現在、進行中の軽井沢の物件。
軽井沢は湿気が多いため、「建物を空けるときには除湿機が必要だ」と、いろいろなところに書かれています。
今回の物件でも、除湿機が複数台設置されるようになっていましたが、どのような能力・配置が良いのか調べるためには、軽井沢の気候を知る必要があります。
そのため、気象庁の過去の気象データ検索から軽井沢のデータを調べてみました。
なお、データは2007年のもので、1日ごとの平均気温・平均湿度を元にしています。
(ちなみに、この平均気温・平均湿度というのが曲者で、本来この2つの気温と湿度のデータはリンクしているべきものです。
しかし、それぞれの項目で平均値としているため、温度と湿度が同じ時間に計測されたデータとは異なり、誤差を持っています。)
まずは、年間の相対湿度の変化。東京は大手町のデータです。
これを見ると、確かに軽井沢の相対湿度は、年間を通じて東京よりも高くなっています。梅雨頃から秋にかけて、湿度が100%近くになる日がしばしば見られます。
30年間の平均値である、平年値を調べてみても、軽井沢は、
・6月 84%
・7月 86%
・8月 86%
・9月 88%
・10月 83%
となっており、とても高湿です。
湿度には、パーセントで示される相対湿度の他に、絶対湿度と呼ばれるものがあります。これは、1立法メートルの空気の中に、何グラムの水分があるかで示されます(絶対湿度には、他の表記方法もあります。)
絶対湿度で、軽井沢と東京を比べると次のようになります。
先のグラフと異なり、絶対湿度で比べると、年間を通じて東京の方が空気中の水分量が多いことが分かります。
つまり、空気中から水分を除去するという作業を考えると、東京の方が除去量が多いということです。
冬の期間を見ると、絶対湿度では東京と軽井沢は大差ありません。
しかし、相対湿度で見ると軽井沢の方が高湿です。つまり、気温が低いということがわかります。
高湿といっても、冬季の絶対湿度の量は、夏の4分の1程度しかありません。
次に、時間軸を外して、気温と相対湿度で散布図を作成すると次のようになります。
相対湿度で見ると、全体的に軽井沢が高湿のところに位置しています。
カビが生じやすい条件を、(いろいろな条件が言われていますが)温度が20℃以上、湿度が75%以上とすると、出現回数は軽井沢が44日、東京が30日でした。
同様に、温度が20℃以上、湿度を80%とした場合には、軽井沢が38日、東京が17日となり、いずれの条件においても、軽井沢は東京よりもカビが生えやすい環境であることがわかります。
次にオマケで、気温と絶対湿度の散布図を作成すると、次のようになります。
軽井沢のデータを、1時間ごとの計測データで見ると、絶対湿度が22g以上となることがありますが、東京は1日ごとの平均値でも出ています。
さて、ここで除湿に戻りますが、20℃以上の温度において、湿度が高ければカビが生えやすいので、20℃で湿度を50%に落とすことを考えてみます。
20℃・50%の時の絶対湿度は8.7g/m3です。
絶対湿度のグラフに、8.7g/m3のラインを入れると次のようになります。
ざっくりと、ゴールデンウィーク頃から、10月中旬頃が除湿の必要期間です。
その他の期間ですが、軽井沢では暖房期間となります。
軽井沢の平年暖房期間は、10月12日~5月2日まで、年間暖房日数が295日と暖房期間が長いのです。
軽井沢の1月の平年値は、気温が-3.6℃、湿度は74%。
湿度だけ見ると高そうですが、絶対湿度で見ると、わずか2.8g/m3。
20℃・50%に暖めるためには、絶対湿度の差(8.7g/m3-2.8g/m3≒6g/m3)だけ加湿する必要があります。
これは、30坪の家で考えると、1時間当たり、700mlの水が必要になるということです。
そのため、暖房期間中は除湿の心配は要らないでしょう。
除湿どころか、加湿しないと、部屋が乾燥しすぎてしまいますから。
余談ですが、サッシなどが冬に結露するための対策として、「除湿機で除湿しなさい」という書き込みがインターネットの掲示板などにあります。
しかし、ただでさえ乾燥している冬の空気に対して、除湿はナンセンスです。
冬の結露に対して対処すべきはそこではなく、建物の基本的な性能部分でしょう。
長くなりましたが、軽井沢ではあまりエアコンによる冷房は行われていないようです。使っても数日だとか。
エアコンによる除湿は効果的ですが、それほど気温が高くない条件であれば、あまり使わないでしょう。
これらの情報を元に、軽井沢での最適な除湿を考えてみました。
以下、次回。
↓ランキングに参加中。このブログは今何位?
にほんブログ村


