建築基準法では、建物に必要な壁の量を、床面積と外壁の面積の2つで決めるようになっています。(建築基準法施行令 第46条・構造耐力上必要な軸組等)
この計算を、「壁量計算(へきりょうけいさん、かべりょうけいさん)」といいます。
壁量計算はカンタンな計算なので、木造の3階建てや鉄筋コンクリート造、鉄骨造で行なわれる「構造計算(許容応力度計算)」とは区別されています。
(構造計算の方が詳細で計算も難しい)
壁量計算は小学生でもできるような計算です。
壁量計算に基づいて、建物に入れなくてはいけない壁の量を、「必要壁量」といいます。
この壁とは、普通の壁ではなく、筋交い(筋かい)や構造用合板を張った、強い壁のことです。
例えば、ある物件で、必要壁量が10m必要だとします。
つまり、筋交い(筋かい)や構造用合板を張った、強い壁の長さの合計が10m必要であるということです。
設計者は、筋交い(筋かい)や構造用合板を図面上に配置して、耐震性能を得ます。
例えば、壁の強さの基準が1.0という壁を1mずつ、10箇所に配置しても良いでしょう。
壁の強さの基準が2という壁を、5m 配置してもかまいません。
(2倍×5m=10m)
ある設計者は、在来工法(軸組工法)において、必要壁量と全く同じ量を、筋交い(筋かい)によって建物の中に入れるように設計しました。
つまり、建築基準法で必要とされている筋交い(筋かい)の量だけを入れたということです。余裕の割合でいうと、1.00です。
この建物を、より詳細な「構造計算(許容応力度計算)」で計算すると、結果がNGになってしまいました。それは、なぜでしょう。
続きは次回以降。


