前回は、
1. (社寺建築のような)伝統工法
2. 軸組工法(いわゆる在来工法)
3. ツーバイフォー工法(枠組壁工法)
の3つをグループ分けにすると、どれとどれが同じグループになるでしょうか?
という部分で終わりました。
一般の方は、1と2が同じグループで、3だけが別物だと思われるでしょう。
しかし構造的に見ると、1の(社寺建築のような)伝統工法だけが単独で、
2. 軸組工法(いわゆる在来工法)
3. ツーバイフォー工法(枠組壁工法)
は、「耐力壁構造」で同じグループになるのです。
もう少し付け加えると、大手ハウスメーカーが独自規格としている、木質パネル工法も同じグループです。
実際、耐力壁線に関する制限について、これらの構造の制限は同じです。
また、軸組工法(在来工法)とツーバイフォー工法は、同じ耐力壁の計算方法で耐震性を把握できます。
耐震診断の方法でも、軸組工法(在来工法)とツーバイフォー工法の計算方法は同じです。
壁の強さで耐震性を得ているため、基本的な耐震性は壁の量で決まります。
柱の太さはほとんど関係ありません。壁量計算の計算にも全く関係ありません。
つまり、柱が全て4寸であったとしても、耐震性に大きな影響は与えないのです。
例えば、柱を24cm角の幅にしたとしても、その強度は構造用合板1枚以下*です。
(*建築知識2006年2月号 P.123)
「うちは、柱がオール4寸だから地震に強い」というのは、ある意味、構造を知らない業者さんが言うトークです。
柱を太くするよりも、壁を強くした方が、ずっと安くて効率的です。
最近は、軸組工法(在来工法)でも建物の外側に構造用合板を張ることが増えました。
軸組工法(在来工法)最大手のハウスメーカーでは、現在、標準で通し柱を設けていません。これらは構法の進化だと思います。
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| 軸組構法最大手のハウスメーカーの施工において、1階の建て方が終わり、2階部分を見た様子。 在来工法であるが、通し柱は1本も無く、フラットな床組みになっている。 |
通し柱があると可変性の妨げになり、軸組の組み方や仕口の加工方法によっては部材の断面欠損が大きな問題になるからです。
木造より強度が高い鉄やコンクリートを使った鉄筋コンクリート造や鉄骨造にも通し柱はありませんね。それぞれ、柱は床の部分で途切れており、そこに上の柱を接続する形です。
この後の進化としては、部材規格のさらなる共通化と、施工の簡易化だと思いますが、結局行き着くところは、ツーバイフォーのような規格なのでは?と思っています。
耐震性能が高く、省エネ住宅にするのも簡単ですしね。
私の目には、軸組工法も、ツーバイも、木質パネル工法も、中身は同じに見えています。
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