昨日の物件に引き続き、QPEXで新たに2棟のQ値を計算。
物件のガラスは、南面をアルゴンガス入りのペアガラスにしてあります。
その他はLow-Eペアガラス。
少し知識のある人なら、「Low-Eを入れたほうがいいんじゃないの?」と思うかも知れません。
しかし、太陽の日射を期待できる地域であれば、南面にはLow-Eガラスを入れない方が、省エネになることがあります。
例えば今回、南面のガラス面積は、約27平方メートルで南面は傾斜の空き地。
物件の詳細は省きますが、南面をアルゴンガス入りのペアガラスにした場合、年間灯油消費量は、1,134リットルでした。
このガラスを、Low-Eペアガラスに変えると、年間灯油消費量は、1,254リットルへと、120リットル増えてしまいます。
1リットル90円とすると、10,800円くらいの差額。
日射取得だけを考えれば、アルゴンガスではなく、普通のペアガラスでも結果は大きく変わりません。
アルゴンガス入りにしているのは、1度あたたまった熱を、外に逃がしにくくするためです。より断熱性を高めるためには、アルゴンガスではなく、クリプトンガスという方法もありますが、まだまだ少数派です。
ただし、このような仕様にする前提条件として、南面の庇が十分な長さ出ていること!
庇が出ていないままだと、夏の冷房費が増えてしまいます。
理想の庇の長さは、サッシの高さの 0.3~0.4倍程度。
つまり、2.0mのサッシの場合には、60cm~80cm必要ということです。
首都圏近郊では、なかなか難しい長さですね。
今回の場合、サッシは2.4m程度ありますが、1mの庇が出ているので、長さは大丈夫。
昔の建物の庇が長いのは、夏の日差しを遮りつつ、冬の日差しを取り入れる先人の知恵ですが、今日では庇は軽視されている感じがします。
コストダウンのために、軒や庇ゼロ設計が珍しくないですから。
軒や庇の長さについては、昔の建物よりも今の建物の方が退化しているような・・・。
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