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EU、住宅「CO2ゼロ」義務付け 2021年以降の新築、オフィスも

2009年12月02日

 欧州連合(EU)は2021年以降に新築する住宅やオフィスビルなどについて原則として、二酸化炭素(CO2)を実質的に排出しない「エコ建築物」とするよう義務付ける規制を導入する。
建築物はEU域内のCO2排出量の約 4割を占め、抜本策が不可欠と判断した。

 http://bit.ly/8ZX4cd
 http://bit.ly/7yWFTC

日経で紹介された記事ですが、あまり話題になっていない印象があります。


しかしながら、記事の中身は衝撃的。
日本の住宅は省エネではとても遅れていますが、日本が現状のままだと、今後さらに遅れることが確定的になりました。


CO2をゼロにするためには、太陽光発電だけでは足りず、建物そのものの保温性、断熱性を高める必要があります。


日本の住宅の、最も新しい省エネ基準と、EUが数年のうちに義務化する省エネ基準では、3倍の性能差があります。
(もちろん、EU基準の方が厳しい)
はっきり言って、日本の基準はザルです。


日本の大手ハウスメーカーと呼ばれる会社で、EU基準を満たせるような性能を普段から手がけているところはありません。
鉄骨で外張り断熱を行なっているところも、南極で建物を建てたところも、普段手がけている住宅は、EU基準に全然届きません。


ある程度名前が通っている会社で、建物の省エネ性能が優れているのは、北海道セキスイハイムの「シェダン」と、一条工務店の「i-cube」くらいかもではないでしょうか。

シェダン
http://www.hokkaido-heim.com/lineup/chezdan_index.html

i-cube
http://www.ichijo.co.jp/news/i-cube/


今、大手ハウスメーカーが提案する省エネ住宅において問題があるのは、建物そのものの性能アップではなく、太陽光発電やコージェネなど、設備面で省エネを考えているところだと思います。


設備による省エネは重要ですが、建物にとって本質的なものではなく、寿命はせいぜい20年前後。
建物の寿命よりも短いものです。


建物の省エネ設備を抜いた、建物の本質的な性能だけで比較した場合、大手ハウスメーカーの最新の実験棟よりも高い性能の住宅が、一部の工務店、設計事務所、建築家によって手がけられています

この辺り、研究部門を持つハウスメーカーは、もう少し危機感を持った方が良いのではないかと思います。

 


今回のようなCO2ゼロ住宅を、設備による省エネに極力頼らないで手がけると、東京でも外壁面の断熱材は、200mm前後必要になると思います。

この場合、断熱方法は、充填断熱でも外張り断熱でもなく、そのどちらも使わないといけません。

 

建物の省エネを進めていくと、充填断熱か?外張り断熱か?という議論そのものがナンセンスです。
考えるまでもなく、その両方になります。
先の、「シェダン」と「i-cube」は、どちらも充填断熱と外張り断熱の併用です。


日本の住宅も、EUのように「CO2ゼロ」が義務付けられたらどうなるのでしょうか。


現実的には、設計も施工も、そのようなノウハウを身につけている人は極めて少ないため、実務レベルですぐには難しいと思います。


建築に関わる人の意識を変えるためには、建築主側が強く要求することが必要でしょう。

良い住まいは設計者や施工者が作るのではなく、良い建築主が作ると思っています。

大きすぎるエアコンは非効率

2009年12月04日

建物の省エネルギーを進めていくと、個別エアコンを各部屋に配置した場合、「エアコンの能力が大きすぎる」という問題に、必ずぶつかります。

 

建物の保温性を高めていくと、エアコンのカタログ値に書かれている面積の、2~3倍程度は、簡単に冷暖房できてしまうからです。

 

例えば一般市販のエアコンで最も小さな能力のものは、2.2kWという能力のものです。ちなみにこのエアコンの定格は通常、冷房能力で決まることが多く、暖房能力はこれを超えます。
そのため、2.2kWのエアコンでも、暖房能力は2.5kW程度出ます。

 

省エネに詳しい建築関係者が、できる限り建物や部屋の負荷に応じた小さなエアコンを選びたいのに対し、家電量販店などの販売員は、できる限り能力の大きなものを売りたがります。

建物そのものの省エネに詳しくないこともありますが、大きなものを売った方がクレームは少なく、利益も上がるからです。

 

しかし、冷暖房負荷に対して大きすぎるエアコンは、稼働率が下がり、効率の面で不利になります。

 

独立行政法人 建築研究所
住宅にかかわる省エネルギー手法の可能性
環境研究グループ  上席研究員  桑沢  保夫
http://www.kenken.go.jp/japanese/research/lecture/h19/panel/1.pdf


一部抜粋します。
同じ能力のエアコンを、居間と寝室に設置して、効率を比較した実験に関するものです。

 

居間で測定した結果は、カタログ性能程度と見ることが出来るが、寝室で測定した結果は、平均的にはカタログ性能の半分も出ていないと言うことがわかった。
これは、エアコンの性能が、外気温だけではなくて、そのときの負荷にも影響されているためである。
寝室は居間に比べて面積も小さく、また使用時間帯は外気温の低い夜間が多いため、冷房負荷が小さかったのに対して、設置されたエアコンの能力が大き過ぎたために、その能力を十分に発揮できるような領域ではなくて、より小さい負荷で動く時間が長くなり、結果的に低い効率しか出せなかったのである。

上記PDFファイル 9ページ目

 

この資料には、この他にも技術者としての本音がズバズバ書いてあり、個人的に読んでいても面白いです。

 

従来の(ヒートポンプ式でない)電気温水器について

ちなみに、ノルウェーなどのように水力発電等の比率が高くこの係数が非常に小さい国であればともかく、我が国において電気温水器を使用してしまうと、それだけで通常の家庭で消費する一次エネルギーすべて、もしくはそれ以上に相当する量を使ってしまうことになるため、省エネルギーおよび二酸化炭素排出量削減の面からは、最悪の選択肢である。

上記PDFファイル 5ページ目


電気式の床暖房について

なお、電気ヒータで水を直接加熱して床暖パネルに流すタイプもあるが、これも電気温水器と同様、二酸化炭素排出量削減および省エネルギーの面からは論外である。

上記PDFファイル 10ページ目

 

全く同感です。


「一次エネルギー」という評価で考えると、深夜電力を使った従来型の電気温水器、電気直焚きの蓄熱暖房、電気をそのまま熱に変える床暖房や、電気ヒーター(ハロゲンヒーター)というのは、絶対的に不利です。

 

私はこれからの時代、

「熱は作るものではなく、移動させるもの」

だと考えています。

従来型の電気温水器、電気直焚きの蓄熱暖房、電気ヒーターはいずれも熱を作るもの。
省エネルギー性に優れたものは、エコキュート、エアコンのように熱を移動させる装置です。

 

話がずれましたが、エアコンの選定は適切に。

雪 雪 雪

2009年12月05日

雪です。

マズいです。まだノーマルタイヤです。

ABSが作動してドキドキします。


ニトムズ、「まどエコTM」商品と重ね着で家庭における省エネを提案、YKK AP 簡単断熱リフォーム「取替用 フレミング複層ガラス障子」発売

2009年12月09日

 ニトムズ、12月1日の「冬の省エネルギー総点検の日」に、断熱シート・テープ類の「まどエコTM」商品と重ね着で家庭における省エネを提案

 http://bit.ly/5Sm6v3


寒い時期になりました。
ホームセンターに行くと、「寒さ、結露対策」というような専用のコーナーが設けられることが多いと思います。

 

そこに置いてあるのは、窓ガラスに水や両面テープで貼り付ける、断熱シートや、サッシ枠の結露防止テープ、結露吸水テープが多いのではないでしょうか。

このような商品を幅広く提案しているのが、ニトムズという会社です。
お掃除の「コロコロ」の製造でも知られています。
業務用途では、両面テープやアルミテープなども製造しており、工事現場などでも目にします。


比較的簡単な取り付けで、体感温度を上げたり、結露に関するトラブルを防止するという点で、面白い商品が多いと思います。


しかし、冬の時期にホームセンターで、このような商品が販売されているということが、日本の住まいの快適性が低いことの裏返しなのだと思っています。


壁や天井の断熱性を上げるのは、入居後には困難です。
そのためこのような後付けの製品は、体感温度に影響を与えやすく手で直接触れることができる、窓周りがメインです。


窓の性能が元から高ければ、このような商品そのもの自体、存在する必要が無いものです。

海外の先進国でこのような商品がどの程度あるのか分かりませんが、あったとしても、売り上げの金額は日本よりずっと小さいと思います。


今回取り上げた、窓ガラスに貼り付ける断熱シートなどは安価ではあるものの、効果はやはり大きくありません。


窓周りは、ペアガラスに変更するか、断熱スクリーンを採用することで体感温度を上げられます。

既存の単層ガラス(シングルガラス)をペアガラスにする新商品が先月末に発表されていますので、ご紹介します。

 

YKK AP 簡単断熱リフォーム「取替用 フレミング複層ガラス障子」発売。サッシ枠はそのままに複層ガラス障子へ交換できる  

 http://bit.ly/5yJQNi

これは、同社が1988年から販売してきた、「フレミング」シリーズの引き違いサッシを、サッシ枠はそのままにペアガラスに交換できるというもの。

参考価格は、幅1,700mm×高さ1,200mmで37,800円(施工費別)。


アルミ枠部分の断熱強化はできませんが、シングルガラスと比べて快適性が向上すると思います。

ある程度まとめて断熱リフォームするのであれば、このような商品を検討されるのが良いと思います。

住宅版エコポイント創設  北海道住宅新聞 12月15日号

2009年12月16日

 住宅版エコポイント創設  北海道住宅新聞 12月15日号

 エコポイント制度は来年1月1日以降に着工した住宅が対象になる見込み。

 ・住宅版エコポイント制度創設(新築で30万円相当)
 ・高効率太陽熱利用システムの普及支援(リース方式も検討)
 ・フラット35の金利大幅引き下げ(現行の0.3%から1.0%へ)
 ・建築確認手続き等の改善
 ・木材利用の促進
 ・省エネ基準および環境基準の強化
 ・再生可能エネルギーの全量買取検討

住宅版エコポイントはまだ確定しておらず、ニュースなどでの報道内容も少し差があるようですが、今回は北海道住宅新聞の記事から。


エコポイント制度の対象になる建物は、次世代省エネ基準を満たし、かつ、高効率の給湯機器を備えるなどしてップランナー基準を満たす必要があるようです。


ポイントは、新築で30万円相当の予定。
家全体を、ペアガラスから、Low-Eペアガラスに変えられる程度の金額です。
(大手ハウスメーカーでは、既にLow-E標準のところが多いですが。)


私が面白いと思ったのは、太陽熱の利用。
太陽「光」ではなく、「熱」です。

何度かメルマガ、ブログで書いているように、太陽光の利用よりも、太陽熱の方が効率的。
太陽熱利用であれば、太陽エネルギーの40 ~ 60%と高効率ですが、太陽光発電は、この半分にもならないのです。


エネファーム(庭用燃料電池コージェネレーションシステム)には、140万円もの補助金が出ます。(それでも装置の半額)
しかし、本当にエコ目的の補助金であれば、そのお金で4件の家に太陽熱温水器を取り付けた方がずっと効果的。


冬でも日射量の多い日本、特に太平洋側の地域では、太陽熱利用はどんどん活用すべきだと思います。

今回の住宅版エコポイントで、太陽熱利用の普及支援が入るとすれば、とても喜ばしいこと。

太陽熱利用は、「枯れた技術」ですので太陽光発電のように装置にお金もかからず、信頼性も高いものです。


逆に気になったのが、建築確認手続き等の改善。
北海道住宅新聞によると、確認審査の迅速化および申請図書の簡素化を実施とあります。


今回の住宅版エコポイントは、住宅が対象。
2階建ての木造住宅程度であれば、4号特例というルールにより、現在でも構造部分はノーチェックです。

この特例により、法改正を知らないまま建てられている建物が現実的にあり、それは今日まで続いています。

日本の木造住宅をより良い方向に進めるためには、4号特例の廃止が必要だと思っている私にとっては、申請図書の簡素化は逆行にも見えます。


最終的に、この住宅エコポイントがどのようなものになるかわかりませんが、注目したいと思います。

ナイターコンクリート打設

2009年12月18日

ナイターのコンクリート打設 朝から始まったコンクリート打設。

6時を過ぎても終わらずナイター状態。
残りはあとわずか。

 

 寒い中、職人さん達、お疲れさまです!

 

ご近所の皆さん、ご迷惑をおかけしております・・・。

リニューアルに最適な、マンション用セキュリティインターホン「MONION-R」新発売 ドアホンの今後

2009年12月23日

リニューアルに最適な、マンション用セキュリティインターホン「MONION-R」新発売

 (1) 大きめサイズの本体で、リニューアル時の化粧パネルが不要
 (2) 「ゆったりトーク」や「光る解錠ボタン」採用。
 (3) カメラ付ドアホン子器設置により、住戸玄関への来客者も映像
   でチェック(但し、住戸カメラ接続仕様のみ)

 http://panasonic-denko.co.jp/corp/news/0912/0912-7.htm 

 

最近は、テレビカメラ付きのドアホンが常識になりました。
一戸建て用では、録画付き・カラーモニタドアホンが、13,000円ほどから購入できますので、特にモニタ無しにするコスト的は理由もありません。


今回のものは、マンション用の既設インターフォンをリニューアルして、使いやすくしたもの。
住戸カメラが接続できる場合、来客の映像が確認できます。
(これは、オートロックを含めたマンションの配線方式によります)


ドアホンの業界ですが、今回のパナソニック電工と、アイホンでシェアのほとんどを占めており、その他の選択肢は現実的にほとんどありません。


アイホンは、マンションや病院、業務向けでシェアが高いものの、一戸建てでは最近、パナソニックがほぼ独占状態。
振り返ってみると、私が工事中チェックを担当した物件のほとんどがパナソニック製のドアホンでした。


このドアホンですが、最近私が図面段階でご相談頂いたご依頼者にお願いしていることがあります。

 

それは、親機の後ろに、家庭内LANケーブルを持ってくるということ。


パナソニック製のドアホンの上位機種では、ドアホンの親機にLANケーブルを挿してインターネットに接続できます。
この状態で、「みえますネット」というサービスに契約すると、ドアホンを来客者が押した時、携帯電話に画像がメールで送ることができます。


その他、テレビがパナソニックのVIERA(ビエラ)の場合、ドアホンの映像をVIERAに表示したり、その映像をレコーダー、DIGA(ディーガ)に録画することも出来ます。


また、パナソニック製のセンサーカメラを取り付けると、侵入者を検知したときにドアホン親機に表示させたり、子機に知らせることもできます。
ちなみにパナソニック製のセンサーカメラは、DIGA(ディーガ)でも録画できます。
電源供給ハブを使う場合、センサーカメラまでの接続はLANケーブル1本で済み、電源が不要ですので工事上のメリットもあります。


パナソニックは、ドアホンだけでなく、個々の家電製品が、LANケーブルを通じてリンクすることができるということです。
総合家電メーカーの強みです。


対するアイホンでは、ここまでのことは出来ません。
アイホンの本体で録画できるのみです。

アイホンは、総合家電メーカーではありませんので、1社だけではパナソニックのようなシステムは組めないということです。

家電がどんどんネットワーク化されている時代です。
アイホンのドアホンも、東芝のREGZA(レグザ)、VARDIA(バルディア)、シャープのAQUOS(アクオス)シリーズなどとリンクできるようパートナーを組んではどうかと思います。

東芝のREGZAは、バッファローのLAN対応 HDDに録画できる機能があり、システムとして融通が利きそうなイメージです。
今回の文章と関係ありませんが、東芝のセルレグザはとんでもない商品ですね。化け物です。価格も凄いですが。)

最近のテレビ関連機種はLANケーブルを差し込んでネット対応しているものが多いので、スタートラインには立っています。


このままでは、アイホンは一戸建てのドアホンの分野で、シェアがどんどん低くなってしまうのではないかと思っています。

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