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エアコンスリーブの先行設置のススメ。気密性・断熱性能・防水性能を得るために。

2005年01月22日

エアコンを動かすために必要な配管を通すため、エアコンの周辺には直径6cm以上の穴が必要で、その穴を一般的にスリーブといいます。

マンションの場合、壁が鉄筋コンクリートのため固く、後から穴を開けるのは大変なので、スリーブを建物建築時にあらかじめ取り付けるのが一般的です。

 

木造の場合、簡単に壁に穴が開けられるため、新築の建物でも引渡し時にスリーブが設けられていないことの方が多いようです。

しかし、可能であるならエアコンのスリーブは、建築時にあらかじめ取り付けておくことを強くオススメします。建築後にスリーブを取り付ける場合、以下のようなリスクが生じる可能性が高いからです。

1.穴を開けたときに断熱材がずれ、断熱性能が低下する可能性が高い
2.穴のコーキング状態によっては、気密性が低下する可能性がある
3.雨水侵入の原因が増える。(防水性能の確保)
4.筋かい(筋交い)など、構造上必要な物を切ってしまう可能性がある


エアコンを取り付ける電気屋さんが、その建物の工事に携わった方ならこれらのリスクは抑えられると思います。
しかし、家電量販店など、その建物の工事に携わっていない方が施工される場合には、上記のリスクがあると思って間違いないでしょう。(特に1と4の項目)

 

エアコンスリーブをあらかじめ取り付けない業者さんは、その理由(言い訳?)に、「エアコンの機種が決まらないと、配管が見えてしまう」などといいます。

 

確かにそうかも知れません。しかし、よく考えてみてください。

 

日本の建物は短いと言われますが、それでも約30年。それに対して、エアコンの平均寿命は10年です。
つまり、建物の寿命を迎える頃まで、またローンを支払い終える前までに、エアコンは2回買い換えます。

 

あなたは、10年後、20年後に発売されるエアコンのスリーブ位置が分かりますか?
当然、分からないでしょう。製造元の人も分からないでしょう。3年後の製品でさえ、普通は分かりません。

 

よって、「エアコンの機種が決まらないと、配管が見えてしまう」という話は、たったの10年程度の話でしかないのです。

工事中にエアコンのスリーブを開けておけば、防水工事は構造用合板を張った後、防水紙を張った後、サイディングを張った後など、2~3回行うことができ、安全性が高まります。防水ラインが複数になりますからね。

これに対し、建物が完成した後では、外壁面からの防水1回のみしか出来ません。モルタル塗りの外壁の場合、モルタルそのものには防水性はありませんので、しっかりとシーリングしたとしても、リスクが増えます。 

 

エアコンと、建物。それぞれの寿命を考えれば、どちらを優先させるのが良いかは、すぐ分かるでしょう。

本日内覧会でお伺いした現場では、エアコン取り付けの位置全てにエアコンのスリーブが設置されていました。とても良い配慮だと思います。

現在建物を建築中の方、あるいは今後建てようとお考えの方は、ぜひご検討ください。

 

ちなみに、しっかりとした高気密高断熱の建物を作っている業者さんなら、スリーブを後から開けるという発想自体がありません。後から開けると気密性が低下するため、気密性確保のために工事中に必ず取り付けるからです。

高気密・高断熱と言いながら、後からエアコンのスリーブ工事を薦めてくる業者さんは、気密や断熱の重要性を本当には理解していないと考えて差し支えありません。


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