ぎてしまう。
 ・全館空調のエネルギー効率は、個別エアコンよりも悪い

という問題が生じるということです。


だったら、効率の高い個別エアコンと、24時間換気を組み合わせれば良いと考えるのが普通ですが、なかなかそのような商品はありません。


建物の断熱性能を突き詰めていくと、暖房負荷は限りなく小さくなり、日本の場合は夏の除湿(潜熱対策)が重要となります。
効率の高い個別エアコンを利用するというのは、現状で良い方法だと思います。

今回のこの提案は、これを実現するようなものだと思いますが、目の付け所が良いのではないでしょうか。

三井不動産/「アーバンドック ららぽーと豊洲」が、環境省による「平成21年度 省エネ照明デザインモデル事業」においてモデル事業に選出される

2009年10月21日

 三井不動産/「アーバンドック ららぽーと豊洲」が、環境省による「平成21年度 省エネ照明デザインモデル事業」においてモデル事業に選出される


従来型の照明器具全3,668台のうち771台をLED照明器具に交換。
これにより、照明の消費電力で約194千kWh/年(従来比約80%減)
CO2排出量換算で約74トン/年の削減となる見込み

http://mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2009/1020/

これまでのメルマガ、ブログで何度も出ている照明ネタです。

ららぽーと豊洲は、さくら事務所がある日本橋茅場町から近いショッピングセンター。
私は1度しか行ったことがありませんが・・・。


首都圏でショッピングセンターが多い場所といえば埼玉県が思い浮かびます。
日本で一番大きなショッピングセンター、イオンレイクタウンも埼玉県の越谷市にあります。

 

今回のこのららぽーと豊洲に限らず、最近のショッピングセンターは、エコロジーやCO2削減に積極的であるように感じます。

 

例えばイオンレイクタウンでは、

 ・発電を行うガスコージェネ
 ・非常に高い効率で冷房を行えるターボ冷凍機
 ・オリンピックプール4面分の太陽光発電
 ・断熱効果が高い、壁面緑化タイル
 ・省エネなLED照明
 ・地中熱利用ヒートポンプ

など、最新の省エネ技術がたくさん採用されています。
建物規模が大きいために建築予算も大きく、大規模な設備を取り入れやすい面がありますが、住宅と比べて省エネ技術が高度です。


LEDの照明は機器代が高かったことから、住宅ではなかなか採用されていませんでしたが、最近出されたシャープのLED照明は比較的安価です。

 シャープのLED照明
 http://www.sharp.co.jp/led_lighting/consumer/

これまでのLED照明のように、交流を直流に変換する機器が不要で、白熱電球のソケットをそのまま使うことができるという便利さ。

 

ホームセンターでは、売り切れている店舗もあるようです。

 

省エネのため、LEDの採用、交換を検討してみてはいかがでしょうか。
照明の雰囲気は、白熱電球と変わらない印象でした。

 

あとは、シャープに追従して、他社も安価なLED照明をたくさん出してくれると良いのですが。

太陽の光と熱を家庭で併用 2011年に住宅用システム発売 新日石

2009年11月04日

新日本石油は太陽光と太陽熱を同時に有効活用する家庭用エネルギーシステムを開発する。
発電や給湯、暖房用のエネルギーを供給し、光熱費の節約や二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげる。2011年に発売し、住宅メーカーなどに採用を提案する。


新システムは太陽光発電パネルと集熱パネルを住宅の屋根に組み込んだ構造。
太陽光パネルで発電して室内の照明などに電気を供給し、集熱パネルで温水をつくり風呂などにまわす。

パネルと屋根の土台の間には約7センチメートルのすき間をつくり、この空間で暖めた空気も室内に送り込んで暖房などに利用する。

http://sumai.nikkei.co.jp/news/latestnews/index.cfm?i=2009102310643p2 

太陽光+太陽熱というシステムは他社からも出ていますが、取り上げてみました。


太陽エネルギーの利用というと、現在では太陽光発電が一般的。
しかし、エネルギー効率の面から考えると、太陽熱を利用した方が5倍前後効率的です。


今回の商品は、太陽光と太陽熱の両方を得られるというものです。


日本の太平洋側は冬季でも日射量が多いため、太陽熱温水器を使うと40℃前後のお湯が得られます。
冬季の室温はだいたい20℃前後ですので、上手く使えばこの太陽熱のエネルギーで暖房することができます。

夏季には、太陽熱温水器でお湯を作ると手で触れないほどの高温になります。


屋根部分に太陽熱の集熱パネルを設けてお湯を作ると、小屋裏の温度を低くできるというメリットもあります。
作り方にもよりますが、太陽熱温水器を使うことで、小屋裏温度を通常よりも20℃近く低くすることもできるようです。


今回のニュースでは価格に触れられていませんが、できるだけ安価だといいですね。

再生可能エネルギーを利用した省CO2推進モデル事業を実施 東京ガス

2009年11月11日

 再生可能エネルギーを利用した建物間融通型エネルギーの面的利用による省CO2推進モデル事業、東京ガス熊谷支社およびマロウドイン熊谷に熱融通システムを導入

太陽熱を所有者の異なる民間建物間で熱融通することは、日本で初めて。

 http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20091105-01.html

 

オフィスビルや事務所は、お湯の需要があまりありません。
これは、お湯をたくさん使うシャワーやお風呂が無いため、お茶を入れるお湯程度だからです。

 

これに対してホテルには、各部屋ごとにシャワーとお風呂があるのが普通。
設備設計において、お湯の需要は、オフィスビルや事務所では、1人当たり10リットル程度としますが、ホテルの場合には、150リットル前後で考えます。
そのくらい、お湯の需要に違いがあるということです。

 

今回のニュースリリースは、東京ガス熊谷支店の屋上で得られた太陽熱を、隣のホテルに使ってもらおうというもの。

 

オフィスビルでは、週末の出勤者が少なくなります。
これに対してホテルでは、週末ほど滞在者が多いため、熱需要のタイミングにおいて、良い組み合わせだといえます。

 

今まで使わずに無駄になっていたエネルギーを、建物の間で融通して使うというアイデアは面白いと思います。

地域熱供給(地域暖房)のミニ版とも言えるかも知れません。

 


地域熱供給(地域暖房)といえば、ヨーロッパではよく採用されているゴミ焼却場から出た熱を利用するシステム、日本では少数です。

ゴミ焼却場と熱を必要とする住宅までの距離、それに必要な導入コストなどハードルは高いかも知れませんが、ゴミ焼却場の排熱はもったいないと思っています。
火力発電所などの排熱も同じですが。


熱は、電気のように簡単に遠くに運ぶことは出来ませんが、今捨てている熱を、何かの形で利用できたらいいですね。

三菱地所/国交省「住宅・建築物 省CO2推進モデル事業」認定 吉祥寺エコマンション計画着工

2009年11月18日

 三菱地所/国交省「住宅・建築物 省CO2推進モデル事業」認定 吉祥寺エコマンション計画着工

外断熱工法、断熱木製サッシ、LED照明、床チャンバー型空調システム、太陽熱利用など環境対応技術の導入で年間13.3tのCO2削減へ

物件の規模は4階建て延べ703平方メートル。総戸数9戸。
間取りは1LDK~4LDKで、専有面積は56~72平方メートル。

http://www.mec.co.jp/j/news/pdf/mec091116.pdf [PDF]

大手と呼ばれるデベロッパーで初めての外断熱物件です。
今年の 3月に、外断熱を採用するというニュースがありましたが、一昨日に着工されたそうです。


鉄筋コンクリート造の建物で断熱性を上げる場合、内断熱では限界があります。
単純に、断熱材を厚くすれば厚くするだけ、室内が狭くなってしまうからです。

これに対して、構造体の外側に断熱材を施工する外断熱の場合、断熱材の支持や敷地の問題を省けば、断熱材の厚みに制限は無くなります。

外断熱と内断熱を比較すると、1冊の本になってしまうので割愛しますが、外断熱工法は鉄筋コンクリート造の省エネ化には欠かせない技術です。

 

今回の物件では、外断熱以外にもいろいろな省エネ技術が採用されています。
私が興味を持ったのは、各戸別の太陽熱利用給湯システム。

一戸建てよりも高さが高いマンションは、それだけで一戸建てよりも太陽の日射取得が有利です。
多くのマンションでは、屋根は平らで何も置かれておらず、エネルギー利用の観点からもったいない。

今回は、太陽熱を使って給湯に使おうというもの。
日射熱が得られない日のために補助熱源は必要になりますが、東京という建築地から、冬季でも40℃程度の温水が見込めます。
集合住宅で太陽熱利用の給湯システムが採用されるのは珍しい試みです。
今回は、9戸という小規模のマンションであるため、導入しやすかったのかも知れません。


床チャンバー空調システムは、以下のURLに説明があります。

集合住宅向け 床チャンバー空調システム 前田建設工業(株)
 http://www.maeda.co.jp/air_conditioning/index.html

一戸建てで用いられる、床下暖房のような方式です。
一戸建てでは、全館空調を採用している物件が増えていますがマンションではまれ。

この方式であれば、マンションでも全館空調のような形になるでしょうから、建物の優れた断熱性と共に、快適性が高まるのではないかと思います。


様々な試みが行われている今回の外断熱マンションですが、外断熱の部分だけでも他社が追従するのを期待します。

三洋ホームズ/住宅メーカー唯一、2年連続 国土交通省「第2回 住宅・建築物省CO2 推進モデル事業」に採択される

2009年11月25日

 三洋ホームズ/住宅メーカー唯一、2年連続 国土交通省「第2回 住宅・建築物省CO2 推進モデル事業」に採択される

太陽熱連携ヒートポンプ給湯機と太陽光発電を搭載した“太陽の恵み”に、新たに「蓄電システム」を加えた業界初めての取り組み

http://www.sanyohomes.co.jp/release/pdf/h21co2.pdf[PDF]

最近、電球型のLED照明が増えてきましたが、これは交流の電気を直流に変換しています。

この他、家電製品でACアダプターを使うのは、全て内部は直流。
今、この記事をご覧になっているパソコンも、内部は直流です。

 

24時間動作が必要なサーバーでは、無停電電源装置(UPS)が必要不可欠です。
UPSは、コンセントとパソコンの間に繋げるもので、停電時に、UPS内部で貯められた電気を使って、パソコンが連続稼動するようにしたものです。
ちなみに私個人も、瞬停対策と、雷対策を兼ねて、UPSを通してパソコンを使っています。


大手検索サイト Googleの自社サーバーには、このUPSを使っていないそうです。
では、停電対策としてどうしているのかと言えば、サーバーの中に、12Vの蓄電池を設けているそうです。

なぜこうしているかといえば、UPSを使った場合、

AC100V → 蓄電池で直流に変換 → パソコンに供給するため100Vに再変換

という形になり、変換効率ロスが大きいためです。


これに対して、サーバー内に蓄電池を置くことで、直流で貯められた電気を、直流のまま使うことができ、変換ロスをとても小さくすることができます。


この理由から、Googleのサーバーには、UPSを使っていないということです。


最近人気の高い太陽光発電ですが、太陽光発電で得られる電力は直流。

普通の家電製品で使えるようにするため、太陽光発電で得られた直流電源は、交流に変換して使っています。
変換するということは、エネルギーロスが増えるということです。


今回のこのニュースリリースのポイントは、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、交流 → 直流の変換ロスを無くして、LED照明など、直流が必要な用途に使うというところです。


家庭内の配線を、直流と交流で分ける必要が出てきますが、LEDの照明は消費電力が小さいので、太陽光発電+蓄電池という組み合わせで、省エネが実現できると思います。


LEDの次の照明と言われる、有機EL照明も電源は直流。

数十年後には、太陽光発電+LED・有機EL照明の組み合わせが広がり、「まだ、照明に交流を使っているの?」なんて言われる日もくるかも知れませんね。


参考サイト
 直流給電住宅~パナソニック電工、シャープ、東北大学大学院
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090428/193297/

EU、住宅「CO2ゼロ」義務付け 2021年以降の新築、オフィスも

2009年12月02日

 欧州連合(EU)は2021年以降に新築する住宅やオフィスビルなどについて原則として、二酸化炭素(CO2)を実質的に排出しない「エコ建築物」とするよう義務付ける規制を導入する。
建築物はEU域内のCO2排出量の約 4割を占め、抜本策が不可欠と判断した。

 http://bit.ly/8ZX4cd
 http://bit.ly/7yWFTC

日経で紹介された記事ですが、あまり話題になっていない印象があります。


しかしながら、記事の中身は衝撃的。
日本の住宅は省エネではとても遅れていますが、日本が現状のままだと、今後さらに遅れることが確定的になりました。


CO2をゼロにするためには、太陽光発電だけでは足りず、建物そのものの保温性、断熱性を高める必要があります。


日本の住宅の、最も新しい省エネ基準と、EUが数年のうちに義務化する省エネ基準では、3倍の性能差があります。
(もちろん、EU基準の方が厳しい)
はっきり言って、日本の基準はザルです。


日本の大手ハウスメーカーと呼ばれる会社で、EU基準を満たせるような性能を普段から手がけているところはありません。
鉄骨で外張り断熱を行なっているところも、南極で建物を建てたところも、普段手がけている住宅は、EU基準に全然届きません。


ある程度名前が通っている会社で、建物の省エネ性能が優れているのは、北海道セキスイハイムの「シェダン」と、一条工務店の「i-cube」くらいかもではないでしょうか。

シェダン
http://www.hokkaido-heim.com/lineup/chezdan_index.html

i-cube
http://www.ichijo.co.jp/news/i-cube/


今、大手ハウスメーカーが提案する省エネ住宅において問題があるのは、建物そのものの性能アップではなく、太陽光発電やコージェネなど、設備面で省エネを考えているところだと思います。


設備による省エネは重要ですが、建物にとって本質的なものではなく、寿命はせいぜい20年前後。
建物の寿命よりも短いものです。


建物の省エネ設備を抜いた、建物の本質的な性能だけで比較した場合、大手ハウスメーカーの最新の実験棟よりも高い性能の住宅が、一部の工務店、設計事務所、建築家によって手がけられています

この辺り、研究部門を持つハウスメーカーは、もう少し危機感を持った方が良いのではないかと思います。

 


今回のようなCO2ゼロ住宅を、設備による省エネに極力頼らないで手がけると、東京でも外壁面の断熱材は、200mm前後必要になると思います。

この場合、断熱方法は、充填断熱でも外張り断熱でもなく、そのどちらも使わないといけません。

 

建物の省エネを進めていくと、充填断熱か?外張り断熱か?という議論そのものがナンセンスです。
考えるまでもなく、その両方になります。
先の、「シェダン」と「i-cube」は、どちらも充填断熱と外張り断熱の併用です。


日本の住宅も、EUのように「CO2ゼロ」が義務付けられたらどうなるのでしょうか。


現実的には、設計も施工も、そのようなノウハウを身につけている人は極めて少ないため、実務レベルですぐには難しいと思います。


建築に関わる人の意識を変えるためには、建築主側が強く要求することが必要でしょう。

良い住まいは設計者や施工者が作るのではなく、良い建築主が作ると思っています。

ニトムズ、「まどエコTM」商品と重ね着で家庭における省エネを提案、YKK AP 簡単断熱リフォーム「取替用 フレミング複層ガラス障子」発売

2009年12月09日

 ニトムズ、12月1日の「冬の省エネルギー総点検の日」に、断熱シート・テープ類の「まどエコTM」商品と重ね着で家庭における省エネを提案

 http://bit.ly/5Sm6v3


寒い時期になりました。
ホームセンターに行くと、「寒さ、結露対策」というような専用のコーナーが設けられることが多いと思います。

 

そこに置いてあるのは、窓ガラスに水や両面テープで貼り付ける、断熱シートや、サッシ枠の結露防止テープ、結露吸水テープが多いのではないでしょうか。

このような商品を幅広く提案しているのが、ニトムズという会社です。
お掃除の「コロコロ」の製造でも知られています。
業務用途では、両面テープやアルミテープなども製造しており、工事現場などでも目にします。


比較的簡単な取り付けで、体感温度を上げたり、結露に関するトラブルを防止するという点で、面白い商品が多いと思います。


しかし、冬の時期にホームセンターで、このような商品が販売されているということが、日本の住まいの快適性が低いことの裏返しなのだと思っています。


壁や天井の断熱性を上げるのは、入居後には困難です。
そのためこのような後付けの製品は、体感温度に影響を与えやすく手で直接触れることができる、窓周りがメインです。


窓の性能が元から高ければ、このような商品そのもの自体、存在する必要が無いものです。

海外の先進国でこのような商品がどの程度あるのか分かりませんが、あったとしても、売り上げの金額は日本よりずっと小さいと思います。


今回取り上げた、窓ガラスに貼り付ける断熱シートなどは安価ではあるものの、効果はやはり大きくありません。


窓周りは、ペアガラスに変更するか、断熱スクリーンを採用することで体感温度を上げられます。

既存の単層ガラス(シングルガラス)をペアガラスにする新商品が先月末に発表されていますので、ご紹介します。

 

YKK AP 簡単断熱リフォーム「取替用 フレミング複層ガラス障子」発売。サッシ枠はそのままに複層ガラス障子へ交換できる  

 http://bit.ly/5yJQNi

これは、同社が1988年から販売してきた、「フレミング」シリーズの引き違いサッシを、サッシ枠はそのままにペアガラスに交換できるというもの。

参考価格は、幅1,700mm×高さ1,200mmで37,800円(施工費別)。


アルミ枠部分の断熱強化はできませんが、シングルガラスと比べて快適性が向上すると思います。

ある程度まとめて断熱リフォームするのであれば、このような商品を検討されるのが良いと思います。

住宅版エコポイント創設  北海道住宅新聞 12月15日号

2009年12月16日

 住宅版エコポイント創設  北海道住宅新聞 12月15日号

 エコポイント制度は来年1月1日以降に着工した住宅が対象になる見込み。

 ・住宅版エコポイント制度創設(新築で30万円相当)
 ・高効率太陽熱利用システムの普及支援(リース方式も検討)
 ・フラット35の金利大幅引き下げ(現行の0.3%から1.0%へ)
 ・建築確認手続き等の改善
 ・木材利用の促進
 ・省エネ基準および環境基準の強化
 ・再生可能エネルギーの全量買取検討

住宅版エコポイントはまだ確定しておらず、ニュースなどでの報道内容も少し差があるようですが、今回は北海道住宅新聞の記事から。


エコポイント制度の対象になる建物は、次世代省エネ基準を満たし、かつ、高効率の給湯機器を備えるなどしてップランナー基準を満たす必要があるようです。


ポイントは、新築で30万円相当の予定。
家全体を、ペアガラスから、Low-Eペアガラスに変えられる程度の金額です。
(大手ハウスメーカーでは、既にLow-E標準のところが多いですが。)


私が面白いと思ったのは、太陽熱の利用。
太陽「光」ではなく、「熱」です。

何度かメルマガ、ブログで書いているように、太陽光の利用よりも、太陽熱の方が効率的。
太陽熱利用であれば、太陽エネルギーの40 ~ 60%と高効率ですが、太陽光発電は、この半分にもならないのです。


エネファーム(庭用燃料電池コージェネレーションシステム)には、140万円もの補助金が出ます。(それでも装置の半額)
しかし、本当にエコ目的の補助金であれば、そのお金で4件の家に太陽熱温水器を取り付けた方がずっと効果的。


冬でも日射量の多い日本、特に太平洋側の地域では、太陽熱利用はどんどん活用すべきだと思います。

今回の住宅版エコポイントで、太陽熱利用の普及支援が入るとすれば、とても喜ばしいこと。

太陽熱利用は、「枯れた技術」ですので太陽光発電のように装置にお金もかからず、信頼性も高いものです。


逆に気になったのが、建築確認手続き等の改善。
北海道住宅新聞によると、確認審査の迅速化および申請図書の簡素化を実施とあります。


今回の住宅版エコポイントは、住宅が対象。
2階建ての木造住宅程度であれば、4号特例というルールにより、現在でも構造部分はノーチェックです。

この特例により、法改正を知らないまま建てられている建物が現実的にあり、それは今日まで続いています。

日本の木造住宅をより良い方向に進めるためには、4号特例の廃止が必要だと思っている私にとっては、申請図書の簡素化は逆行にも見えます。


最終的に、この住宅エコポイントがどのようなものになるかわかりませんが、注目したいと思います。

リニューアルに最適な、マンション用セキュリティインターホン「MONION-R」新発売 ドアホンの今後

2009年12月23日

リニューアルに最適な、マンション用セキュリティインターホン「MONION-R」新発売

 (1) 大きめサイズの本体で、リニューアル時の化粧パネルが不要
 (2) 「ゆったりトーク」や「光る解錠ボタン」採用。
 (3) カメラ付ドアホン子器設置により、住戸玄関への来客者も映像
   でチェック(但し、住戸カメラ接続仕様のみ)

 http://panasonic-denko.co.jp/corp/news/0912/0912-7.htm 

 

最近は、テレビカメラ付きのドアホンが常識になりました。
一戸建て用では、録画付き・カラーモニタドアホンが、13,000円ほどから購入できますので、特にモニタ無しにするコスト的は理由もありません。


今回のものは、マンション用の既設インターフォンをリニューアルして、使いやすくしたもの。
住戸カメラが接続できる場合、来客の映像が確認できます。
(これは、オートロックを含めたマンションの配線方式によります)


ドアホンの業界ですが、今回のパナソニック電工と、アイホンでシェアのほとんどを占めており、その他の選択肢は現実的にほとんどありません。


アイホンは、マンションや病院、業務向けでシェアが高いものの、一戸建てでは最近、パナソニックがほぼ独占状態。
振り返ってみると、私が工事中チェックを担当した物件のほとんどがパナソニック製のドアホンでした。


このドアホンですが、最近私が図面段階でご相談頂いたご依頼者にお願いしていることがあります。

 

それは、親機の後ろに、家庭内LANケーブルを持ってくるということ。


パナソニック製のドアホンの上位機種では、ドアホンの親機にLANケーブルを挿してインターネットに接続できます。
この状態で、「みえますネット」というサービスに契約すると、ドアホンを来客者が押した時、携帯電話に画像がメールで送ることができます。


その他、テレビがパナソニックのVIERA(ビエラ)の場合、ドアホンの映像をVIERAに表示したり、その映像をレコーダー、DIGA(ディーガ)に録画することも出来ます。


また、パナソニック製のセンサーカメラを取り付けると、侵入者を検知したときにドアホン親機に表示させたり、子機に知らせることもできます。
ちなみにパナソニック製のセンサーカメラは、DIGA(ディーガ)でも録画できます。
電源供給ハブを使う場合、センサーカメラまでの接続はLANケーブル1本で済み、電源が不要ですので工事上のメリットもあります。


パナソニックは、ドアホンだけでなく、個々の家電製品が、LANケーブルを通じてリンクすることができるということです。
総合家電メーカーの強みです。


対するアイホンでは、ここまでのことは出来ません。
アイホンの本体で録画できるのみです。

アイホンは、総合家電メーカーではありませんので、1社だけではパナソニックのようなシステムは組めないということです。

家電がどんどんネットワーク化されている時代です。
アイホンのドアホンも、東芝のREGZA(レグザ)、VARDIA(バルディア)、シャープのAQUOS(アクオス)シリーズなどとリンクできるようパートナーを組んではどうかと思います。

東芝のREGZAは、バッファローのLAN対応 HDDに録画できる機能があり、システムとして融通が利きそうなイメージです。
今回の文章と関係ありませんが、東芝のセルレグザはとんでもない商品ですね。化け物です。価格も凄いですが。)

最近のテレビ関連機種はLANケーブルを差し込んでネット対応しているものが多いので、スタートラインには立っています。


このままでは、アイホンは一戸建てのドアホンの分野で、シェアがどんどん低くなってしまうのではないかと思っています。

住宅性能表示制度の実施状況 前年同月比36.6%減

2010年01月13日

  国土交通省 「住宅性能表示制度の実施状況(平成21年10月末時点)」を発表
 設計住宅性能評価:交付12,328戸・対前年同月比36.6%減
 建設住宅性能評価:交付11,705戸・対前年同月比26.2%減

 http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000114.html

 

マンションでは多く利用されている、住宅性能表示制度。
大手売主であれば、ほとんどがこの制度を利用しています。

 

これに対して、一戸建てでは住宅性能表示制度の利用率は低く、新築の2割程度だとされます。


上記URLの中にある、住宅の属性を見てみると、一戸建ての工法のうち、56%はプレハブ工法。
プレハブ工法 = 大手ハウスメーカーですかので、住宅性能表示制度を利用している人の多くは、大手ハウスメーカーで建てた方だと言えるでしょう。

実際の現場でも、大手ハウスメーカーで住まいを建てられる方の方が、住宅性能表示制度を利用しています。

 


残念ながら、中小工務店・建設会社では、住宅性能表示制度そのものの存在をよく分かっていないことがよくあります。

特に差が出るのは、耐震性能の目安である、耐震等級でしょう。


現在、大手ハウスメーカーの施工であれば、一戸建ての耐震等級は、最高ランクである「耐震等級 3」が標準。
特に考えたり、設計段階で指導しなくても、耐震等級は 3です。


これに対して、中小工務店・建設会社では、耐震等級は 1がほとんど。
この差は大きいです。


中小工務店・建設会社のカタログやホームページを見ると、耐震面に

 ・ベタ基礎を採用、鉄筋の太さはオール13mm
 ・建物外周に、面材(構造用合板、ダイライト)を使用
 ・2階の床には、24mmの剛床を採用

などと、「部分的な」仕様について書かれていることは多いものの、耐震等級について書かれていることは少数ではないでしょうか。


しかし、住まいの性能アップは、自動車の性能アップと同じ。
個々の部品の性能が良くても、トータルが悪ければ、結果としては悪いのです。


住まいの耐震性については、個々の仕様ではなく、全体の耐震性を把握することが重要だと思います。


ここで、住宅性能表示制度を利用するための費用(20~30万円)を回収する方法について。


耐震等級 3を得ると、地震保険が 30%割引になります。
(耐震等級 1は、10%割引)


そのため、この割引差を考慮すると、長い目で見た場合にお得になることが多いです。30年程度のローンの場合、ローンを支払い終える前までに、元が取れることが多いのではないでしょうか。
(地震保険は、建てる地域によって保険料が異なりますので、保険金額が高い地域ほど有利です。)


地震保険の割引は、建物だけでなく家財にも適用されます。

地震で被害を受けたとき、建物に損傷を受けなくても、テレビや食器などが被害を受ける可能性がありますが、その費用についても耐震等級 3を住宅性能表示制度で得ておけば、割引になるということです。


詳細な金額などについては、設計段階で確認する必要があると思います。
ちなみに、さくら事務所の設計段階の打ち合わせでは、このような地震保険や火災保険についても、アドバイスしています。
建築時の初期費用だけでなく、ランニングコストにも注意が必要だということです。


ここで、地震保険の割引について思っていることをひとつ。

被害発生確率で考えると、震度 7の地震の揺れで倒壊する確率は、
 等級 1の建物では 28%
 等級 2の建物では 7.9%
 等級 3の建物では 3.5%

だそうです。

 参考:2008年 3月11日の私のブログ
 http://t-ohshita.com/2008/20080311-2300.html

ちなみに、揺れを少し小さくして震度 6強の揺れで倒壊する確率は、

 等級 1の建物では 1.300%
 等級 2の建物では 0.110%(等級1の 12分の1)
 等級 3の建物では 0.021%(等級1の 65分の1)

になります。


震度 7で比べると、耐震等級 1と耐震等級 3では、倒壊の確率は約 8分の 1。

これに対して、地震保険の割引は、10% と 30%で 3倍の違い。


保険料算出の難しい式や理屈は分かりませんが、耐震等級 3の割引率は、もっと高くても良いのでは!?

YKKAPとビックカメラ、省エネ窓の販売で連携

2010年01月20日

YKK AP(株)と(株)ビックカメラは、実施が予定されている「住宅版エコポイント制度」を見据え、このほど対象予定商品となる省エネ内窓「プラマードU」の普及促進を目的とした協力協定を締結した。

省エネ内窓「プラマードU」は、今ある窓はそのままに、内側の木枠に樹脂窓を直接取り付けることで断熱性を高め、冷暖房コス
 トを節約するという商品。
今回の協定により、1月16日(土)からビッグカメラ有楽町店本館、新宿西口店、立川店、ラゾーナ川崎店の4店舗で同商品の取り扱いを開始している。

 http://bit.ly/5Svu0r 

プラマードUのような、後付の樹脂サッシの販売は、ホームセンターで取り扱っているのを目にします。


今回のリリースでは、家電量販店であるビックカメラでプラマードUの販売を行うというもの。
これまで、家電量販店でサッシを販売するというのは聞いたことがありません。

後付の樹脂サッシをご存じない方も多いと思いますので、お客さんが多い家電量販店で取り扱ってもらうことにより、「商品を知ってもらう」という点で良いと思います。

ときどき、サッシ屋さんの店舗の前に、このような後付サッシのポスターやのぼりがあるのを目にしますが、それよりも広告効果は大きいでしょう。


「体感的な快適性を取り付け後すぐに得られる」という点で、後付の樹脂サッシは優れています。

また、太陽光発電や、エコキュートのようなエコを謳う商品より、後付樹脂サッシはずっと安価ですので、その効果が分かれば検討される方も多いのではないでしょうか。

 

店舗は 4店舗と少ないのが残念ですが、他の家電量販店も同様の試みをして欲しいと思います。

 

2010年 1月28日追記
エディオングループの「デオデオ」、「エイデン」、「ミドリ」、「100満ボルト」が、1月30日からトステムの内付け樹脂サッシの取り扱いを始めるそうです。店舗数は、合計71店舗ですので、ビックカメラでの取り扱い店舗よりもずっと多いですね。

一人暮らしの女性からペットまで、簡単・安心・安全の留守番カメラ「otto(おっと)」を開発、販売を開始

2010年01月27日

 一人暮らしの女性からペットまで、簡単・安心・安全の留守番カメラ「otto(おっと)」を開発、販売を開始

留守宅の不審者やペットの動きを自動検知して撮影した画像を、登録携帯電話等へ自動的にメール送信、パソコンや携帯電話から留守宅の様子を映像と音声で確認できる

  http://bit.ly/aSMNN3 [PDFファイル]

防犯カメラまで行かなくても、セコムなどの防犯システムを導入することも一般的になりました。


今回のこのシステムは、建物の中を、インターネット経由で外出先から確認できるセンサーカメラです。
センサーカメラそのものは珍しくありませんが、今回のものはEMOBILEと契約し、設定不要で誰でも簡単に使えるというのが売りです。

 

電源さえあればどこでも使用可能。
火災警報器やドアセンサーと連動して、メール配信できるというのも面白い。

大きさは小さなデジタルカメラくらいですので、あまり目立たないのではないでしょうか。
もともと、自宅でEMOBILEを使っている場合、カメラだけの購入費用で済みますので、ハードルが低いと思います。


 ・自宅は、光ファイバー、ADSLなどのブロードバンド
 ・センサーカメラを有線で接続するのが大変
 ・無線ルーターを持っている
 ・無線LANの設定は自分で出来る

という方は、パナソニックの室内用センサーカメラが便利だと思います。(サイズは、上記の商品よりも大きいですが)

 パナソニック センサーカメラ
 http://panasonic.co.jp/pcc/products/hnetwk/lineup/camera.html
 http://panasonic.jp/sensor/


アパートやマンションの防犯カメラは、このような汎用センサーカメラを使うと、従来のシステムよりも安価に組むことができます。 

1平方メートル当たり1万円を下回る外断熱工法発売。従来工法の3割安

2010年02月10日
1m2あたり1万円を下回る外断熱工法発売

低価格・高品質なスウェーデン発の外断熱工法『エコサーム』日本初登場。従来工法の3割安

外断熱工法の販売・施工を手がける東邦レオ株式会社は、RC造(鉄筋コンクリート構造)の建築物を対象に、1m2あたり1万円を下回るという安い価格と、高い断熱性能とを実現した外断熱工法「エコサーム」を2月16日に発売する。

http://www.toho-leo.co.jp/puresu/ecotherm.html

 

鉄筋コンクリート造の建物において、省エネと耐久性の向上ができる、外断熱工法。

 

建物やそこに住む人にとってメリットが大きい工法であるものの、コストの面でなかなか難しいものがありました。

 

このニュースリリースでは、従来の工法の場合、1平方メートルあたり15,000円とありますが、実際の現場では、タイル張りを採用すると、20,000円を超えます。

 

普通の一戸建ての外壁面積はだいたい 200平方メートル程度。
RC構造は、マンションのような大規模なものが多いので外壁面積も広く、外断熱を採用すると、1,000万円以上かかることは珍しくありません。

今回のニュースリリースでは、1平方メートル当たり1万円を下回るという、これまでにない低価格が売り。

 

外断熱の工事費が、1平方メートル当たり1万円を下回るようになるということは、前から耳に入ってきていました。

 

今回使われるビーズ法ポリスチレンフォームは、1平方メートル当たり 1,000円もしませんし、塗料やメッシュについても、それほど高いものではありません。

 

今回のようなリーズナブルな商品により、外断熱の採用が増えると良いと思います。

 

余談ですが、今回のリリースにある施工事例画像は、凸凹あり、曲線ありで、一般的に「外断熱では難しい」と言われる条件ですが、綺麗に出来ていますね。

http://www.r-green.jp/puresu_gazo/ecotherm_gaiyo2.jpg

 

 

続きを読む "1平方メートル当たり1万円を下回る外断熱工法発売。従来工法の3割安" »

業界で初めて90℃温水と7℃冷水の同時供給を高い効率で実現した、高効率温水ヒートポンプ

2010年02月17日
 業界で初めて90℃温水と7℃冷水の同時供給を高い効率で実現した、高効率温水ヒートポンプ

(株)神戸製鋼所と中部電力(株)、東京電力(株)、関西電力(株)の4社は、業界で初めて90℃の温水と7℃の冷水の同時供給を実現した高効率温水ヒートポンプを共同で開発した。


90℃温水と同時に7℃冷水を供給する際の総合COP4.5を達成。
従来のボイラと冷凍機を組み合わせたシステムと比べ、ランニングコストやエネルギー消費量、CO2排出量を大幅に削減できる。

http://www.tepco.co.jp/cc/press/10020901-j.html

エアコンに代表されるヒートポンプは、暖房として使う時は、室外機から冷たい熱が、冷房として使う時は、室外機から暖かい熱が出てきます。

 

ヒートポンプでお湯を作るエコキュートも、室外機からは冷たい風が出てきます。

 

今回の商品は業務用で、ヒートポンプを使い、温水と冷水を同時に取り出すというもの。

 

一般用途で90℃の高温水と、7℃の冷水を同時に必要ということはあまり無いのですが、食品加工や飲料の工場などでは、需要があります。

 

従来の、ボイラー+冷凍機の組み合わせと比べ、ランニングコストは、6割削減できるのは強みです。

 

7℃の冷水は、ファンコイルを通せば、冷房することもできます。

 

冷房と給湯を同時に利用するヒートポンプとしては、ゼネラルヒートポンプ社の「湯もでーるマルチ」という商品があり、こちらの方が総合COP6.2と高効率です。

 

給湯機能付きビル用マルチ空調システム湯もでーるマルチ
http://bit.ly/aiUVgA

 

今回の商品でも、給湯 50℃+冷水 10℃くらいで、COP 6以上出せれば、工場だけでなくビジネスホテルなども採用の視野に入ってくるのではないかと思います。

一建設、エコポイント対応商品に切り替え。Low-E複層ガラスの採用も

2010年02月24日
戸建分譲住宅のエコポイント対応商品「リーブルガーデンS」へ、順次切り替えを行う。
早期の全棟対応を目指す。一建設

床・壁・天井等の断熱性能の向上と、Low-E複層ガラスの採用。

http://bit.ly/9k0z1R

一建設は、分譲住宅の供給数が日本一の会社。
一建設の物件価格は安いのですが、その安さのしわ寄せが、建物の省エネ部分に現れていました。

 

例えばサッシは、「居室のみペアガラス」というもの。
逆に言えば、居室でないトイレ、洗面脱衣室、浴室、廊下などはシングルガラスということです。

 

先進国と言われる国の中で、今日でも新築でシングルガラスが使われることがあるのは、日本くらいでしょう。
日本の建物の省エネは、海外と比べるととても遅れています。

 

今回のニュースリリースでは、エコポイントに対応させるため、床・壁・天井等の断熱性能の向上に加え、Low-E複層ガラスを採用するというもの。

 

素直に喜ばしいことだと思います。

 

ガラスの性能は、

シングルガラス → ペアガラス → Low-Eペアガラス

の順に高くなります。

 

ローコストメーカーで知られるタマホームは、既にLow-E複層ガラスが標準。

これに加え、分譲住宅 No.1の一建設がLow-E複層ガラスを採用することで、Low-Eが今後の標準になる流れが勢いづいてきたと思います。

 

これまで、Low-E複層ガラスを採用すると「高くなる」ため、採用されないことがありました。

しかし、タマホームや一建設のようなロースコストメーカーがLow-E複層ガラスを採用すると、「高いから」という理由が通じなくなります。

 

他の分譲住宅大手も追従するでしょうから、Low-E化への流れが進むのは必至でしょう。

 

ここで、ニュースリリースの括弧書きで気になった点が。
Low-Eガラスは、「ルーバーサッシのガラスは除きます」と書いてある点です。

 

ルーバーのサッシは気密性・防犯性が大きく劣りますので、採用そのものを全社で止めた方が良いと思います。
大手ハウスメーカーではまず使いません。

トステム/ドア厚60mmの断熱玄関ドア「グルエ」を発売

2010年03月03日
トステム/ドア厚60mmの断熱玄関ドア「グルエ」を発売
業界最高レベルの断熱性能、同一の扉カラーであれば、どのデザインでも同じ価格とするシンプル価格を実現

http://www.tostem.co.jp/newsrelease/2009/nr067.htm

サッシやガラスの断熱性については、各社とも性能向上が見られます。

 

サッシやガラスと比べると、玄関ドアの断熱性は見過ごされがち。

 

玄関ドアにガラスはそれほど多く使われないものの、材料が鋼板のため、熱が逃げやすいといえます。

 

今回のこの商品は、ドアの厚みが60mmと、普通のドアの 1.5倍。
本体の扉の中には、ウレタン断熱材が充填されており、ガラス部分は、Low-Eペアガラス+アルゴンガス入りと強化されています。

 

寒い地域では特に、採用を検討する価値がある性能だと思います。

ヒートポンプ+LPガスでハイブリッド給湯暖房

2010年03月10日

ヒートポンプ+LPガスでハイブリッド給湯暖房

エア・ウォーター・エネルギー(株)は、電気熱源の空気熱ヒートポンプに、LPガス熱源のエコジョーズを組み合わせ、外気温に応じて最適な運転モードを選択する、ハイブリッド給湯暖房システムを発売した。

システムは、負荷の小さい春秋は、ヒートポンプ100%で暖房し、厳寒期にはエコジョーズ100%で暖房するもの。
CO2排出量は、オール電化や灯油熱源と比べて、25~43%削減できるという。

http://bit.ly/9RJX8S

商品の写真を見ると、ヒートポンプには三菱電機のエコヌクールが使われているようです。

 

エコヌクールは、氷点下25℃まで対応していますが、ヒートポンプの特性上、寒くなるほど効率は落ちてしまいます。

 

この商品は、寒くなる時期には、LPガスを燃焼させるエコジョーズを使って暖房するというもの。

 

初期コストは灯油セントラルや、電気温水器を使うオール電化と同等で、ランニングコストは灯油セントラルと比べて1割ほど安いとされています。

なかなか面白いと思います。

 

「本当!?」と言われるかも知れませんが、同じアイデアは私にもありました。

 

エコヌクールを使った温水温度は、55℃が最大ですが、パネルヒーターを使った場合、厳寒期には、あと+10℃ほどあると、設計上も運用上も助かると思っているからです。

 

エコヌクールで得られた温水を、65℃まで上げるのは灯油ボイラーなどを補助的に使えば簡単です。
しかし、システム上、帰りの温水温度をエコヌクールで計測しているでしょう。
その為、行きの温水温度よりも、帰りの温水温度が高くなってしまうと、エラーになってしまい、単純に組み合わせるのはNGだと思っていました。

 

今回の商品は、どのように実現しているのか詳細は分かりませんが、その部分の問題をクリアして、商品にしているようです。単純に、配管を完全切り替えかも知れませんが。

 

エコジョーズは、潜熱回収型と呼ばれる、ガスの給湯器です。
ガスではなく、灯油の潜熱回収型給湯器は、エコフィールと言います。

 

LPガスを使うより、灯油を使った方が安上がりになると思いますが、
エコフィールでは、暖房用の良い商品が出回っていません。
(給湯用のものは複数あり)

 

暖房用のエコフィールが出ると、厳寒地ではエネルギー効率が高くなって、良いと思うのですが。

分譲(建売)各社のエコポイント対応状況 [2010年 3月17日調べ]

2010年03月17日

分譲各社のエコポイント対応状況を調べてみました。3月17日調べ。
(ニュースリリースの日付順)

会社名 リリース日 切り替えタイミング
中央住宅 1月28日 2010年度供給物件の半数以上(1000棟以上)
飯田産業 1月29日 2009年12月 8日以降着工の全棟
東栄住宅 2月 1日 2010年 3月 1日以降着工の全棟
タクトホーム 2月10日 2010年 2月 1日以降着工の全棟
三栄建築設計 2月18日 2010年 3月 1日以降着工の全棟
一建設 2月18日 順次切り替え
野村不動産 3月10日 5月中旬から販売の小平市の物件から
アーネストワン - サイトに記載無し
アイダ設計 - サイトに記載無し
ホークワン - サイトに記載無し
アイディホーム - サイトに記載無し
ファースト住建 - サイトに記載無し
三井不動産 - サイトに記載無し

3月 8日から、新築住宅のエコポイント制度が始まりました。
住宅エコポイントでは、30万円相当のポイントがもらえます。

住宅エコポイントをもらうためには、建物が次世代省エネルギー基準を満たすようにしなくてなりません。

 

これまで、建売の大手は、断熱材の厚みが薄く、窓にシングルガラスを一部に使っていたりと、次世代省エネ基準には遠いものでした。

 

住宅エコポイント制度の予算は1,000億とニュースでありましたので、着工数の爆発的な効果は見込めないと思っていましたが、住宅の省エネ性能向上の面では、大きな効果が見込めそうです。

 

上記の会社だけでも、次世代省エネ基準を満たす物件が 1,000棟単位で増えていくと予想されるからです。


長期優良住宅では、建売各社はあまり反応しませんでした。
しかし、今回のエコポイントでは、次世代省エネルギー基準を普及させるという面では、これまでで一番の政策かも知れません。

 

数年前、基礎の立上りの幅が 120mm → 150mmに拡大するという流れが起きました。
このとき、パワービルダーと呼ばれる会社の対応は早く、すぐに150mm幅が一般的になりました。

 

しかし、遅れたのが財閥系の分譲会社。
今回のエコポイントの対応でも、パワービルダーに比べると対応が遅い印象です
財閥系の分譲住宅でも、これまでの性能では次世代省エネ基準を満たしていませんので、何らかの仕様変更が必要です。

 

次世代省エネルギー基準は、「次世代」という名前は凄いのですが、国際的に見るとかなり緩い基準です。
完全に名前負け。


そのため、人口が多く温暖な太平洋側の都市部では、簡単にクリアできてしまいます。
今回のこのエコポイント対応のため、次世代省エネ基準に初めて関わった方は、「なんだ、簡単だな」と思われたのではないでしょうか。


分譲住宅では、エコポイントは購入者に渡しても、建主が使ってもかまわないそうです。


エコポイント対応物件の分譲購入をご検討される方は、この点を確認しておいた方が良いかも知れません。

省エネルギー簡易診断ツール「竹中Ecoチェック」を開発 竹中工務店

2010年03月31日
 省エネルギー簡易診断ツール「竹中Ecoチェック」を開発
竹中工務店

CO2削減の効果と費用を見比べながら省エネルギー対策を計画的に立案できる

http://www.takenaka.co.jp/news/pr1003/m1003_03.html

建物を建てるとき、最初にかかる費用を気にしない人はいないと思います。

しかし、建てた後の冷暖房、電気、給排水などのランニング費用の目安を、建物契約時に把握されている方は少ないのではないでしょうか。

 

例えば冷暖房で言えば、
「エアコンの取付けは引き渡し後でご自由に」
という事が多いと思います。

この場合、具体的な冷暖房費用の目安が分かりません。

 

 

「エアコンの取付けは自由」は良く言えば入居者の選択肢が多い。
悪く言えば設計者・施工者の手抜きです。
せめて、建物性能に応じたエアコン能力の提案は欲しいものです。

(エアコンのカタログに書かれている冷暖房の畳数目安は昔の住宅を基準にしているので、最近の新しい省エネ住宅ではオーバースペックになります。)

 

 

オフィスビルでは、普通の住宅のような給湯の需要は少ないものの、冷暖房や照明、昇降機にかかるランニング費用が大きくなります。

 

特に最近では、パソコンの普及により冷房費が高くなっており、冬季でも冷房を使うケースもあります。

 

今回のこのニュースリリースは、設備を省エネの物に更新した時にかかる費用と、省エネ化によって削減できる費用を簡単に比較できるというもの。

 

費用対効果が簡単に分かるということで、建物所有者へのアピールがしやすくなると思います。

 

一戸建ての住宅でも、
「サッシをグレードアップしても、暖房費の削減により、○○年で回収できる」
「潜熱回収の給湯器を採用しても、○○年で回収できる」
程度の提案は欲しいものです。

(メーカーがカタログに出している値を読み上げるのではなく、個々の住宅条件に基づいた算出で)

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