品質チェックの土台敷きチェックへ
大工さんと明日の建て方について確認。問題を未然に防ぐため、チェックポイントを大工さんから聞いてきました。
そこで私は、現場に入ったときに気が付いていたことを質問。
それが写真の釘。
これはNC釘あるいは、ロール釘と呼ばれる種類で、構造部分には使わない物だからです。
構造部分にはN釘(鉄丸くぎ)かツーバイ用のCN釘(太め鉄丸くぎ)を使う必要があります。
聞いてみると、2階の24mm合板を留めるために使う予定だとか。残念ながらNGです。
そもそも図面に、2階の床合板と屋根の野地合板にはN釘指定されてます。
この物件は図面段階から見ていますが、構造的な仕様を確認しているときから、細かな懸念がありました。そのため、構造的にあいまいな部分を無くすため、2階建てではありますが、ご依頼者に許容応力度計算による構造計算をお願いし、実行して頂いています。
構造計算を行った場合、NC釘を使うということはまずありません。計算上からも強度が出ないですし、各種の部材の固定はN釘以上が標準のためです。
従って、構造計算を行う=NC釘という選択肢は無くなるということです。
釘の件を大工さんに指摘すると、
・そんな釘(N釘)は見たことも聞いたことも無い
・金物屋に75mmの釘というとこれが出てくる
・過去の物件でもこれを使っている
・元請けの担当者に指摘されたことも無い
・この近所では売っていないのではないか?
という返事が。
最近ではホームセンターでもN釘は売ってありますので、単に知らないだけです。
とりあえずこのままでは明日以降の現場がまずいので、現場監督さんに釘の手配を依頼。
しばらくすると返事があり、屋根野地合板用の釘は手配できたが、2階の床用のN75は明後日になりそうとのこと。
先に書いたとおり、最近ではホームセンターに売ってあるので買ってくればいいだけなのに…。近くに大きなホームセンターありますし。
その他、上棟後に使う金物を事前に確認しましたが、どうも金物の使い方に怪しいところがありました。
こちらの業者さん、少し前までは、柱と土台などを留める「かど金物」の釘に、金物用のZN釘ではなく、普通の釘を使っていたとか。この大工さんの言う「普通の釘」は、ZN釘より、N釘よりもさらに細い、NC釘のことですしね。
この物件は私が今後のチェックで問題の無いように是正してもらいますが、これまでの引き渡し物件は大丈夫なのでしょうか。年間に3桁引き渡しているという事でしたが。
ちなみに釘の種類の間違いは、在来工法しか作ったことの無い大工さんによくあることです。言わば在来オンリーの大工さんに特有の問題。
ツーバイでは、今回の問題になった釘そのものを構造部分で使わないので、まず問題ありません。
間違えてはいけない釘なのに、無駄に種類があるという現状。
最近の釘打ち機は、N釘でもCN釘でも、NC釘でも打てます。
同じ長さでの太さは、CN釘>N釘>NC釘ですので、
N釘を製造禁止にして、構造部分はツーバイ、在来を問わずCN釘を厳守!
という業界統一ルールにしてしまえば、日本全国でこのような事故・ミスを減らせると思うのですが、どうでしょう。
釘の種類が減るので、製造・管理も容易です。
オマケ
wikipediaの、釘の項目。
誰が書いたのか知りませんが、
警告:鉄丸くぎ(N釘)や2×4用太め鉄丸くぎ(CN釘)を使わなければならない箇所に、ロール釘(NC50釘・PNF2150釘・MN21-50釘・MNF21-50釘・MN25-65釘・MNF25-65釘・MN31-75釘・MNF31-75釘など)を誤使用している例が多く見受けられます。このような違法建築物・欠陥住宅は、耐震性能が著しく低下しますので、釘の選定には十分ご注意ください
というコメントがあり、ナイスです!


