今日は朝から、埼玉の品質チェックの現場へ。
以前の日記で書いた大工さんが施工されている現場です。
現場は内装の下地の段階。もうすぐ完成です。
現場に着くと、
「あら、大下さん、また来たの?現場監督さんより来てるんじゃねぇの?」(福島出身の為か、少しなまっている感じで)と、いつものように一言。
建物の色々な所を確認しながら写真を撮っていると、「大下さんがくると、うるさくって仕方ねぇからなぁ~」と、笑いながら話しかけてきます。
毎回このような感じですが、この大工さんは色々な事をぼそっと教えてくれます。
大手ハウスメーカーや、大規模にやっている会社で家を建てるとしても、実際に建てるのは小規模な地場の工務店がほとんど。今回もそのケースです。
建築主から見るとどちらも、「家を建てている業者さん」となりますが、大工さんから見るとハウスメーカーは仕事をくれるお客さん。その為、現場監督に対して大工さんはなかなか強く言えない現状があります。
このような時、この大工さんはこっそりと色々な問題点や改良した方がいい所を教えてくれました。施工のチェックだけでなく、それらを現場監督にやんわりと伝えるのも、私の役目。
補強のため、大工さんが自費で金物を買ってきて取り付けている個所がある事も私は知っています。
この大工さんはよく、
「俺にとっては毎日の仕事だから、家作りは慣れてるけど、家を建てる人にとっては1生に何度もある事じゃないからな。だから、気持ち込めて作らねぇとな」
と言っていました。
この大工さんは、来週から次の現場が入っているそうで、次回この現場に品質チェックに来たとしても、多分いないでしょう。
「短い間でしたけど、色々ご無理も言ってすいませんでした。どうもありがとうございました」
と言って現場を去ろうとした時、大工さんが突然、
「大下さん、またいつか、電話するよ!」
何のことだろう?と思っていると、すかさず
「今度お客さんに第三者について聞かれた時には、さくらさんを紹介するからよ。その時はまた俺の施工のチェックに来てくれよ!」
と、壁を向いて内装を仕上げながら声を張り上げました。
「ありがとうございます!でも、チェックの厳しさは変わりませんよ」
と答えると、
「分かってるよ!ま、お互い頑張ろうや!」と笑っていました。
現場からの帰り道、これまでの事を思い出しながら、1人ニヤニヤと笑っていました。周りから見たら、かなり怪しかったでしょう。
長いようで短かった工事の期間。建物が徐々に出来てくるのは嬉しいものですが、今日は少し寂しい気持ちになりました。
さくら事務所の受話器の向こうから、大工さんの声が聞けるその日を待っています。これから寒い時期になりますが、お体には十分お気をつけ下さい。
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