北海道以外では、お世辞にも他の先進国と比べて厳しいとは言えない、日本の省エネルギー基準。
来年4月に施行されると言われる次世代省エネ基準の改正ですが、意外と(?)厳しくなりそうです。
北海道など、現在のI地域においては、Q値 1.3W/m2・Kという記事が、北海道住宅新聞に掲載されています。
Q値の算出において、熱交換換気装置の有無がどのようになるか分かりませんが、熱交換換気無しでQ値1.3だとすると、厳しい基準です。
よく、「充填断熱か?外張り断熱か?」などと議論されることがありますが、このレベルになると、どちらでもありません。
以前からこのブログなどで書いているように、最終的に建物の省エネを追求していくと、「充填断熱と、外張り断熱の両方」になるからです。
Q値1.3を熱交換装置無しで達成するためには、外壁の断熱材は200mm程度になります。この厚みは、充填断熱、外張り断熱どちらか単体でのクリアは不可能といえるでしょう。
次世代省エネルギー基準において、日本で最も寒い地域であるI地域が厳しくなるのは良いのですが、その他の地域も厳しくならなくては、日本全体で意味がありません。
下のグラフは次世代省エネルギー基準の地域区分と、当時の(市町村合併前の)国勢調査から、地域別の人口割合を示したものです。
このように、日本のほとんど(約1億人)は、次世代省エネルギー基準でいう、IV地域に住んでいます。
そのため、人口の4%が住むI地域だけが厳しくなったとしても、日本全体では省エネになりません。
それでは、人口が多いIV地域において、現在予想されている改正後の次世代省エネ基準のQ値はというと、北海道住宅新聞によると、1.9W/m2・K。
現在の、2.7W/m2・Kと比べると3割厳しい値です。
熱交換装置無しでQ値1.9となるのであれば、妥当なラインだと思います。
熱交換無しでQ値1.9にするためには、アルミサッシという選択肢は消えるでしょう。最低でもアルミと樹脂の複合サッシになります。
オール樹脂サッシも一般化しそうです。
ガラスは、Low-Eペアガラスが標準になると思います。
既に大手ハウスメーカーでは、Low-Eペアガラスが標準ですので問題ありません。
居室のみペアガラス(他はシングルガラス)というのは、選択肢に入りません。
鉄骨系の大手ハウスメーカーのQ値は、現在のところ、2の前半。
さらなる建物の高断熱化が必要です。
Q値1.9という値は、木造でも鉄骨でも、結構頑張らないと難しい値ですので、本当にこの値に決まるのであれば、歓迎ですね。
私は、最低ラインとして、IV地域でQ値2.0以下にするのが良いと思っていたからです。
最終的に、新しい省エネ基準は、どのようになるのか?
「建物の断熱性が低くても、設備が省エネであれば、OK」という、「逃げ」の選択肢は、準備して欲しくないです。
建物そのものの断熱性は、設備に関係ありませんが、設備は10年~20年ほどでダメになってしまいますからね。
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